this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【お正月】たかがぽち袋、されど……
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
10万円をもらったことがある?
そう聞かれたら、ふつうの人間ならこう思うはずだ。懸賞に当たって? それとも賞金?
佐藤 瀬莉
の場合、そんなことは露ほど考えない。よって、答えはこうなる。
「うん。もらってるよ! 毎年お年玉で!」
そのくらいのお金はお年玉で手に入ってしまう。だから瀬莉のぽち袋はいつもお札でぱんぱんだった。
瀬莉に云わせれば、うすっぺらいぽち袋のほうが物珍しい。
その珍しいぽち袋が、なぜか自分のぽち袋に混ざっていた。
「なんでだろう? あたし、一度も開けてないんだけどな」
小学5年生という年齢に不相応なお年玉のほとんどは、両親が構えた口座に保管してしまう。だから瀬莉は、自分のもらっているお年玉の総額をいつも知らない。
ぽち袋に入って渡された分だけが、瀬莉の目にみえる唯一の『お年玉』なのだ。
そのお年玉をあらためようとして、瀬莉は例のぽち袋がからっぽになっているのに気づいた。
「ない! 10万円がない!」
手渡しされたときは確かにあった厚みが見当たらない。焦った瀬莉は部屋を手当たり次第引っ掻き回した。しかし自分の部屋も、これまた小学5年生という年齢に不相応な広さだ。今回はその広さがあだになって、思うように10万円捜索がはかどらない。
「冗談じゃないよ、10万円もなくしたなんてバレたら大目玉くらっちゃう!」
そんな時、スマートフォンに着信が入った。
「だれかな?」
だれでもいいから助けてほしい、と思いつつ瀬莉は画面を覗き込む。
仲良くしている子の名前がディスプレイされていたので、急いで通話に切り替えた。
「もしもしあたし、ねえ聞いてよ……って、そっちも!?」
聞くところによると、その友達もお年玉が消えてしまったらしい。
「鳥居の上で猫が昼寝してるぽち袋? って、あたしのと同じだよ」
これはいよいよ怪しい。
瀬莉は途方にくれている友達をはげましつつ、通話を切った。
「これは、なんとしてでもお年玉を見つけなくっちゃ。問題はきっと、この袋だよね」
そこまで分かればデジタルネイティブ世代、情報収集はお手の物。
スマートフォンからネットにつないで、あらゆるSNSに検索をかけてゆく。
「やっぱり、結構多いなあ。おんなじような人」
その情報によると、どうやらぽち袋を売っているのは寝子島神社に店を開いている小さな屋台のようだ。
「ここに行ってみるしかないかも」
もたもたしている暇はない、と瀬莉は白いファーつきの上着を羽織った。
「なんて人の多さなの!」
寝子島神社の鳥居からもはみ出さんばかりの人の波に、瀬莉は思わずため息をついた。
すぐ近くに、黒光りする父のおつきの車がとめてある。
神社に初詣でに行くと云ったら、父が貸してくれたのだ。
あまりの人の多さにおろおろしていると、ふと、目に留まった二人組がいた。
自分より少し年上のポニーテールの少女と、遠目からだと男の子か女の子か分からないかわいい子。そのふたりが、明らかに急いで人並の中を駆け降りてきているのだ。
ふたりはまっすぐ瀬莉の立っている所まで歩いてくる。しきりに何か話し合っているようだ。瀬莉は好奇心から耳をそばだてた。
「鏡餅とお年玉ねえ……あの店主の云ってたこと、やっぱりお年玉消失に関係あるのかしら」
「ううん、おれよく分かんないよぉ」
「なんか上手くはぐらかされた気がする……あーなんか思い出したら腹立ってきたわ」
「翠響お姉さん、怒っちゃだめだよ。にこにこしよう、ね、にこにこ」
ビンゴだ。
この子たちも、自分と同じなんだ。
瀬莉は声をかけようと手を伸ばした。けれど、ふたりは風のようにその場を去ってしまった。追いかけようとしたが、道行く人が邪魔ですぐに背中が見えなくなる。
「……でも、ヒントはもらえた!」
鏡餅とお年玉。「みゆら」と呼ばれていた少女が呟いていた言葉を、頭に叩き込む。
「調べてみる必要があるね」
ひとり頷くと、瀬莉は車に戻って、運転手に告げた。
「ごめんなさい、家に帰る前に図書館に寄ってもらえる?」
直角に折れ曲がった道がある。
その片方を早足で歩いてくるのは
双葉 由貴
だ。
両手をポケットに突っこんだまま伏し目がちでずんずん歩いている。
もう片方の道を歩いてくるのは
樹弥・エヴァンズ
。
こちらは何やら思案顔で、ゆっくりと歩き、また立ち止まって考え込み、を繰り返している。
そんなふたりが鉢合わせるのは時間の問題で……。
「うお! 樹弥じゃん!」
「ん? 由貴?」
お互い鉢合わせた相手が顔見知りだったことに驚きつつ、丁寧に新年のあいさつを交わしたところで、樹弥が首を傾げた。
「でも、こんな朝早くにどうしたんだ? なんだか急いでるようにみえたけど」
「それが……それが聞いてくれよ! 俺のお年玉、なくなっちゃったんだ」
悔しそうに顔をしかめた由貴の言葉に、樹弥は目を丸くする。
「え、由貴も?」
「じゃあ樹弥もなのか!」
今度は由貴が驚く番だった。樹弥は、そんな由貴に一部始終を話して聞かせた。
「大事にしなさい」と渡されたお年玉が消えてしまったこと。
むやみに持ち歩いてはいないから、自分が不注意で失くしてしまった可能性はないこと。
それなのに、どこを探してもお年玉がみつからないこと。
「俺と、同じだ……」
由貴はそう呟くと、うーんと悩みだす。
「なんで、俺と樹弥におんなじことが起こってるんだ?」
「さあ。誰かのイタズラかもな。俺もさっきから考えてるんだけど、よく分からなくて」
由貴をうながしてゆっくり歩きつつ、樹弥は少し年下の友人の困っている姿をみて決意を固めた。
(慌てちゃだめだ。紳士たるもの、年下をリードしてやらなきゃ。……それにしても、早くお年玉、みつけないと)
「俺たちにこんなことする奴、いたかな」
「いたとしたら、共通の友人とか、知り合いってことになるよな」
由貴の問いに樹弥が答える。けれどふたりの頭に浮かんでくる友人は、そんなひどいことをするような人間じゃない。行き詰まりか、と樹弥が思い始めた時、由貴が「あ」と呟いた。
「ひとりいる」
「ほんとか」
「名前も住んでる場所も、知らないけど……!」
でもきっとあいつだ、と云う由貴の目には、いつもの自信が満ち溢れていた。
「樹弥! 寝子神社に行ってみようぜ! もしかしたら今日もいるかもしれない!」
寝子島神社で会ったことのある、自分たちにいたずらをしそうな人物……。
樹弥もそのキーワードでピンときた。
「そうだな。行ってみよう!」
<< もどる
1
2
3
4
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【お正月】たかがぽち袋、されど……
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
貝
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月22日
参加申し込みの期限
2016年04月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!