午後10時。夜の寝子野家は十人十色の人生がそうと知られぬままに交錯する、人間交差点だ。
「ふむ。さて……」
水守 流は入店するとまず、ぐるりと店内へ目線を巡らせた。具合のよい席を探すためだったが、奇しくも居合わせた名も知らぬ客たちの人となりやたどってきた道へ自然と興味が湧く。カウンター席のよれよれスーツを着た若いサラリーマンは独り者だろうか。牛丼並盛に溶き卵をかけて勢いよくかっこんでいる。一杯数百円の牛丼は懐に優しく、それでいてボリューミーで満足感もある庶民の味方である。ボックス席につくジャージ姿の女の子は流と同世代か少し年上か。いかなる理由あって夜の牛丼屋を訪れたかは定かではないが、そこに悲壮な何かは感じられず、ただ注文の品が届くのをそわそわとして待っている。気持ちは大いに理解できた。奥まった席の女性は繁華街の夜の商売に従事しているらしく、いささか場にそぐわないワンピースドレスに身を包み、スタミナ丼としじみ汁を静かに頬張っている。たちの悪い客にでも当たったか、少し沈んだ顔で丼を見つめながら一心に箸を動かしていた。頑張れ、負けるなと流は心の中でエールを送る。
「いらっしゃいませ、開いてるお席どうぞー」
「あ、はい」
流もまた彼らの中へ溶け込み、至福の一杯へありつく瞬間へ思いを馳せる。ふらりと訪れた流の人生を、客たちもまた夢想するのかもしれない。
「寝子野家へようこそ。ご注文、お決まりになりましたらお伺いします」
さて今夜は何を食べようか。心躍らせながらに流はメニューを開く。
早い・安い・美味いが代名詞の牛丼チェーン寝子野家だが、近年は客のニーズに合わせてメニューも多様化し、牛丼のみならずバリエーション豊かな品々をいただける。
あなたも寝子野家を訪れた。何を食べ、何を思うだろうか?
こんにちは。網です。どうぞよろしくお願いします。
水守 流さん、ご登場いただきありがとうございます。
ご参加の際はガイドのイメージによらず、自由にアクションをお書きください。
牛丼チェーン寝子野家で牛丼食べるお話です。
お一人で、ご家族や友人、恋人と、お気軽にどうぞ。
タイトルは何となくエレジー(哀歌)となっていますが、別に悲しくなくてもいいです。
時間帯も夜ではなく朝でも昼間でも大丈夫です。
<メニュー>
☆牛丼 ☆サンマ丼
☆豚丼 ☆から揚げ丼
☆寝子島丼(釜揚げしらす丼)
☆カレー ☆鰻重
☆サラダ ☆キムチ
☆味噌汁 ☆豚汁
☆しじみ汁 ☆あさり汁
☆卵 ☆半熟卵
☆お新香 ☆納豆
☆のり
☆ソフトドリンク各種
☆ビール ☆日本酒
など。定食やセットメニューもあります。
他にもありそうなものなら自由に指定してください。
特定のマスターさんが扱うキャラクターを除き、NPCを登場させることもできます。
Xイラストのキャラクターも描写可能です。
口調などのキャラクター設定は、アクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いてもらえれば大丈夫です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
またXキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
それでは、ご参加お待ちしています。