「ふ~。今日もあっちーんだぜ~」
「暑いのデスー」
酒浸 朱蘭と
トワ・E・ライトフェロゥは、炎天下の下ぐったりとベンチに身を沈めている。
8月も終わりに近づきつつあるというのに、今年の酷暑は一向に去る気配がない。今日もふたりの額には、玉のような汗がたらりと伝っていた。
「なあ、水分補給しとこうぜ」
「さんせーデス。このままじゃ倒れるマス!」
熱中症になってはたまらない。
朱蘭はいつものろっこん水を、トワはペットボトルの水をくぴくぴと飲み喉を潤す。
「ふ~、生き返るんだぜ~。あれ?」
朱蘭が赤ら顔なのは、常にろっこんで酔っぱらっているためだ。
しかし、トワの顔が一瞬にして真っ赤に染まったのは、どうしたことだろう?
「おい、どーしたんだ? 顔が赤いんだぜ?」
「おふぁ~」
「ってゆーか……
酔ってる? おいおい、あたしじゃあるまいし」
「ういい~」
酔っている。トワは完全に酩酊状態であった。
「なんらか、きもちよくなってきたのれす!」
朱蘭のろっこん水を飲んだわけではない。一体なぜ?
『……やれやれ。面倒な』
「あっ。
テオ!」
突然聞こえてきた声。ため息まじりに、テオは言った。
『とある酒の神が、寝子島で宴会を開催中だ。その影響で今日の寝子島は、
どんな飲み物を飲んでも酔っぱらう現象が起きてるんだ』
暑い日だし、誰もが水の一杯や二杯は飲むだろう。島民総酔っ払いとは大変なことである。
日頃から酔っている朱蘭などは慣れっこだが、トワはまだ小学生だし、どうなってしまうやら分からない。
それだけでも大変だが、テオは続けて言った。
『寝子島に世界中から酒好きな神が集まってきているようだ。お前らも酌を求められることがあるだろうな。その時は酒を注いでやったり、つまみでも食べさせてもてなしてやれ。無事に宴会が終われば神々は帰るし、酔ってる連中も元に戻るだろ』
「な、なんだか大変なことになってきたんだぜ……!?」
寝子島で八百万の神々が催す、大宴会。
酒好きの神々だけあって、その気質はおおむね大らかであるようだ。いわゆるひとつの無礼講である。
混ざって楽しむもよし。ひたすら酔うもよし。もてなすもよしだ。
「れんれんよってなんていないれすよ?
うい~、ひっく!」
こんにちは、カターレです。
酒浸 朱蘭さんとトワ・E・ライトフェロゥさん、ガイドに登場してくださりありがとうございました。
ご参加いただける場合は、ガイドに関わらず自由にアクションをかけてください。
概要
ある酒の神が寝子島で、八百万の神々を集めて宴会を催しています。
寝子島ではその影響で、「どんな飲み物を飲んでも酔っぱらう」という現象が起きています。
そのため、今日の寝子島は酔っ払いだらけです。
主な宴会場は、寝子ヶ浜海岸。
海水浴客たちとは少し離れた場所に、板敷きの宴会場が出現して、
神さまたちは主にそこでお酒を楽しんでいます。
また、寝子島のあちこちに出向き、人間たちに混ざってお酒を飲んでいる神さまもいます。
中には妖怪めいた姿の神さまもいますが、島民たちも総じて酔っぱらっているので、
夢か何かだと思って、大きな混乱は起きていません。
皆さんは、
・PCさんが酔っ払って、いつもとは違った一面(酒癖)を披露する
・酔いの力で、いつもより大胆に行動する
・神さまたちにお酌したり、おつまみを出したりしておもてなしする
・神さまたちに混ざって楽しむ
など、自由にアクションをおかけください。
アクション
ひとりで酔うのも、複数で酔うのもOK。
宴会場へ足を運んでも良いですし、寝子島のあちこちにいる神さまたちと絡むのも良し。
絡まないのも良しです。
どんな神さまと交流するかは自由に決めて構いませんが、
以下のような神さまもいるようです。お好きに絡んでください。
◆天之丸尾猫神(あめのまるびのねこかみ)
侍のような格好をした、大きな刀を持った猫の神さま。宴会場にいます。
お気楽能天気な性格ですが、酔って気分が良くなると、
自慢の剣技を無闇に披露したがる癖があります。
◆名もなき大河の主
巨大な龍の神さま。宴会場にいます。
とにかく大酒飲みで、お酒を飲んでいる間はご機嫌ですが、
酒が無くなると不機嫌になり、大水を呼び寄せようとします。
◆小バッカスさん
ローマ神話に登場する、超有名な酒の神。の、親戚にあたる神さまだそうです。
羽の生えた小さな赤ん坊のようなキューピッドの姿をしていますが、お酒好きです。
寝子島の地酒に興味があり、酒蔵巡りをしたいと思っているようです。
NPCについて
登録済みのNPCなら、特定のマスターが扱うキャラクターを除き、基本的に誰でも登場可能です。
NPCもおおむね酔っぱらっているようです。
以上になります。
それでは、皆さんのご参加をお待ちしています!