(ええっと。つまり……?)
声で伝える術を持たない
小山内 海だが、胸に抱いた問いを彼は汲み取ったようだ。
「うん、そうだね。寝子島の人々は常に、ぼくを大切にしてくれた。きれいに、美しく保ってくれたね。そんな君たちの思いが、島に満ちる神の力と結びついたのかもしれない……そう、ぼくの名前は、
木天蓼湾」
和装を身に纏う白皙の美少年だった。髪も肌も透き通るように白く、長いまつげを伏せると少女めいて儚げに映った。海の眼前で、細く長い手足を揺らめかせながらに浮いていた。
そういえば海もまた浮いている。
今日の寝子島は海水に包まれていた。巨大な水の半球が天にまで伸び、すっぽりと島を覆っている。半球の内部は海水で満たされているが、どうやら呼吸に支障はない。海の口からはこぽりと泡が生まれて昇ってゆく。頭上を仰げば巨大な鯨が身をくねらせ、目の前を熱帯の小魚たちが群れ成して横切っていった。眼下の街並みは海水の厚みが故かやや暗くなっており、ぼんやりと光放つ植物や深海魚などが見えた。
「君たちにもっと、ぼくを知って欲しい。ぼくを理解して欲しい。そして、楽しんで欲しいんだ」
木天蓼湾の化身を名乗る少年はそう言い、海を手招きした。
(何だか楽しそう。かも?)
人々は青き天球を揺蕩う。穏やかな魚たちと戯れる者もあれば、巨大な鮫やら頭足類やらとバトルに明け暮れる者もあった。深海に降りる安寧のカーテンと仄かな光に、安らかな眠りを堪能する者も。あるいは奇妙だが美しい少年と交流を育もうと試みる者も。
目の覚めるような青に、君は何を思うだろう。
こんにちは。網です。どうぞよろしくお願いします。
小山内 海さん、ご登場いただきありがとうございます。
ご参加の際はガイドのイメージによらず、自由にアクションをお書きください。
度々水没する寝子島ですが、今回は一人の姿少年として具象化した木天蓼湾の計らいで、
すっぽりと球状の海水によって覆われました。
寝子島を丸々包みこんでしまう大きさで、上空は数千メートル程度までの高さがあります。
◆海水の中では、呼吸ができます。水圧は感じられません。
自由に泳いで、どこまでも行くことができるでしょう。
水球の端っこから飛び出すと海に落下してしまうのでお気をつけて。
◆たくさんの海の生き物たちも見ることができます。
木天蓼湾や近海では見られないような生き物もいるようです。
基本的には穏やかで、一緒に泳いだり遊んだり、触れ合うことができます。
◆中には危険な生き物もいるかもしれません。
巨大な鮫、ダイオウイカ、海蛇、あるいは竜など幻想生物も?
図らずもバトルや追いかけっこを演じることになるかも。
(アクションでご指定ください)
◆木天蓼湾の少年との交流アクションもOK。
大らかで世間ずれしていない純朴な人柄ですが、
海を汚したり自然を蔑ろにする者には容赦なく、怒りを露わにします。
のんびりするもよし、魚と遊んだり触れ合うもよし、
家族や友人や恋人とゆっくりするもよし、自由にお過ごしください。
特定のマスターさんが扱うキャラクターを除き、NPCを登場させることもできます。
Xイラストのキャラクターも描写可能です。
口調などのキャラクター設定は、アクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いてもらえれば大丈夫です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
またXキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
それでは、ご参加お待ちしています。