――また、一週間が始まる。
おれ、
ユーリ・ロッソ・ネーモは、細かいことは「どうせ忘れるから」と気にしない性質だ。
だから取り留めのない日常など、いちいち事細かく覚える事なんてしない。
ましてや
なんとなく起きた些細な異変だって「まぁいいや」で済ませてしまう。
もとより、おれの記憶は一週間しか保てない。
だから、流してしまう。捨ててしまう。自分には『関係ない』記憶は、脳の容量の無駄遣いだから。
折角なら、おれの記憶は楽しい事だけを詰め込んでいたいから。
――また、一週間が始まる。
本当に変わり映えのない毎日は、とても平穏で、温かくて、優しくて――どこか虚しい。
当たり前のように行動し、当たり前のように食事をして、当たり前のように生きて、今日も床に就く。
……何か忘れてる気がするけど、“まぁいっか”。
そう思える記憶なんて、大した価値はない(本当に?)。
九夜山を見上げる事が多くなったけど、特に意味はない(本当に?)。
――また、一週間が始まる。
おかしいな。
これ、何週目だっけ……?
って、おれは何を言ってるんだろう?
ああ、また日曜日の夜が来る……。
――また、一週間が始まる。
おれと同じような人を、今週はよく見かける。
自分はいったい何者なんだろう、なんて。まさかね。戯曲家ではあるまいし。
でもここは、かみさまが落ちてきた島。その『まさか』が、もしかしたらあるのかな?
……“まぁ、いっか”。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
「ここから脱出しないと……あれ、何で脱出しなきゃいけないんだっけ?」
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
――また、一週間が始まる。
……おれには おもいださないと いけないことが あるんだ。
月曜日の朝、手の甲に刻まれた真っ赤な紋様。
ずきずきと痛みが走る。何かを思い出せと訴えかけている気がした。
……気がしただけで、すぐにどうでもいいやって、おれは、また呟いた。
「まぁ、いっか」
『ハロウィン&カードキャンペーン』当選者のユーリ・ロッソ・ネーモ様、おめでとうございます!
このシナリオガイドはイラスト【Cat Island/GOD's Order】から作成させていただきました。
なお、ユーリ様には『特殊ルール』があるので、最後までご確認願います。
概要
【現在の状況】
このシナリオの参加者様は『自分が何者なのか』を忘却しています。
そして現状の生活に何の疑問を持たぬまま「特定の一週間をループ」しています。
(要は同じ7日間を延々と繰り返し続けています)
これは明らかに「フツウ」ではありません。
何らかの力が寝子島に働き、時間が停滞し続けています。
ですが、皆様はこれらに疑問を抱いたりしないのです。
何故ならば、その7日間は「参加者様の理想の人生あるいは夢」が実現するからです。
(お金持ちになっている、モテモテの人生、なりたい職業に就いている等……)
参加者の皆様は7日間の袋小路を突破するべく、己が何者なのかを思い出す必要があります。
そして実は、参加者の皆様の正体は『英霊』と呼ばれる選ばれし者なのです!
皆様は自身の願望を否定した上で自身の『英霊』の記憶を取り戻し、異変の元凶(後述)を撃破しなくてはなりません。
【異変の予兆】
参加者の皆様は、リアクション登場時に「異変の予兆」が手の甲に出現します。
それは「霊紋」と呼ばれる特殊な紋様です。
これが参加者の皆様が『英霊』である証なのですが、最初はそれすら気にならなくなります。
ですが『英霊』同士が接点を持ったり、自分の幸せな現状に違和感を感じるなどすると、何か大切なことを忘れているような焦燥感に駆られるでしょう。
如何に「自分の正体」と「果たすべき使命」そして「この一週間が幻である事」を思い出すかが重要です。
どのように記憶を取り戻すかは、皆様のアクションでご自由に明記願います!
また、7日間の間に以下のような異変が発生します。
これらは『英霊』に覚醒しないと、参加者の皆様は異変だと気付きすらしませんのでご注意を。
1日目:手の甲に「霊紋」が出現する
2日目:やたらデジャヴを覚える
3日目:何故か九夜山の山頂が気になってしまう
4日目:金色の招き猫の幻影を度々目撃してしまう
5日目:自分の幸福な暮らしに物足りなさを感じていく
6日目:「霊紋」がある参加者を敵視してしまう
7日目:気が付くと九夜山の山頂へ身体が勝手に向かってゆく
【異変の元凶】
7日目の夜に九夜山に出現する願望実現魔導器「マネキネコ」の暴走が元凶です。
参加者の皆様は7日目の夜までに『英霊』達を復活させ、元凶の「マネキネコ」を破壊しなくてはなりません。
なお「マネキネコ」は獣化(ビースト)と呼称される超強化状態で暴走しており、近付く者を襲って願望実現のためのエネルギーにしてしまいます!
是非とも同じ『英霊』の仲間達を集めて7日目の決戦に臨みましょう!
【英霊のクラスについて】
ハイファンタジー系ジャンルにおけるジョブ(職業)だとお考え下さい。
某アプリゲームの「クラス」以外にも、自分でクラスをでっち上げても構いません。
(クラスの特性・設定などはアクションに明記願います)
このシナリオでは「クラス」の優劣は関係ありませんので、ご自身のキャラ性にあったものを選択してみてください。
【その他(モブプレイ歓迎!)】
敢えて異変の解決に参加せずに、虚構でもいいから自分の理想を実現させたいアクションも歓迎です!
その場合はアクション冒頭に<モブ参加>と明記した上でご参加願います。
(サンプルアクション2をご参照ください)
特殊ルール(ユーリ様用)
ユーリ様に限り、今回の異変において任意の記憶を「思い出した状態」で参加できます!
(全てではないのでご注意ください)
ユーリ様は「自分の正体(英霊)」もしくは「果たすべき使命」または「この無限ループ生活が幻であること」の3つのうち、どれか1つだけを最初から思い出しています。
アクションでどれか1つを選択してください。
最後に
某アプリゲームの製作会社の大ファンの乾物です。
精一杯執筆致しますので、皆様、どうぞお友達をたくさんお誘いあわせの上、ご参加をお待ちしています!