暑くなり、川で遊ぶ子供たちも増えてきました。
光村 日向は、天宵川のほとりで、水着姿で川に入っている二人の少年を眺めていました。
「気持よさそう……」
野良猫たちも川岸の木陰でうたた寝しています。
「アマタロウ、出てこないかな?」
一人の子が言いました。
「そうだな、また一緒に遊びたいね」
眼鏡をかけた子が返事をします。
何のことだろう? と日向が思ったとき。
「うわっ!」
子供たちが声を上げました。
「ケン、おまえの背中!」
「そういうカケルの頭!」
なんと、子供たちの頭に皿のようなものが。
そして背中には甲羅ができていたのです!
「コンニチハ」
水面に皿が浮かんだかと思うと、ザバッと顔を出しました。
「アマタロウ!」
現れた小さな河童は、岩陰にいた日向には気づいていないようです。
「キョウハ ミズノナカデ アソボウ。
イキガデキルハズダヨ。ホラ」
指さしたほうを見れば、さっき寝ていた野良猫が水の中を悠然と歩いています……皿と甲羅をつけて。
「キョウハ カッパノ
タナバタマツリ ナンダ。
オマツリシテルヨ、イッショニイコウヨ」
「なんかすごいことになってる……どうしよう?」
日向はみんなに相談することにしました。
こんにちは、またははじめまして。天村です。
神魂の力でしょうか、川に入ると頭に皿、背中に甲羅が生えて水中でも息ができる現象が起きています。
おまけに河童の子が現れ、子供たちを河童の村に誘っています。
噂が広まったようで、あなたの耳にも入りました。
・河童の世界に行くには水中で呼吸できることが条件です。
現在川に入れば甲羅と皿が生え、呼吸可能になります。
食べたり飲んだりも空気中と同じようにできます。
指と指の間に水掻きがついたりもします。
・プレイヤーさんにだけこっそり情報
河童化は川から上がれば徐々に元に戻ります。
水中で神魂の影響が切れる心配はありませんが、
水中で夜を明かすほど長居すると河童の嘴が生えてくるかも?
【お祭りについて】
年に一度の河童のお祭りで、どんなしくみか島外からやってくる河童もいるようです。
広場に集まっているのは20匹くらいです。
そのへんに落ちている石で、河童の屋台で買い物などを楽しめます。人間のお金でもOKです。
<お祭りの屋台>
●キュウリや魚、果物の屋台。
●競亀(亀レース。どの亀が一等になるか賭ける)
出場選手・カメキチ 元気な子亀
・カメコ 落ち着いたおばあさん亀
・ワカメ 可愛くおきゃんな亀
・ガメラ ゴツゴツした茶色っぽいおじさん亀。
●投擲(石を投げて景品に当たればもらえる。
景品は綺麗な石や、川に流れてきた人間の落とし物など)
●自分たちでイベントを行うことも可能です。
アマタロウとの初めての出会いは前作「雨の日の探しもの」をご参照ください。
前回参加されていなくても大丈夫ですので、お気軽にどうぞ。