激走！　サンマカートＤＸ｜リアクション

激走！　サンマカートＤＸ

☆シーサイドタウンコース

　トップを走る蒼は、シーサイドタウンに差し掛かっていました。
　涼しげな流水トンネルですが、ウォータースライダーのような水流の中、かなり滑ります。
　けれど蒼は、多少の危険なんて気にしません。
「ここはひたすら距離を稼ぎたいわ」
　後を追うのは流。
「ここは滑るコースか……これは激流に身を任せ同化するしかねぇな！」
　彼も、危険をものともしません。
「流れに任せて速度をあげるぜ！」
　２台は激流の中、三連ジャンプ台へ。
　大ジャンプでビルを飛び越えます！

「すごい水だねぇ、あっ、サンマさんだぁー」
　瑠樹の後ろから、サンマさんが追い上げてきました。
「待たせたな。今の俺は水を得たサンマだぜえ」
　水流に乗ってどんどん進んでいきます。
「速いなぁ。よーし、オレもついていくよぉ！」

「運転はちゃんとできてるみたいね」
　サンマさんの勇姿を見て安心する美律です。
　さらに後ろからは、マンボウくんのカートがよたよたと近づいてきていました。
　ちょっと心配ですが、なんとかなっているようです。
「それじゃ、思い切って三連ジャンプ台に行ってみようかしら」
　水流に苦戦しつつ、美律はジャンプ台へ向かいました。
「そーれっ……きゃーすっごい飛んでるーーー！」
　ビルを飛び越えた美律は、メンダコマークのボタンを押します。
　ふわっ。
　パラシュートが広がり、ゆっくりと降りていきます。
「海底に着地するメンダコちゃんみたく、安全に着地しましょ！」
　
「なんだこのマーク……」
　マップに、妙に華やかなドクロがついた地雷原のマークが現れました。
　流は、覚悟を決めて突っ込みます。
「勢いでつっき……ぬわー！」
　ちゅどーん！
　地雷が爆発！
　衝撃とともに花火が打ち上がります。
「うわあ、きれいな花火だぁー！」
　遠くを走っていた瑠樹が嬉しそうに見上げます。
　
　流の近くでは、蒼もトビウオカートを飛ばしていました。
　どっかーん！
「きゃあー！」
　ド派手に爆発、打ちあがった花火と共にトビウオカートも飛んでいきました。

「うわあ、ばくはつ……！　きゅう」
　後ろから追いかけてきたマンボウくんが目を回してしまいました。
「ちょっと、しっかりして！」
　レース中ではありますが、美律はつい放っておけず声をかけます。
「はっ！　ば、爆発は……」
「大丈夫みたいよ」
　ドーン！
「あっ、何か踏んだら、花火が出たよぉ！　だいじょうぶだよマンボウくん、きれいだよぉ！」
　瑠樹が言いました。どうやら、ほとんどの花火の威力は弱いようです。
「もっともっと踏んでみようっと！」
　マンボウくんに和んでほしいと願いつつ、瑠樹はろっこん『ゆるゆる和みと恩恵の輪』を発動しました。
　ポン！　ポポン！
　可愛らしい花火が上がりました。
「たーまやー！　かーぎやー！　ゆーるきゃーらやぁー！」　
「わあ、綺麗だねえ……」
　マンボウくんは、無事気絶せずに花火を見ることができたのでした。
　

　　

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