某月某日。
まだまだ寒い、何なら雪がチラつくような日の早朝。
灰色の海に、一隻の船が現れました。
その船首に、影が一つ立っています
「フフフ……あれが、寝子島か……」
影は、島を見つめながら呟きました。
「くあ……眠い」
万条 幸次は大きな欠伸を一つしました。
「……早起きだねえ」
幸次の横には、飼い猫の「花遊(かゆう)」がちょこんと座っています。
一人と一匹は、朝早くから窓の外を眺めていました。
とはいえ、花遊の方は猫ですから、寒さに堪え切れずにすぐ回れ右してしまいました。
そうだよなあ、と苦笑しながら窓を閉めようとした幸次は、次の瞬間、身を乗り出しました。
「何あれ!?」
眼下を猫たちが駆けていきます。それも一匹や二匹ではありません。何十匹――いえ、百匹はいるでしょうか。全て
黒猫のようです。
先頭の黒猫が怒鳴りました。
「いいか! 目的は世界でたった一つの宝・
にゃんぴーす! 邪魔する奴は容赦なく蹴散らすのにゃー!」
「行くぞ!」
先頭の二匹を除き、他の黒猫たちは島中に散らばっていきました。
さあ! 黒猫海賊団が現れた! あなたはどうしますか?
概要
闇夜に紛れ、キャプテン・ニャッド率いる黒猫海賊団が寝子島に上陸しました。
その目的は、世界に一つと言われる財宝・にゃんぴーすを手に入れることです。
にゃんぴーすとは何か。一体どんな宝なのか?
実はニャッドたちにもよく分かっていません。
ただ、「高いところにある」らしく、キャプテン・ニャッドとその片腕である副船長・ニャリファドは、
ひたすら高いところを目指しているようです。
海賊たちはにゃんぴーすを求めて、島中を荒らしまわります。
特に手下の猫たちは、よく分かっていないのか、あちこちの店に入っては食べ物を食い荒らしている始末です。
皆さんは、ねこったーなどで情報を得たり、黒猫たちやキャプテン・ニャッド、ニャリファドを見かけて
海賊団やにゃんぴーすのことを知ったりなど、自由なきっかけで彼らと関わることができます。
寝子島が大混乱になってしまう前に、どうにかして猫たちを止めてください!
・黒猫海賊団と戦う
・ニャッドたちの望むものを渡す(ただし、皆さんが探してください)
・先ににゃんぴーすをゲットする
・黒猫に大事なものを盗まれて、追いかけっこ
・黒猫たちを手懐ける
・黒猫を見かけて、和む
などなど、自由にアクションをおかけください!
NPCについて
黒猫海賊団:キャプテン・ニャッドと副船長のニャリファド率いる黒猫ばかりの海賊団です。
黒猫と言っても、ニャリファドのように白い毛が混ざっている猫もいます。
ニャッドとニャリファドは二足歩行も出来、人語も解しますが、部下の黒猫たちはごく普通の猫です。
◆キャプテン・ニャッド:黒猫海賊団の船長。全身真っ黒で、右目がありません。
なぜか二足歩行が出来、人の言葉を話します。
◆ニャリファド:副船長。黒猫ですが、胸の一房だけが白いです。二足歩行をし、人の言葉を話します。
舞台は九夜山周辺になっていますが、部下の猫たちは島全体を走り回っています。
お好きな場所で、お好きなように猫たちの相手をしてください。
なお、ニャッドとニャリファドのみ、目的地(と考えている場所)へ向かっています。
その他、登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
NPCたちも猫たちに興味を持ったり、なにか大切なものを盗まれて追いかけたりしています。
また、このシナリオでは、Xイラストのキャラクターも描写することができます。
口調などのキャラクター設定は、アクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いてもらえれば大丈夫です。