中学生も、明日のためにペンを持て！｜リアクション

中学生も、明日のためにペンを持て！

○テストを終えて～サバゲー

「うーん。ようやくテスト終わったーー！」
　二日目の英語のテストを終えて、二年生の新田樹はぐっと背伸びをしました。
（ちゃんと勉強してたから困らなかったけど、プレッシャーは凄いんだよね）
　意外に授業態度が良い樹は、それほど結果を心配していませんでした。
　でもテスト終わった時の解放感って半端ないよね、と樹は思います。
　たとえば、プールから上がったばかりのような、飛びあがれそうに身が軽くなった気分。
「よっしゃ、このあと思い切り遊ぶぜ！」
　
「こんにちはー」
　着替えを済ませ、樹がやってきたのはとある廃工場を模したサバゲーのステージでした。
　三度の飯よりスリルが好きな樹にとっては、サバイバルゲームはうってつけの趣味です。
　今日のゲームは弾はカラーボールを使っており、一発でも体に当たれば死亡扱い。
　そしてチーム全員が死亡すると敗北というルールです。
　
　社交的で愛想が良く人に好かれやすい樹ですが、実はけっこう狡猾で敵には容赦しないスタンスです。
　そして今日の樹はため込んだストレスを発散するかのように、普段よりも攻撃的でした。
　自動小銃を片手に敵陣へ切り込んでいきます。
「さぁ掛かってこいや！　私の銃口が火を噴くぜ♪」
　樹の果敢な攻撃に、遮蔽物から顔を出した敵はたちまち鮮やかな色に染め上げられました。　
「いいぞー　ベイベー！　逃げる奴は虫けらだ。逃げない奴はよく訓練された虫けらだ！！　ホント戦場は地獄だぜフハハハ！」
　いつも以上にはっちゃけている樹です。
　しかし、攻めれば当然隙ができます。樹は攻め過ぎていました。
　死角から狙われ、頭の横すれすれに飛んできた弾。
　危ないところで樹は首をそらしました。
「！？　おー危ない。私のポニテが短かったら撃たれていた所だ」
　慌てて樹は、ドラム缶の陰に身を潜めました。
「……流石にちょっと自重しよう。うん」

　慎重になった樹はさらに確実に敵を狙い。
　その後は確実に戦果を上げていったのでした。
　

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