「マクラが来たぞーーー!!」
誰かが叫んだ。途端にわっと声が上がり、往来の人々は一斉に逃げ出した。
寝子島へ正体不明の怪物、
『マクラ』が出没するようになってしばしの時が経った。
マクラは不定形の謎の生き物で、大きさは4、50cmのものから数メートルまでさまざまだ。もこもこと緩慢にうごめいていたかと思うと、人間を見つけるなり素早く移動したりジャンプしたり、機敏な動きで襲いかかる。飛びかかり、催眠音波を浴びせて人間を入眠状態へ導くと、自らの身体で包み込み深い眠りへといざなう。
マクラに襲われた人間は数時間に及ぶ睡眠を経て、心身の疲労が著しく回復し、身体の不調が改善し健康になり、リラックスしてシャッキリと目覚める。その後、マクラは去ってゆく。
「くそっ、またマクラが現れたのか! もう眠らされてたまるか……!」
桜井 ラッセルは苦々しく言った。
マクラに襲われ、眠りに落ちスッキリと目覚めるのはいい。しかしそのたび昼間の忙しい時を数時間も強制的に睡眠タイムにされてしまうので、マクラが現れるたび寝子島の生産性は地に落ちてしまうのだ。
ラッセルもまた貴重な創作の時間を毎度毎度、みすみす奪われるわけにはいかない。
「けどあれ、気持ちいいんだよな……ふかふかでふわふわして、天にも昇るような心地で眠りに落ちて、翌日は寝覚めスッキリ……っていやいやいや!」
ぶるぶると頭を振る。誘惑に負けるわけにはいかない。
もっとも、あえてマクラを求め惰眠を貪ろうとする者もいないではないのだが。
「あれが究極の枕ってやつなのかもしれないね。僕も一度、体験してみたいもんだ……ふわぁ」
不眠症に悩む者や、睡眠に並ならぬ意欲を燃やす者、たとえば
日暮 ねむるなどにとっては救いの手ともなるのかもしれない。
さて、あなたの目の前にもマクラが現れた。
あなたは、抗う? それとも……?
こんにちは、星織 遥です。よろしくお願いいたします。
桜井 ラッセルさん、日暮 ねむるさん、ガイドへご登場ありがとうございます。
ご参加いただける場合、アクションは自由にお書きください。
概要
時の流れは自由。
『マクラ』という謎の怪物とバトルしたり、安眠したり、安眠する誰かを見つめたりするお話です。
『マクラ』のことは広く周知されていますが、知らない人もいます。
『マクラ』は、基本形は四角く、しかし不定形に姿を変えることができます。
大きさは枕サイズの小型のものから、人より大きいものまでいろいろ。
触れれば手ざわり良く、ふかふかでふわふわです。
『マクラ』は人間を見つけると、心地よい睡眠へ誘おうとして飛びかかってきます。
引き倒して頭の下に滑り込んだり、ベッドのように包み込んだり、
催眠音波を照射して強引に眠らせようとします。
抵抗することもできますが、『マクラ』はあの手この手であなたを眠らせようとしてきます。
その攻防はさながらバトルマンガのようです。
なお『マクラ』は俊敏ですが、殴る・蹴るなどでやっつけることができます。
『マクラ』は数十体はおり、旧市街、シーサイドタウン、星ヶ丘地区のあちこちにまんべんなく出没します。
あなたの家、学校や職場などに現れることもあるようです。
あくまで『マクラ』に抗い、バトルするもよし。その末に結局眠りに落ちるもよし。
あえて身をまかせて心地よい眠りに落ち、授業や仕事をサボる口実にするもよし。
誰かが眠りに落ちたところを眺めるのもいいかもしれません。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。
以上です。
ご参加をお待ちしています!