気が付いたら、そこは、へんてこな世界だった。
「……何だ、ここ?」
頭の中をクエスチョンマークでいっぱいにしながら、
来島 アカリは辺りを見回す。
目に馴染んだ寝子島の景色の中に、記憶の中の、或いは見も知らぬ風景が混ざっている。
それらを、幻想という名前の接着剤で無理矢理ひっつけたみたいな、そこはそういう場所だった。
と、その時。過去と今、夢と現が、現代アートのような様相で混ざり合っている中に、
「へっ!?」
アカリは、意外な姿を見つけて瞳をぱちぱちとさせた。
その相手と、ふと目が合う。
途端、周囲の様々なものの影が、むくりと立体化して動き出した。
その姿が、伸びて縮んで、人や獣を思わせるものへと変わる。
ある影は闇よりも暗い色の腕を伸ばし、ある影は、くぱりと大きく口を開けた。
何かを求めるように伸ばされた腕の先、異形の手が、指先が、こちらを狙っている。
開かれた口の中は血のような赤色で、牙がぎらぎらと幾らともなく光っていた。
「むー……ここにじっとしてはいられない、よな」
頬に冷えた汗を伝わせながら、アカリは次の一手を考えるのだった。
お世話になっております、巴めろと申します。
このページを開いてくださってありがとうございます!
来島 アカリさん、ガイドへの登場誠にありがとうございました!
なお、もしこのシナリオにご参加いただける場合ですが、
ガイドは一例ですのでご自由にアクションをかけてくださいませ。
以下、シナリオの詳細でございます。
このシナリオの概要
神魂の影響で、過去と今、夢と現が混じり合う奇妙な歪みの世界が生まれてしまいました。
歪みの世界に迷い込んでしまったPC様は、その空間でこれまでに縁のあった《誰か》と出会います。
その《誰か》ともども、何とかそれぞれの元の世界に戻らなくてはいけません。
歪みの世界には、PC様と《誰か》の他、影が実体化したような化け物も存在しています。
どの影も、PC様と《誰か》を自分の不定形の身体の中に取り入れてしまおうと狙っており、
自分、若しくは《誰か》が影に飲み込まれてしまうと、ゲームオーバーです。
影と戦うもよし、逃げ切るもよし、何とかして《誰か》との生還を目指してください。
万が一、影の餌食になってしまった場合ですが、
他のPC様方がそれぞれの歪みの世界を脱出することで神魂の力が弱まり、
自分も《誰か》も元の世界に戻れる可能性がありますが、保証はございません。
元の世界に戻る方法は、《誰か》を《駅舎》へと送り届けることです。
歪みの世界は、過去と今、そして幻想が混ざり合った奇妙な空間ですが、
そのどこかに、《駅舎》は必ず存在しています。
PC様は、なんとなく、《誰か》を送り届けるべきだと感じることができます。
《誰か》は、《駅舎》の位置を知っていても知らなくてもOKです。
歪みの世界について、こんな場所や物があって……という希望がございましたら、
是非是非アクションにてお伝えくださいませ。
指定のない部分は、現在の寝子島や幻想が占める割合が多くなる可能性が高いです。
《誰か》について
《誰か》は、過去にPC様と直接縁のあった相手です。
歪みの世界は過去と現在と幻想が入り混じった世界なので、
PC様が出会う《誰か》は、見知った相手の過去の姿でも、生前の姿と記憶を保った故人でもいいですし、
身近に、或いはどこか遠くに、今を生きている相手でもOKです。
自分が出会う《誰か》を、必ずご指定くださいませ。
《誰か》にできるNPCは、
1)PL様自身の頭の中にある、未登録キャラクター
(名前、性格、外見、口調、PC様の呼び方等々、文字数の許す限り特徴を詰め込んでいただければ幸いです。
不明な部分は、お任せと解釈させていただくことになりますこと、ご了承ください)
2)当方が担当させていただいたシナリオに登場した、未登録NPC(クローネは除く)
(神魂由来の存在や異世界の生き物も、意思疎通ができる相手なら登場可能です。
なお、この場合、後述のシナリオの指定を必ず行ってください)
となっております。
その他のキャラクター(他のPC様や登録NPC等)は登場させられません。
また、サンプルはシリアス寄りですが、
いつも通ってるコンビニの店長に会っちゃったけどまともに話したこともねーよ!
のようなコミカルな感じを始め、前述のルールに沿っていれば《誰か》はどうぞご自由に。
また、《誰か》を描かせていただく上で参照希望のシナリオの指定も可能です。その際はアクション冒頭にて、
・シナリオ名とURL
・リアクションは以下3点をページごとにすべて
「ページ番号」「ページURL」「ページ内での掲載箇所(冒頭の辺り、3段落目など)」
を必ずご指定くださいませ。
指定可能なページは、最大2ページまでとさせていただきます。
なお、原則として、該当のリアクションを執筆したゲームマスターさんに相談・質問することはありません。
それでは、歪みの世界からの無事のご帰還を願って。
ご縁がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします!