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歪みの世界を彷徨いながら、
桧垣 万里
は「うーん」と眉を下げた。
「もしかして、迷ったかしら……」
ふと気がつけば、何だかよくわからない場所に立っていた万里。
戻ろうにも見知った通りはどこにもなく、また、人通りもない。
(ぼーっとして、変なとこにでちゃったのかしら……)
どうしよう、と口元に手を宛がった、その時。
万里はやっと、奇妙な風景の中に自分以外の《誰か》の姿を見つけた。
(あ、良かった――)
早速道を聞こうと声を掛けた途端、胸がドキリと跳ねる。
日々鏡で目にするのによく似た、栗色の髪。
それと同じ栗色をした瞳が、万里をどこか愛おしげにも見える眼差しで捉えている。
(……この人、前に一度……)
万里には、目の前の男性に確かに覚えがあった。
あの日の、風鈴の音を思い出す。それから、黄昏の色も。
「あ、えっと久しぶり、だね」
どきどきと騒ぎ続ける胸を抑えつけて、万里はかんばせに幾らかぎこちなく笑みを乗せた。
男性が、屈託のない笑顔を返す。
「うん、こうやって会うのは久しぶりだよね。……どうしたの、そんな顔をして」
「これはその……またあなたに会えるなんて思ってなかったから、びっくりしちゃって」
万里の返事に、「あはは」と男性は楽しそうに笑った。と、その時。
――ぞわり。
背に、何か冷たいものが走った。
バッと振り返れば、辺りの影が、むくむくと起き上がって異形の化け物に変じるところで。
「え、な、何……?」
「――ね、こっち」
恐怖に身が固くなるのをほぐしたのは、傍らの人の声だった。
優しく、手を握られる。
そのまま、男性は万里の手を引いて走り出した。
「大丈夫だよ。怖がらないで」
僕がついてるから、と、柔らかく音が紡がれる。
共に駆けながら、万里は男性の横顔を見遣った。
先ほどまで子供のように笑っていたのに、今は、落ち着いた、大人らしい表情をしている。
万里は、あの日のことをもう一度思い出した。
初めて会ったはずなのに、何だかとても懐かしい感じがしたこと。
栗色の眼差しや彼の紡いだ言葉が、とても自然なことのように万里の心を満たしたこと。
そして――そんな不思議な彼の正体について、想いを馳せたこと。
(やっぱり、この人は……)
いつか母から聞いた、産まれる前に命を失くした双子の兄のことを考える。
「――ここなら暫くは大丈夫、かな?」
声に、ハッと我に返った。
見回せば、辺りにはもう、影の姿はない。
ありがとう、と呟くように言って、万里は少し微笑んだ。
そうして、小さく音を紡ぐ。
「あの……私、あなたを送り届けなきゃって気がするの」
「……《駅舎》」
「え?」
「僕も、行かなきゃって感じがするんだ。おんなじだね」
無邪気、と言って差し支えのない笑顔を、万里へと向ける男性。
万里がそれに応じようとした、その刹那。
ずずず、と嫌な音を立てて、新たな、そして巨大な影が万里達のいる通りへと姿を現した。
影は、真っ直ぐに万里達の許を目指している。
逃げ道を探して振り返れば、そこにも、道を塞ぐようにして、影。
「……心配しないで。オレが、キミを必ず――」
「だめ! 守られてばかりじゃ、いやだわ」
今度は万里が、男性の手をぎゅっと掴んだ。
そのまま、前方に見える、動きが鈍い方の影の許へと駆ける、駆ける。
「私もあなたを守る! だって……!!」
あなたは私のお兄ちゃんだから、という言葉は胸の底に飲み込んで。
万里は、男性と共に、巨大な影の足元を潜り抜けた。
そのまま、走って、走って――やがて、2人の目前に《駅舎》が現れる。
別れの時間が、近づいていた。
「ねえ……また、会えるかな」
固く繋いでいた手が、そっとほどかれる。
男性が、とびきり優しく微笑んだ。
「オレはいつでも側にいるよ」
じゃあね、といつかのようにひらひらと手を振って、男性は《駅舎》へと消える。
結局、一度も名前を呼ばれることはなかったな、と万里はその背中を見送った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月31日
参加申し込みの期限
2017年04月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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