(今日から寝子高生ですか……)
寝子島高校入学式。
宇井 真珠は少し緊張していた。
周囲には、右も左も真新しい制服に身を包んだ大勢の生徒たち。
あいにく真珠の近くには話しかけてくれる知り合いはいなかった。
「皆さん、かの哲学者シトラス・ガムダンがこんなことを言っていたのをご存知でしょうか。
――この世で最も恐ろしいのは『始める』行為を怠ることだ」
校長先生の話が長々と続き、ゆうべなかなか寝付けなかった真珠は眠くなってしまったが。
「ニャー!」
どこかで猫の声がして、意識を引き戻された。
ようやく校長の式辞が終わり、祝電の披露に生徒会長の挨拶と、滞りなく式は進んでいったが。
「新入生の誓い。受付で黄色いリボンをもらった方、高校生活への意気込みや希望を発表お願いします」
(えっ? それって……)
真珠は自分の胸につけた黄色いリボンを見て固まった。
(てっきりみんなもらっているものと思いましたのに)
左右の生徒を見ると、リボンは黄色ではなかった。
マイクを持った生徒が新入生の間を回り始め、近づいてくる。
胸が高鳴り、ドキドキが外まで聞こえてしまいそうだ。
(高校生活への意気込みや希望を発表? ……いきなりこんな大勢の前でですか?)
もともと恥ずかしがり屋で大勢の人の前で喋ることが苦手だった真珠は、どうしましょう? と身をすくめたが。
(……ううん、今なら大丈夫のはずです。人前で歌って自信がついた私なら、明るくハキハキ話せるはず)
気を取り直した真珠のもとに、まさにマイクが回ってきた。
隣の女の子がこちらを見て囁いた。
「がんばって」
その声に押されるように、真珠は息を吸い、マイクに向かって声を出した。
「
宇井 真珠です。……寝子高ではアイドルをやる部活に入部するつもりです。自信をもって頑張ることを誓います」
マイクを手放した真珠に、大きな拍手が降り注いだ。
「すごいね」
隣の子もニコニコと拍手してくれた。
「……ありがとうございます」
(知らない人ばかりに思えたけど、なんだかみんなが味方になってくれたような気がします)
ドキドキしながらも、真珠は心が温かくなるのを感じた。
こんにちは、天村です。
宇井 真珠さん、ガイド登場ありがとうございます。
ガイドはイメージですのでもしご参加いただけた際は、
ガイド設定には囚われずご自由にアクションをお書きください。
概要
新たな出会いを描くシナリオです。
入学式にこだわらず始業式でもいいし、学生でなくても街でばったり出会う設定でも構いません。
初めましての人を遠くから眺めているもよし、久しぶりに再会した幼馴染と意気投合しても良し。
★入学式で居眠りしてたら、隣の子に起こされた。友だちになった。
★今日が初出社。美人上司に一目ぼれ。死ぬ気で働きます!
★道を歩いてたら、可愛い白猫発見。近所で飼われてる子らしい。また会えるかな?
など、何でもOKです。
世界線は自由ですので、クラスや担任の先生などご自由に記入してください。
他のPCさんと一緒の世界線で行動したい場合、GAを組むかアクションにお書きください。
入学式の流れ(参考)
・新入生集合(新入生は1階席、2~3年生や保護者さん等は2階席に座る)
・開式の式辞
・校長の式辞
・祝電の披露
・生徒会長の挨拶
・新入生の誓い
・校歌の斉唱
・教師の紹介(1年の担任の先生が1人ずつ挨拶)
・閉式の式辞
寝子高独自の風習として、《新入生の誓い》があります。
その時の様子は、こちら。
新入生の誓いは、受付で黄色いリボンをもらってしまった人が行うことになっています。
リボンが黄色だったかどうかは、ご希望のままにどうぞ。
誓いは、パフォーマンスを交える等のはっちゃけも、そこは寝子高らしくOKです!
2~3年生は、進行の手伝いや2階席からの声掛け等々ご自由に。
学外の方々も、2階席で式を見守る等、
ある程度自然な内容であれば、自由にアクションを掛けていただいてOKです。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。
以上です。
それでは、皆さまのご参加お待ちしております。