学生の楽しみの1つは昼食である。
断言してもいい。
そして、購買室で買った焼きそばパンは、何であんなに美味しいんだろうか?
寝子高生の新入生も学校に慣れ始めた今日この頃。
毎日繰り広げられる購買室への強行に身を投じる光景も目に馴染んできた。
人気No1はやはり焼きそばパン。
寝子高の購買室では、異常な人気ですぐ売り切れるくらいだ。
そんな中。
「オィ~? 俺様の言うことが聞けねぇだとォッ?」
不良だ。すごく分かり易い不良だ。
名前は赤西 拳児(あかにし けんじ)。
髪の色は赤く輝き、前時代的なリーゼント、改造制服でウンコ座りしている。
「こ、困ります……! よりによってその焼きそばパンだなんて無理です……!」
赤西が睨み付ける先は、気弱そうな眼鏡の新入女子生徒。
彼女の名前は千木良 晴美(ちぎら はるみ)。
恐らく、赤西に因縁を付けられているのだろう。
朝の登校時間。下駄箱で繰り広げられるコントのようなやり取り。
「私、急いでますんで、それじゃ……」
「ちょ、待てやゴルゥア!?」
「ひっっ!」
立ち上がってガシッと千木良の肩を掴む不良。
ギリギリと肩を掴む手の力を強める。
「昼休みに『旨塩唐揚げ焼きそばパン』を買ってこい、って言ってるだけだけだろうが、あぁん?」
「い、痛い……! なんで私が!? しかも私の奢りとかおかしいですよ!」
「てめーが俺様の言うことを素直に聞いてくれそうだからだよ! 断るってんなら、ぶちのめして財布奪ってもいいんだぜ?」
「なんでそうなるんですか……!!」
気弱な千木良は今にも泣きそうな表情。
無言で周囲に助けを求めるも、皆見て見ぬふり。
関わりたくない、と表情が物語っていた。
赤西は千木良の名札を舐めるように確認すると、ニヤニヤ笑いながら肩を抱く。
「あー、てめー、1-7か。俺様は2-10だから、昼休み始まったら5分で買ってこいよ」
「…………!!」
千木良、恐怖でもう反論ができない模様。
「じゃーな? 焼きそばパン以外買ってきたらブッ飛ばすからな!」
ゲラゲラ笑いながら教室へ向かう赤西。
千木良はその場でしばらく途方に暮れながらぽろぽろと涙を流したのだった……。
この事件を見ていたり、噂に聞いたりした貴方たち。
貴方たちの取った行動は……?
<目的>
昼休みに超人気メニューの焼きそばパンをゲットせよ!
<解説>
時間は昼休み。
千木良 晴美は必死の思いで購買部へ駆け込んできます。
ガイドの直後に事情を聞き出して協力するもよし、ライバルとして奪ってもよし。
焼きそばパンそっちのけで2-10へ乗り込み、不良の赤西をとっちめても構いません。
焼きそばパンは人気メニューで、昼休み開始直後から10分以内で毎日売り切れてしまいます。
本日、特別メニューの『旨塩唐揚げ焼きそばパン』が1個限定で発売されます。
赤西はこれを買ってこいと千木良へ命令しています。
これは昼休みのみの限定販売で、他の時間帯では購入できません。
もちろん、他の生徒もこれを狙っており、いつも以上に熾烈な状況が予想されます。
スタートは参加PC様方の各々の教室からです。
授業の早抜けは担任の先生に捕まり、10分間のお説教を喰らいます。
特に今日は特別メニュー発売日とあって、教師陣もなにやらそわそわしている模様。
つまり、己以外は敵です。
ろっこんの使用はほどほどに。
怪我させちゃダメだぞ!
<マスターより>
高校時代は弁当派でした。乾物こと、焼きスルメです。
でも購買の焼きそばパンの味は今でも忘れていません。
今回は少人数のシナリオです。
是非、焼きそばパンをゲットしてくださいね!