不思議の国のアリス。
服を着て人の言葉を喋る白ウサギを追いかけて不思議の国へ迷い込んだ少女・アリスが、チェシャ猫に会ったり、三月ウサギのお茶会に参加したり、ハートの女王に裁判に掛けられたりする、ちょっとナンセンスな物語。
秋の夜は読書に限る。
寝物語に「不思議の国のアリス」を読んでいた
御巫 時子は読みかけの頁にしおりを挟み、本を閉じた。
月の光が綺麗だった。物語の中から抜け出せず、自分がまだアリスのままのような気がした。
時子は物語の余韻に浸りながら灯りを消すと、布団の中で瞼を閉じる。
それからしばらくして……。
はっと気が付くと、目の前を和服の白ウサギが走っていた。
袂から取り出した懐中時計を確認しては、しきりに「急がなきゃ!」と呟いている。
「不思議なウサギさんですね……何を急いでいるのでしょうか……?」
驚いて追いかけようとするが、なんだか走り辛い。
よく見ると自分も、青いドレスではなく、瑠璃色の袴姿のアリスになっていて……。
「これはいったい、どうしたことでしょう……!」
お久しぶりです、または初めまして。加持蜜子です。
御巫 時子様のイラスト「和風の国のアリス」をシナリオにさせて頂きました。
今回は夢の中のお話です、みなさんはこの世界の登場人物だったりモブだったり……思い描くキャラクターとしてこの夢を楽しんで頂ければと思います。
和風の格好をしたアリス、書生風の帽子屋、十二単のハートの女王、和風柄のトランプの兵隊……もちろん、和としてのテイストがあればお好きな衣装で構いません。
キャラクターが被るのも問題ありません、皆さんのキャラクターにとってのお話がいくつもあるように皆さんの夢の中のアリスもそれぞれです。
お話も、元のアリスのままの展開ではありません。
夢の中、和風の国のアリスの舞台で何をするのか、どんな登場人物と出会うのか、どんな風に結末を迎えるのか。全ては夢の中の行動次第です。
皆様の思い描いた和風の国のアリス、お待ちしております。
【補足】
・参加者となった皆様は夢の中にいます、舞台は不思議の国のアリス……だけど和風テイストの世界となっています。完全和風でも、和風と洋風が合わさったような感じでもお好みでどうぞ!
・夢の中ではアリスの世界の登場人物となっています。キャラクターが被っていても問題ありません。
・参加者の皆さんは、これは自分の「夢」なんだと理解しています。けれど神魂の影響か、他の参加者さんの夢ともリンクする事もあるようです。この影響は誰かに悪影響をもたらす様な物ではありません、何せ夢ですので翌朝には「なんとなくこんな夢を見た気がする」程度の認識です。
・アリスの物語をなぞっても、オリジナルな展開でも、夢の中なので自由です。けれど「公共良俗」に反するような事や全てが思い通りにいくかはわかりません。だって夢だからね!
・前作である「真夜中シンデレラ」が参考になるかもしれません(内容は続き物とかではありませんのであしからず)