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寝子島高校
ある2人に課せられた指令
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三宅 葉月
は北校舎と南校舎に挟まれた冬の噴水をスケッチしていた。その途中、突然脳に何かが直接入り込むような感覚を覚えて、スケッチに集中できなくなった。
(誰かと、手を繋げ……?)
そんなメッセージが脳に入り込んできた。メッセージの内容は理解した。しかし、そんな手を繋ぐことのできる相手がいるのだろうか。
ふと人の気配を感じて、葉月はスケッチブックから顔を上げた。視界に飛び込んできたのは、
海原 茂
先輩だった。海原先輩と視線が合う。その瞬間、胸の奥が疼くような感覚を覚える。
やがてそれは、「ドキッ」と鼓動が鳴るように感じた。胸の奥から身体全体にじわりとした熱が広がる。それに合わせて胸の鼓動が早くなり、息苦しいような切ないような、それでいて恥ずかしいような、感情が生まれた。言葉はおろか、絵にもできないような感情に囚われたのだ。
(どうしよう……)
そう戸惑ううちに、葉月は手元から72色入りの色鉛筆のケースを落としてしまった。様々な色が、音を立てて盛大に散らばる。
慌てて拾おうとすると、音に気付いたのだろう、海原先輩が近付いてきた。
「手伝おうか」
葉月はなぜか緊張して、少し胸が高鳴る。海原先輩はそんな葉月の様子に気付いるのかどうかは分からない。けれども散らばった色鉛筆を拾い集めるために、葉月の傍にしゃがみ込んだ。
2人で一緒に地面に転がった色鉛筆を拾い集める。最後の1本を拾おうとしたとき、葉月と海原先輩の手が重なった。同時に最後の1本に手を伸ばしたためだ。
「あっ……」
葉月の胸の鼓動が極限にまで高まる。脳も冷静なことを考える余裕などなく、沸騰寸前。
次の瞬間には、衝動的に海原先輩と手を繋いでいた。
矢萩 咲
は
七峯 亨
と
哀坂 極夜
と3人でねこでんに乗っていた。
(うう、3人とデートをするためにねこでんに乗ったはいいものの……)
咲は視線を正面から動かせないでいた。
(なぜこんなに胸のドキドキが止まらないのでしょう)
いつもはこんな風にドキドキしたという記憶はない。そういえば、さっき指令のようなものが頭の中に聞こえた気がする。そこに思い至って考えられる可能性は。
(まさかまた神魂の影響……?)
神魂の影響だとするなら、聞こえた指令通りにしなければ、この胸の高鳴りは収まらないのだろう。けれども、そうだとするなら、ねこでんの中で2人と手を繋ぐということだ。
(公共の場で手を繋ぐなんて……そんな、恥ずかしい……)
咲はちら、とそれとなく左右に座る2人を見た。2人とも咲と同じ状況のようだ。
(ど、どうすれば……って、ひゃ!?)
思わず声を上げそうになったのは、突然手を繋がれたからに他ならない。右手も左手も、それぞれの手と繋がれている。それが恋人繋ぎであると気付いて、さらに咲の顔は赤くなった。
亨は咲と手を繋いで、謎の衝撃を受けていた。
(咲さんと手を繋ぐくらいならと思っていたのに、手が触れただけ、それより先へは天を衝き地を穿つような胸の高鳴りが邪魔をする)
手を繋ぐ以上のこともたくさんしてきた2人で、なぜなのか。
真っ赤になった顔をふい、と背けて思案していると、反対側……咲の向こう側から極夜の声が聞こえた。横目に暫く様子を窺うと、どうやら亨と似た状況のようだった。
沸いてくるのは、焦りだった。
同じ状況であれば、先を越される可能性もあるということだ。それは、それだけは、甘んじてなど許さない。許してはならない。
「咲さん」
鳴り止まない早鐘を咬み殺して、亨は咲の名を呼んだ。咲の耳へ唇を寄せ、甘噛みする。息つかぬまま手を恋人繋ぎした。
(そうだ、これでいい)
迷いは激流を以て圧し流すに限る。いつだって、これからも。
(代償は命の限りいくらでも、この人にならそれがいい)
咲の耳元で思いの丈を囁いた後。
「くく、驚いたかな。驚いたって顔してる。……手からでも分かるくらい、胸を高鳴らせて。その御顔も大変愛おしい」
ドキドキしているのはお互い様だ。だが、こんな気持ちになる日だってあっていいと思った。
「世界など如何でもいい、夕に世が滅ぶとしてもその刻まで、貴女の前でだけは、いつまでも目の離せない化生で居たいと、心底そう思います……愛してますよ、咲さん」
ひとしきり咲の心を揺らしてみせてから、不敵な顔を極夜へ向ける。
「一番槍は頂いたぜ」
極夜は胸の高鳴りに動揺していた。
(ど、どういうことでしょうか……咲先輩とは……付き合っていて、手を繋ぐどころかそれ以上のことも……あったような気がするのですが……)
「こ、これは一体……?」
今はなぜか、そのとき以上に胸が苦しくなっている。鼓動が鐘のようにうるさく鳴り響いているのだ。
(とにかく……何故かは解りませんが、今はとても咲先輩の手を握りたい)
そんな気持ちに駆られていた。
極夜は、まるで初めて異性と触れ合うような気持ちで、ドキドキしながらおそるおそる咲の手に触れて握った。恥ずかしながらも、それを少しずつ崩して恋人繋ぎに変える。それから再度ゆっくり、離してしまわぬように力強く握った。
無意識のまま、極夜は咲の隣で、耳元に唇を寄せた。
「――あぁ――こんなに心が暖かく、休まり……同時に苦しい
やはり私は――咲先輩、私は貴女に完全に狂わされている
自分を偽り、騙した私が今は貴女に騙されている
貴女と距離が近づく度に鳴り響く早鐘がこの胸を貫かんと私を苦しめる」
そうして一度、ひと呼吸置く。
「咲先輩……今、貴女を盲目的に愛することを許してほしい。この苦しさから逃れるために、貴女の熱を求める故に、貴女の心に今一度触れることを……許してほしい」
極夜は咲の耳をはんだ。続けて、頬の、より唇に近い場所へ口付けした。
「2人の告白は純粋に嬉しい。咲も2人とこうしていたい」
咲は亨と極夜の手をぎゅっと恋人握りした。
「……けどな、その……そういう愛の睦言はその……もっと誰もいないところで……」
周りから注がれる視線に頬を赤く染めながら、咲は顔を逸らした。
「その……咲も愛してるぞ、2人とも。どっちかがとかじゃない、2人とも同じくらい好きだから……こうすれば輪になる感じで……私たちらしいと思わない?」
心臓が破裂しそうなくらいドキドキしながら、咲は2人の空いてる手をそれぞれ繋がらせて円を作った。そうして、赤くなった顔で恥ずかしそうに、そして嬉しそうに微笑む。
「……続きは電車降りてから……な?」
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あとがき
担当マスター:
鳴葉ゆらゆ
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加いただき、ありがとうございました。
鳴葉ゆらゆです。
手を繋ぐドキドキを感じて頂けましたでしょうか。
楽しんでいただければ幸いです。
また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月10日
参加申し込みの期限
2016年01月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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