読書をしながらのんびりとコーヒーが味わえる、
古書喫茶『思ひ出』。
いつもは、古書の雰囲気とシンプルなメニューから落ち着いたお客様が多いのだが――。
「もう逃さないぞ、悪党たち!」
「アカリ、ここだぞー! 悪のひみつけっしゃ!」
「……ここが、ねぇ」
小さなお客様に連れられてやってきた、
来島 アカリはやや困惑している。
それは、店を悪の秘密結社呼ばわりされた、店主の
柏村 文也も同じことだ。
「いらっしゃい。君たちは、その秘密結社に入りに来たのかい?」
「違うぞ! 大人たちの悪事をあばきにきたんだ!」
「
寝子島少年探偵団の名にかけて、真相をさぐるぞっ!」
白石 龍樹と
東条 あんずが、何度か練習したのだろう決めポーズを披露し、その微笑ましさに文也は拍手を送ってくれるが、アカリはこのやんちゃ少女の呼び出しに応じたのは失敗だったかもしれないと遠い目をする。
店の隅で読書をしていた
津島 直治は、なんの騒ぎだと顔をあげ、悪の秘密結社と呼ばれる所以を考えた。
「そういえば……夜な夜な何かしてるなとは思ってたけど……」
「やっぱり!」
「大人たちが、秘密の暗号でやりとりしてるって、しってるんだぞ! これを見ろ!」
「……?」
――314513 729323 151574――
龍樹がゴソゴソとポケットから取り出したメモには、確かに暗号めいた数字が羅列してある。だが、それが悪の秘密結社になるかは、直治もアカリも読み解けなかった。
ただ一人、文也だけがニヤリと笑う。
「それを、どこで?」
「商店街の探検に来た時、このお店の近くで拾ったんだ!」
「てーさつに来たら、推理小説コーナーの近くにあるノートに、これと似たものが、いっぱい書かれてたんだぞ!」
言い逃れは許さない、と言いたげに証拠を披露していく龍樹とあんず。
別段隠し立てすることでもないので、素直に話してしまって良いのだが、少々虚言癖のある文也はニヤリと笑った。
「そうか……知ってしまったんだねぇ」
少し意地悪く微笑みすぎたのか、龍樹とあんずはアカリの服の裾を掴んでいる。
助け舟を出すように、偶然居合わせた
志波 武道が推理小説のコーナーに置かれた、交流ノートを手にとった。
漢文の課題より、小学生のヒーローごっこに付き合うほうが何倍も楽しいに決まっている。
そんな気楽な気持ちで開いたノートは、お勧め作品の名前よりも数字の羅列が目立つ。
最後のページには、メニュー表のようにラミネートされた物が貼られているが、それも数字ばかりだ。
「なんだこれ……何かのコード表か? ま、まさか本当にサイバーテロの計画書っ!?」
オロオロとする武道に、アカリは呆れた溜息を吐く。
が、それをスイッチにするように場を盛り上げようとアドリブで演技を試みた。
「いや、これだけ古書に囲まれた店なんだ。忍者の暗号かもしれないな?」
くつくつと笑いを堪える文也を見て、もうこうなっては止める術はないと直治は諦めた。
目をキラキラさせたり怯えたりする龍樹とあんずに、文也は意地の悪い顔で続ける。
「はてさて、忍者の暗号か、サイバーテロのパスワードか。うちの店の一部で流行っているのは知ってはいやすが、首謀者は臨時のアルバイトだったか、客だったか……」
「ぜったい、大人たちの悪事をあばいてやるんだからなっ!」
今、大人と子供の、街の平和を守る戦いが始まる……?
今回は、大人だけが使っている暗号を、子どもたちが暴くという戦いのシナリオです。
子供には読み解け無いらしいこの暗号。
大人が使っているところを張り込みしたり、可愛らしく聞き出してみたり。
お兄さんやお姉さんにうまく甘えて、解読の協力をお願いしたり。
子供の武器は全部使って、挑戦していただけると嬉しいです。
暗号について
ある一定の年代からは、メモの内容が簡単に読み取れてしまいます。
学生の方には、法則に気づかないと解読が難しいかもしれません。
流行に左右されず使っていた方もいらっしゃるかもしれませんので、あえて明確に簡単に解読できる年代は指定しません。
知ってる、知らないは自主申告となります。
※ガイドに登場して頂いた方も、ご参加頂ける際は自主申告して頂いて構いません。
●暗号の解き方(PC向け)
①交流ノートの最後のページに、メニュー表と似た物があるようです。
照らし合わせてみると法則に気づけるかもしれません。
②大人は、何故だか通常メニューに無いものを注文しています。
注文する時は、暗号をメモに書いているようです。
そのメモ書きはテーブルに置かれているので、運ばれた物を照らし合わせると、閃くかもしれません。
●暗号の解き方(PL向け)
とある世代の方にはわかる、『アレ』のコード表と比べてみましょう。
リアクションに暗号で表示したい部分は<>で囲み、普通に記載して頂いてOKです。
どうしても解けない方は-15618513-で検索してみましょう!
喫茶店のメニューについて
古書喫茶『思ひ出』のメニューは、基本的にシンプルな物を取り扱っているそうです。
今回は、推理小説キャンペーンの一貫で、解読すると素敵なメニューにたどり着けます。
普段は提供されていないメニューなので、ぜひとも解読して、特別メニューをみんなで食べましょう!
特別メニュー
-3295436305 4143630592 654345246922-
-252511 63956945-
が注文できるようです。
NPCについて
NPCと交流することもできます。
登録済みのNPCなら、特定のマスターさんが担当しているキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
また、NPCの一部は暗号を使ってお店を利用していたようです。
早川 珪 -3283210469 45693345-
桜栄 あずさ -25696269 63956945-(アイスは持ち込み)
桐島 義弘 -3046461629-(マウスパッドの相談だった模様)
何やら、甘いものや気恥ずかしい物が記してあった様子です。
この他のNPCには、暗号について相談することも可能です。
この辺りの年代が暗号を使えたんだな、という参考にして頂ければと思います。
※NPCは事前に約束を取り付けるなど、明確な目的のあるデートにはお誘いできません。
が、すれ違った際に一緒に遊ぶことは可能です。
カップル参加の場合
※カップルでのご参加で、とくに何も記載されてない場合、
半歩~1歩進ませる描写をとることがあります。
鈍感ロールや関係を進展させたくない場合は、その旨をお書き下さい。