●●●夜と昼の協奏曲●●●
陽気な日差しが照りつける昼下がりの寝子島。
猫が塀の上で悠然と歩く姿も寝子島らしいと言えるだろう。
だが、その寝子島はフツウの寝子島と違っていた。
「行くわよ浅沼くん! 貴方が昼の世界を、私が夜の世界を守るの!」
太陽に寄りそう形で出ている月の力を借り、
神無月 ひふみは拳を振り抜く。
その腕からまるで銃に対する弾丸のように炎が飛び出す。
ひふみのろっこん【覇道の弾道】は振り抜く威力で炎の威力が変わるが、手加減の素振りはない。
人型の光がその炎に撃ち抜かれ、消えていく。
「先輩任しといてください!」
ひふみの言葉に呼応して、
浅沼 柳司は背に生えた翼で空を駆ける。
翼に連動するように足も鳥類のものへと変化する【有翼人】を遺憾なく発揮する柳司。
空からの急降下をすることでただのジャンプでは繰り出せぬスピードを用いて人型の影を蹴る。
着地と同時に消える影。だが、他の影からの攻撃もあり、空へと避けて行く。
無数とも言える数が居る人型の光と影を前に戦い続ける2人。
本来ならあり得ぬ邂逅に少しだけ口を綻ばせていた。
●●●白の世界●●●
夢か現か。
気が付けば周りには白。
それ以外は目の前にある古い道場らしきものだった。
――力を求めるか。なれば修練を積むのだ。
振り返っても見渡しても何もない、いや、白しかない。
話しかけられたと思う方向には、古い道場。
――中にあるのは最適な環境。戦うのは己が認めし者。
関係ないとばかりに話を進める声。
少ししわがれた印象を受けるその声はさらに話を進める。
――入らぬのも選択だ。その時は目を閉じ、日常を想え。
それきり、声は聞こえなくなった。
白と道場がある空間に取り残された貴方は、どうしますか?
●●●舞台・背景●●●
気が付くと居た白い世界。
そこにある古めかしい道場に入ると自らの望む敵味方が現れ、模擬戦を繰り返す事が出来ます。
特徴としては自分が戦うのに最適な形で場所が形成される点です。
戦闘に必要な武具があれば身につけており、ろっこんの条件はほぼクリアされている状態になります。
ガイドに登場しているひふみさんは夜に攻撃を受けた場合に発動が出来るろっこんを持っており、
柳司さんは太陽の元で使用出来るろっこんを持っておりますがどちらも使用出来る場所が形成されました。
仲間を伴っての戦闘訓練や日頃互いの技を磨き合う友との戦闘、昔の自分と戦う事などが出来ます。
●●●登場人物●●●
・声の主(こえのぬし)
性格:力を求める者に対して力を高める場所を提供する白い世界の主。
アドバイスを求められれば応えるが、自らの力で力は付くもの、とも考えている。
●●●注意・お願い●●●
このシナリオでキャラクターが死亡する事はありません。
致命傷を受けた時点で道場の前に戻される形になります。
出現する相手がキャラクターである場合はシナリオに参加しているキャラクターを指定してください。
参加をしていないキャラクターを指定すると具体的な描写が出来なくなってしまう場合がございます。
敵味方問わずNPCは指定をいただいても構いません。
ただし、すべて実際の人物ではなく、仮想のものとなります。
(御宮のシナリオの敵はカニ軍団や巨大イカ、冷風の少年たちや帝国王、兵などがいます)
●●●その他●●●
Q:力は求めてないのだけれど、どうしたらいい?
A:この場にいるということは、心のどこかで求めているということです。
ですので、何らかの形で道場の門を叩いていただければと思います。
Q:自分自身とも戦えると言うけど、意味がないのでは?
A:自分の能力を見直すきっかけだと思って下さい。その能力が自分だけが使えるものではない事もあります。
それと、ろっこんを進化・追加する前の自分と対峙するのも良いかも知れません。
Q:ところでお雑煮って美味しいですよね。
A:年越し蕎麦とか良いですよね。あ、こたつにみかんは正義だと思います。