寝子島の海の釣り大会から、幾たびか時間がたった後のことである。
その日、
八十八旗 信彦は
桃原 空音と偶然モールで遭遇していた。
「・・・・・・」
「ど、どしたのひこにゃん?」
空音を見て、信彦は一瞬びくりと身を震わせる・・・・・・。
しかし、その後それがなかったかのように、すっとさわやかスマイルを浮かべ接近する。
「やぁ、空音っち、今日はいつにも増して可愛いね! 暖色で統一されたコーデは、明るいキミによく似合うよ。ピンとアクセントのようにかわいらしさを強調したアホ毛も最高にクールだよ・・・・・・。あぁ、もうダメだ。空音っち・・・・・・キミに出会えた記念に、この薔薇を受け取ってもらえたら嬉しいな!そしてそのまま・・・・・・」
ずずいっと、空音に接近する信彦。
いつもチャラいはずの信彦はどこか真剣味を帯びて、空音に迫る。
「ってなになにちょっと待って待って!? なんでそんなに迫ってくるの近い近い近い!?」
異性扱いされるのが苦手な空音は、ずさぁっと飛びずさる。
その場から、たまらずダッシュで逃げる。
「あははは、まてよ~」
信彦は、そんな空音の後を追う。
見るべき人が見れば、きっと空音から感じる異質な気配に気づいたはずだ。
信彦はいつもと変わらないかもしれないが、いつものチャラい感じを残しつつも、執拗に空音を追いかける。
普段の・・・・・・紳士的な行いからはきっと外れているであろう行為に、もしショッピングモールに信彦を知るものがいたらきっと驚くだろう。
さて、ショッピングモールの出口で、次は買い出しに出ていた
邪衣 士と遭遇する。
「あ、おい!」
「助けて、ひこにゃんが・・・・・・!」
走ってきた空音に士は声をかけようとする・・・・・・。
二人の目があったそのとき、二人が過去に見たある悪夢を思い出した――
リーン ゴーン
教会の鐘がなり、ゆっくりと正面のドアがある。
ぎぃぃぃと、古めかしい音を立てて、教会はゆっくりと新郎新婦を送り出す。
幾人もの拍手が、出てきた二人を包み込む・・・・・・。
「おめでとう!」
「おめでとー!」
そんな声を聞きながら、新郎新婦の格好に身を包んだ士と空音はほほえんだ。
「昔はこんな日が来るなんて夢にも思わなかったけど、今はこうやって一生を添い遂げられる相手を見つけられてすっごく幸せだよっ!」
「そうだな、幸せなのはこちらも同じだ・・・・・・空音・・・・・・」
そういった士がゆっくりと空音に口づけを・・・・・・。
悪夢の追想から目が覚める空音だが、なぜか現実でも目の前に士の顔が! 士の口が……!
「うぎゃぁぁぁぁぁああああああああっ!」
「ふぼあっ!」
空音の放ったパンチが士に直撃する。
「ふ・・・・・・良いパンチだ。愛してるぜ」
そう言って、サムズアップしつつ倒れる士。
「士くんもかぁぁぁ!」
普段とは何かが違う士に突っ込みつつその場を離れる。
その後、信彦から逃げる空音・・・・・・しかし、至る所で男たちが迫り来る!
「いったい、どうなっちゃってるのーっ!!!!」
海の底で、満足そうに海猫様がほんのり、ほほえんだ気がした。
誰かが猫面魚を食べなければ、このシナリオは無かったろうに(遠い目)
ども、じんのです。
上のやつは最悪な状態でのスタートですので、他の人はきっちり説明を
読みましょう
①概要
第二回、大漁確定の釣り大会!にて、確保された猫面魚を食べた「女性」の方々から
モテモテフェロモンが放出されています(食べたことにして大丈夫です。※後述)
これが、放出している最中は、「男性」から問答無用で迫られます
「男性」は、なんとしても「女性」に迫らなければいけません
この現象を解くには、エノコロ岬にたどりつき、
外にある海猫さまの祠を見つけ出し、お詫びの品を差し出さねばなりません
祠と海猫さまは、こちらのシナリオ寝子島書房『寝子島の不思議』 ~海猫様と海鳴り~にくわしくありますが、
今回は、岬に辿り着ければ、あとは簡単に見つかるものとします
「女性」PCはがんばって、お詫びの品を集め、海猫さまを鎮めてください
「男性」PCはあの手この手で甘い誘惑をしてください
②お詫びの品(これらの入手方法・手段はお任せします)
お詫びの品は以下の三つになります
1、素晴らしい高級猫缶(キャットロードのペットショップ)
2、ハイパーオーラ・ミルク(ホテルなどに常備してある)
3、ウルトラ・サンマさん人形(お土産屋さんにおいてある)
③特別ルール
「男性PC」と付き合っている「女性PC」がいた場合、キスをすればその「男性PC」は正気に返ります
ただし、お互いちゃんと友達設定やアクションでわかるようにしておいてください
そうしなければ、不成立です
④魚をいつ食べたっけ?
食べきれないほどとれているので、
どの女性PCでも食した可能性があります
なお、漁師組合も参加していたため普通に捕れた魚は販売もされていました