凍り付いたような薄青の空を仰ぐ。
白兎が跳ねるような波を立てる灰蒼の海を眺める。
(ふゆは、)
かじかんで薄紅に染まった指先に息を吐きかける。真っ白な息のあたたかさに、空気の冷たさを思う。
(なんだっけ、……つとめて?)
教科書でいつか読んだ文章をちらりと思い出す。
──世界は美しい、と彼女は伝えたかったのかもしれませんね
国語の先生の言葉が続けざまに耳に蘇って、もう一度早朝の空と海を眺めてみる。大昔のひとも、こうして白い息を吐きながら海と空を眺めたりしたのかしら。
(……もしかしたら)
昔々にこの島に落ちてきたという神さまも。
海を見て、ひとの営みを見て、その神さまはどんなことを思ったのだろう。
つらつらと考えつつ、海の匂いのする冬風を胸に満たす。冬晴れの空をもう一度だけ仰ぐ。真っ白に霜の降りた道端の植え込みに白い息を零しながら、何でもない今日のいちにちに向けて歩き始める。
こんにちは。阿瀬 春と申します。
ガイドを読んでくださいましてありがとうございます!
今回は、何でもない日常の一幕をお届けにあがりました。
寝子島は師走、クリスマスの前でも後でも、十二月のお話であればなんでも構いません。もちろん、寝子島でも星幽塔でも。あなたの、なんでもなくて、だからこそ愛しい日常のお話をお聞かせください。
ほんとに普通な日常でも、ちょっぴり不思議なフツウの日常でも、どちらでも大丈夫ですー。
NPCについて
特定のマスターが扱うキャラクター以外の、登録済みNPCであれば登場が可能です。
Xキャラクターの登場も可能です。ご希望の場合は、口調やPCさんとの関係性などのキャラクター設定をアクションに書き込んでください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、URLを書いて頂けましたら参照させていただきます。
あと、阿瀬が扱っているNPCは登場が可能です。
ということで、冬の寝子島のその辺の電柱の影に隠れつつ、みなさまのご参加をお待ちしておりますー!