その建物が何に使われていたのか、知る者はいない。
壁にはツタが絡まり、晴れの日でも雨の日でも、空気が濁るようだった。
入口の扉は空いている。
不思議と、誰もその建物を立ち入り禁止にすることはない。だが、だからといって人が居着くこともない――。
「もしかして、それって旧市街の……?」
滝原 レオンは、ノリノリで語りだす友人の言葉を遮った。
その顔色はどこか冴えない。
噂を聞いたことがあるのかと問われ、滝原は苦い顔のまま続けた。
「赤い目の怪物が、建物の中から町を監視してるって噂だろ……。知ってる」
眼光の鋭さや白髪のせいで誤解されがちだが、滝原はその実臆病だ。
だから、良かったら探検に行かないかと誘われて、思わず目を見開いた。
「おい、冗談だろ?」
だが友人はいたって本気だ。
「だって行ったところで何のメリットもねぇだろ? 大体、誰の持ち物かわからない場所に勝手に入るのって不法侵入罪で……」
今度は滝原の言葉がさえぎられる。
友人は言った。
赤い目は、巨大なルビーの見間違いなのだと。
部屋のどこかにルビーがあって、それが外の光を反射しているのだと。
一攫千金のチャンスだと目を輝かせる友人を前に、滝原はまた、冗談じゃないぞと小さく繰り返した。
滝原 レオンさん、ガイドに登場くださりありがとうございました。
どうもこんにちは、39番地です。
今回は元気にホラーをやっていけたらなと思っております。
内容としては廃屋探索イベントですので、ホラーがお好きな方はもちろん、苦手な方でもお楽しみいただけます。
・怪談に興味があってやってきた
・一攫千金のうわさを耳にした
・不思議な力で引き寄せられた
・気が付いたら建物の一階にいた
などなど、様々な理由で廃屋を訪れてしまうようです。
概要
枝分かれする道を三本選択することによって結果が異なります。
最後に待つのはお宝か、それとも怖い幽霊か?
選択はあなたの手にゆだねられています。
◆廃屋
バブルがはじける前に誰かが作った別荘のようです。
全体に洋館風のデザインで、壁には誰かの肖像画やシカのはく製がかけられています。
建物は地上3F、地下3F建ての構造で、屋上を備えています。
屋内は人の入った気配がなく、全体に埃っぽいです。
引き出しやタンスの類が多く存在しており、鍵がかかっている場所も、同じフロアを探せば見つかるようです。
一つのフロアに部屋がそれぞれ三つずつあります。どの部屋も調度品は同じで、どこかホテルじみています。
部屋の内装
・鏡のついた化粧机
・ベッド
・椅子
・丸テーブル
・2×6のタンス
・クローゼット
もちろん、鍵のかかっている場所も、ろっこんを使うなど工夫すれば、開錠が可能です。
◆探索
今回は3回、階段の上り下りが可能です。
全員同じように1Fからの探索となり、3度フロア移動を終えた時点で不思議な力で玄関に戻されてしまいます。
まっすぐ地下か屋上を目指すのも、同じエリアを往復して二度探索するのも可能です。
全部でコースは8つとなりますが、いずれになるかはふたを開けてのお楽しみです。
それぞれのフロア移動ごとに【お宝】か【幽霊】に繋がるアイテムを獲得できます。
階段の上り下りによって以下のいずれかが獲得できます。
・鍵
・櫛
・白いドレス
・日記
・箱
・ブローチ
フロア移動の仕方によって何が起こるかが変わります。
もしかするととっても大変な目に遭ったりすることも、逆に大変な幸運に恵まれることも予想されます。
直感で、あるいは慎重に、行く道を考えていきましょう!
:GAについて
GAでアイテムを集めることも可能です。
中では電波が届きますので、互いに状況を伝えあいながらの探索もお楽しみいただけます。
テンプレート
アクション執筆時に必ず入れていただきたい項目です。
以下の8つのコースからお好きなものを選んで、番号をアクションの一番最初に張り付けてください。
※添付が見られなかった場合は、マスターの判断でルートを決めます。予めご了承ください。
【1】
1F→2F→3F→屋上
【2】
1F→2F→3F→2F
【3】
1F→2F→1F→2F
【4】
1F→地下1F→1F→2F
【5】
1F→2F→1F→地下1F
【6】
1F→地下1F→1F→地下1F
【7】
1F→地下1F→地下2F→地下1F
【8】
1F→地下1F→地下2F→地下3F