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●軽音部!
紗乃恭 玲珂
は見た。
ステージの上からしか見えない、特別な景色を。
中庭の芝は緑で。空は遠く青くて。
お客さんが手を振ったり拍手をしたりしてくれていて。
軽音部に入って2ヶ月。入部したての頃は、ベースの弦を押さえるだけで必死だったっけ……それでも少しずつ練習してきた。瞼を閉じれば思い出す。放課後、遅くまで残って練習した日。金属とニスの混じった楽器の匂い。たどたどしい音。みんなの笑い声。
日常生活は難なくこなせるので軽音部のみんなには明かしていないが、玲珂は目が視えなかった。目が視えないということは楽譜が視れないということだ。だから最初は聞き取った旋律をコピーして。最近は、ろっこんが使える場所であれば楽譜も見つつ弾けるようになって……。
(今回ステージで演奏する2曲もしっかり練習してきましたけど……やっぱり、緊張します。お店でお客さんと接するのとは訳が違って……ううん、きっと大丈夫)
玲珂は、碧と青の素敵な色合いをしたベースギターをしっかりと握った。自分で選んだこのベースの質感や使いやすさを、玲珂は気に入っていた。ボディについた猫のアクセサリーがきらりと揺れる。
ステージには、ずっと一緒に練習してきた軽音部の仲間たち。
瞼をしっかりと開く。瞳の奥に焼きつけるように、玲珂はまぶしい仲間たちの姿を、見る。
瑠奈の人差し指が高く掲げられて。
「あーゆーれでぃ? レッツパーリィ! さぁはじめよう! 楽しい世界!」
掻き鳴らされるギター。刻まれる攻撃的なビート。
1曲目は、激しいメタルチューン。有名な誰かのコピーではない、このメンバーのオリジナルだ。
ステージ中央には、1曲目でギターとリードボーカルを務める
シルヴィア・W
の小柄な姿がある。
長い睫に縁どられた瞳は、ルビーとサファイアのオッドアイ。青みがかった銀髪と相俟って、メイド服に、近未来なデザインのヘッドホンマイクという組み合わせが、妙に似合っていた。そんな彼女が抱えているのは、ワイヤレスのV系ギター。黒をベースに、赤い装飾の入った鋭いシェイプが特徴で、ギターヘッドは狼のデザインだ。
あまり表情がなく、無口で神秘的な少女――普段のシルヴィアにそんな印象を抱いている人は驚くかもしれない。まるで豹変したかのように、なんともへヴィなギターサウンドを奏でるのだから。
そんな彼女の口唇から、幼いながらも綺麗で透き通った歌声が紡がれる。
♪繋いだ手 振り切って 分かっていても 苦しくて
♪駈け出した 悲しくて 睫毛に降りる つゆしぐれ
曲調はあくまでもメタル。しかし歌詞は、しっとりと切ない。
そのアンバランスがこの曲の最大の魅力だ。
作詞作曲を担当したのは
黒依 アリーセ
だった。楽器は出来ないから、とアレンジは各メンバーに任せた。
彼女もメインボーカルを張れるほどの歌声の持ち主だったが、今日はコーラスに徹している。
アリーセの澄んだハイトーンボイスのコーラスと、シルヴィアの透き通った中にも芯のあるメインボーカル。
ふたつの声が、螺旋を描くように絡み合う。メタルな激しさの中に、情緒的な美しさをも孕んで。
♪外は雨 影二つ 言葉消え 只駆ける
♪追いついた 温かな手に 悲しみ隠す 優しい雨に
MCの優を除いたバンドメンバーでは白一点である
千明 優輝
もまた、愛らしいふりっふりのメイド服に身を包んでいた。最初はゴネたのだが……こういうとき、女の子たちに敵うわけがないのだ。まだ成長期が来ていない優輝は小柄で、今日のようにロングヘアーのウィッグまで着けた日には、かわいい女の子以外の何者にも見えない。おそらく遠目には、今回の軽音部はガールズバンドだと思われていただろう。
優輝にとって、はじめてのライブ。緊張してるし、興奮している。
でも、さっきまでの強張った胸の鼓動は、どこかへ行ってしまったようだ。
ウィッグを着けたことで、ろっこん<サウンド・マスター>が発動したのか、いつもより音がよく聞こえる気がする。
なんだか、行けそう。そんな気がした。
(もうここまで来たら恥ずかしいなんて言ってられない!)
優輝は覚悟を決める。
(こんな機会、めったにないもん。全力で、はじけちゃおう!)
彼が弾くのはギターのように肩からかけたキーボード。
ステージを自由に動けるのが、このキーボードのいいところ。
ツインキーボード――こちらは通常のスタンドタイプだ――の
夢宮 瑠奈
の元へ駆けて行くと、ふたりでアップテンポなメロディーを弾き合わせる。
瑠奈が、いいかんじ、というように、にっこりとほほ笑んだ。
瑠奈は知っている。うまく行っているとき、ステージの上に流れる魔法みたいな気持ちよさを。
優輝も、その快感の片鱗を味わう。
(うわ……なんか、背筋がぞくぞくする。ステージって、こんなに気持ちいいんだ……!)
♪包まれて 立ち上がり いつの間に 雨上がり
♪雲切れて 降り注ぐ やわらかな その光
玲珂とともにベースを担当する
上穗木 千鶴
は、はじけそうな胸をメイド服に押し込んで、スラップ奏法という弾き方でベースを奏でている。まだお客さんを見る余裕はない。次のコードのことが気になって、つい手元ばかり見てしまう。
「……落ち着いて」
いつの間にか玲珂が隣に寄り添っていて、小さく声をかけてきた。
千鶴のベースが少し走ってしまっていたのだ。
(うわ……ど、どうしよう……リズムが分からなくなっちゃった)
焦って顔を上げた千鶴の目に、玲珂の笑顔が映る。
その向こうには、ドラムの
羽黒 空
の顔も。
空がスネアの音を抑え、フットドラムの音を効かせた。
送られた視線で気づく。それが、千鶴が奏でるべきリズム。空はそれを教えてくれたのだ。
(あ……ありがとう、羽黒くん、紗乃恭くん)
千鶴は自分のペースを取り戻した。玲珂が笑って、一緒にリズムを刻む。
ベース初心者のふたりは、ベテランドラマーの空に導かれて、楽しいライブの世界へと飛び込む。
♪照らし出された 紫陽花に 雫のドレス 光咲く
♪二人の顔に 笑顔咲く 睫毛の端に 虹が咲く
ステージ上手側で、ギターを担当していた
雨寺 凛
は、ベースとドラムがアイコンタクトでリズムを取り戻す様を見て、なんだか嬉しくなった。
(わ。うちら軽音部もなんだかバンドっぽくなってきたねぇ!)
シルヴィアや空みたいに、個人個人で上手い子も多いけれど。バンドだもん、やっぱりチームワークというのだろうか、そういうのも大事だなあって改めて思う。だから、ライブはじめて組の千鶴や玲珂、優輝なんかが楽しそうにして、音がひとつになってゆくのが、とても素敵なことだなあと思ったのだ。
間奏はシルヴィアのギターソロ。
以前のライブで音速の姫君と呼ばれたほどのその技巧は健在。
クールなシルヴィアの紡ぎだす熱い旋律。その指は難解で緻密な構成のコードを弾きこなす。
そこに空の激しいドラムが加わる。
フットドラムを中心に、女子高生とは思えないパワープレイ。涼しい顔をして、限界を知らないかのような演奏は、空の普段の練習とその敏捷さあってのものだ。
次の瞬間、空の背後にぶわっと漆黒の翼が広がった。空がろっこん<飛翔八咫烏>を発動させたのだが、もちろん観客たちは、軽音部のライブ演出だと信じて疑わない。ここで盛り上がらずして、どこで盛り上がろうか。ライブはさらにヒートアップする。
血が滾るリズム。黒い羽根が舞い散る中。
凛はギターをかき鳴らしながら、一歩前に出て激しくヘッドシェイキング。
優輝が凛の隣に駆けてきて、一緒に頭を振る。
おしとやかそうなアリーセや玲珂もその髪を振り乱せば、オーディエンスが乗らないはずがない。
世界はシェイク、シェイク!
激しく激しく!
跳ねる! 踊る!
凛がギターヘッドを大きく振って、みんな一緒に最後の音を!
ヴィィィン、という余韻のあとに。
「……さんきゅ……」
シルヴィアは小さくそれだけ言うと、ステージ中央を離れた。
◇
「ありがとー。今の曲は、『6月』でしたー!」
跳ねる息もそのままに。
夢宮 瑠奈
が、ステージ中央のマイクの前に立った。
「みんなーっ! 創立記念感謝祭、たのしんでるーっ!?」
いえー! と上がる拳。
演奏に夢中で気づかなかったけれど、いつの間にかステージ前にはたくさんの観客が集まっていた。
瑠奈はすこし震えた。大きく息を吸い込むと、感激で胸がいっぱいになった。
「ここで今日のメンバーを紹介するよー! 優くんよろしく!」
MC担当の優がメンバーをひとりずつ紹介してゆく。
「ギター&ボーカル、音速の姫君、
シルヴィア・W
!」
シルヴィアは、短いが音速のフレーズを奏でる。
「ギター、軽音部一キュートなギタリスト! 副部長、
雨寺 凛
!」
ジャーンと鳴らして手を振る凛。
「初ステージなツインベース、
紗乃恭 玲珂
、
上穗木 千鶴
! あったかい拍手頼むぜー!」
観客から口笛と拍手。ちょっと照れくさそうに玲珂と千鶴は背中合わせに1フレーズ。
「キーボード、
千明 優輝
ー! 男だからな、お持ち帰り厳禁だぞ!」
ええ~っとどよめき。
「ドラム! 黒の天使、
羽黒 空
! プロ顔負けなスティック裁きの前にひれ伏せー!」
空は涼しい顔で強烈なフレーズを叩く。
「作詞作曲&コーラス、今日のオリジナルソングを作ったのはこの美少女!
黒依 アリーセ
!」
アリーセが持ち前の透明感あるハイトーンとパンチのあるロートーンをくるくる入れ替えて歌う。
「最後はキーボード兼次の曲のボーカル、我らがアイドル
夢宮 瑠奈
ー!」
瑠奈は大きく手を振って、こう付け加えた。
「そしてー! 軽音部の名MC、
吾妻 優
くんだよー!」
観客は優にも大きな拍手を送る。
優がはっと我に返って、「またやっちまった気がする」なんて頭を抱えていてもおかまいなし。
「じゃあ、次の曲行っていいかなー?」
瑠奈が観客に問いかける。
「今日は何の日ー!?」
感謝祭ー! そんな声がどこからかあがる。
「今日のメインイベントはー!?」
制服トリエンナーレ! とまた別の声。
「そう、次の曲は今日のために作った新曲です。タイトルはずばり、『トリエンナーレ』!」
おおー! と拍手。
「みんなーっ! 跳べるよねっ!」
おー!
「いくよー!」
おー!
「ねここー!」
ねここー!
「トリエンナーレっっ!!!」
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担当ゲームマスター
笈地 行
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
130人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年09月30日
参加申し込みの期限
2013年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年10月07日 11時00分
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