「次の鬼は美里愛」
そうささやき声が聞こえたかと思うと、楽しげな笑い声がやけに遠く響く。
「ん?」
渡辺 美里愛が、夜風が吹く星空の下で散歩を楽しんでいた時、とある路地に足を踏み入れたところで、背中を軽く叩かれたのだ。
慌てて振り返ると、黒い角の生えた全身白い子供が口元に笑みを浮かべていた。闇夜にぼんやりと浮かんでいるように見える。輪郭がぼやけて、白と闇が混じり合っているようにも見えた。
「ミリアが鬼……鬼ごっこ?」
子どもは逃げるように、闇に沈む路地の向こうへと駆けだした。
闇夜に白い人形が踊る。
「鬼さんこちら、手のなる方へ〜」
そこで気づく。自分の額から角が伸びていることに。
「えー、どうなってるのー?」
「鬼さんこちら、手のなる方へ〜」
その声は、思考を奪う。ふわふわしてきた。
「捕まえないと……?」
なんとなく思った。
戸惑っていると、声が聞こえた。
「早く追いかけろ」
焦ったような声はどこからともなく聞こえてきた。
「急がないと、本当に鬼になるぞ。人間を惑わして鬼ごっこを強要するだけの存在になっちまう」
美里愛は駆け出した。
路地を抜けると、そこは旧市街ではなかった。綺麗な星空は消え、真っ白な月が3つ、夜空に浮かんでいた。異質な光景に息を呑む。
白い子供がそこら中に蠢いていて、商店街のように屋台の夜店が並び、白い提灯が紐で結び付けられている。
まるで夜祭りだ。
「夜が明けるまでにあの子どもを捕まえないと、お前戻れないぞ」
「えーっと、どうすれば」
「夜店の食べ物やおもちゃでおびき出して、なんなら遊んでやって、体に触れば良い」
選択肢はない。やるしかない。
「よーし、こうなったら仲良くなって一緒に遊ぶしかない!」
「鬼さんこちら、手のなる方へ〜」
白い月と夜祭りの世界で、鬼ごっこが始まる。
高城ヒトです。
渡辺美里愛さん、ガイド登場ありがとうございました!
概要
今回のシナリオは不思議な夜祭りで鬼ごっこをする話です!
鬼の子供に肩にタッチされてしまった人は、鬼ごっこの『鬼』になってしまいます。
元の姿に戻るには、不思議な夜祭りで鬼の子供を追いかけてタッチをしなくてはなりません。
夜祭りには不思議なアイテムが売られているので、それを駆使して鬼の子供を追いかけましょう。
☆アイテム例
・なめると好きな場所へ瞬間移動できるりんご飴
・食べると空を飛べるわたあめ
・捕獲用の縄になる焼きそば
などなど。出店で入手することができます。
探せば他のアイテムもあるかもしれません(お祭りにありそうなものを自由に指定OK)
☆鬼の子供
夜の闇に白く浮かび上がるが、明かりの下では少し見えづらい。
甘いものが好き。
意思疎通は出来るが、素直ではない性格。
追いかけるべき子供には角が生えている。
☆鬼の子供を捕まえる方法
①言葉で説得
②夜店アイテムで追いついて、体にタッチする。
③夜店アイテムで強引に捕まえてる。
④勝負を挑んで勝つ(ゲームなどで)
その他の方法でも構いません。自由な発想でお楽しみください。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
NPCと一緒に巻き込まれたり、夜祭りで出会うなどシチュエーションは自由に決めてください。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
※Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
※Xキャラをご希望の場合は、口調などのキャラ設定をアクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いていただければ大丈夫です。