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プルーストの追懐
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◆獣の感覚
重い木の扉がきぃぃ……と音を立てると、入ってきたのは筋肉質で長身の――晒を巻き、男装した――女性、
河島 澪
だった。澪は店の中をきょろきょろと見回し目当てのものを探している。精悍なその姿は、たとえ日常の何気ない仕草でも見る者を感嘆させた。
見惚れる女性客を横目に、澪はふと、どこかで嗅いだような匂いを感じそちらに意識を奪われた。それは夜露か、霧か、湿った森の夜の匂いだ。澪はその匂いを嗅ぐや否や、子供の頃駆けた山を思い出した。次いで感じたのは殺気立った獣の匂いだ。
「……何だ、これは?」
その瞬間、澪は背後に何かの息遣いを感じた。獣の吐く熱い息だ、と彼女は確信する。澪は香水店に居るはずなのに、まるであの時逃げた森の中にいるような感覚を覚えた。
――どこまでが現実なんだ?
そう考えても、彼女の意識は記憶の中に溶けていく。気が付けば彼女は森の中を必死に走っていた。自分を追い立てるのが何か、振り返らずとも彼女にはわかっている。幼い彼女は走って、走って、逃げて、逃げて――しかし、地表に太く張り巡らされた大木の根に躓くと、鼻から枯葉に突っ込んだ。
「痛っ……!」
けれどその時澪が感じたのは枯葉のかさかさとしたそれでも擦り傷の疼くような痛みでもなく、少女の肉の柔らかさだった。澪は毛むくじゃらな肢を動かし、目の前の肉へ鋭い爪を立てる。すると鉄の――否、血の――匂いが立ち上った。耳に舌なめずりの音と鼓動を感じ、澪は熱い牙と液体の流れる肌の感触を味わった。
いつのまにか澪の頭から恐怖は消え去り、代わりに脳を焼き尽くすほどの官能の香りに溺れた。もはや彼女は人間ではなく、獲物に牙を立てる獣に成り果てていた。顎を動かせば彼女の口の中には血の味が広がる。
「私は……」
そこでふと、澪は我に返った。左右を見てもそこは夜の山ではなく、女性客でひしめく星ヶ丘の香水店である。途中までは幼き日の思い出だったはずだが、途中からどこかおかしい。ずいぶん非現実的な回想だと澪は考えた。
「……夢、だったのか?」
澪がそう呟き、不思議そうに首を傾げると、店員がどこからかやってきて、彼女の前に香水瓶を差し出した。店員は何も言わないが、澪はそれにふっと微笑み返した。
「頂くことにしよう」
彼女は店員から香水瓶を受け取ると、会計の列に並び――こう思った。
――忘れたくはない。あの獣の感覚を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
六原紀伊
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
3人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2019年03月07日
参加申し込みの期限
2019年03月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2019年03月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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