『起動せよ、我が同胞よ』
一切の光無き空間で声だけが響く。その声の主は昏き皇帝ディープスだ。
ディープスがミノタウロスを呼び出した時同様の言葉を紡げば、無造作に積まれていたカプセルギアの残骸達が何かに操られているかのように動き出す。
そして、新品同様のカプセルギアのパーツになったかと思えば、そのパーツが組み合わさって行き一体のカプセルギアへとなる。
それが空間の様々なところで行われ、瞬く間にその空間には沢山のカプセルギアが出現していた。
2本の角と翼持ちし石像の怪物。それを模したカプセルギア。その名をガーゴイルと言う。
『良くぞ参った、ガーゴイルよ』
『はっ、目覚めさせて頂き感謝致します』
『お前をこうして呼んだ意味は解っているな?』
『勿論でございます。我らが創造主よ』
膝をついている無数のガーゴイルは心得ているとばかりに全身から戦意を漲らせている。
昏きモノ達は自らの存在意義を生まれながらに理解している。全てはカプセルギアという存在を破壊する為にという事を。
『だが、油断はせぬ事だ。仮にもあのミノタウロスを撃破してみせたのだ。人間共も存外にやるらしい』
『解っております。ですが、この私にはミノタウロスにはない武器があります』
『うむ、その通りだ。それを連中に見せつけてやれ!』
『はっ! 我らが昏き皇帝ディープスの名の下に!』
「ふぅ、今日はちょっと忙しかったわね」
八重崎 五郎八は業務が一段落ついたところで一息ついていた。
五郎八は様々なカードゲームや盤上遊戯、更には子供に人気の最新キッズホビーまで手を出している趣味人気質であった。
それ故にか、バイト先をホビーショップ【Ze Pet】にと選んでいるのだが、その知識の豊富さと面倒見の良さと落ち着いた美人の女性という事も相まって今では店長以上に来店する子供達に人気があったりするのである。
本日は店内でやっている大会の運営や商品の入荷等が重なっており、少々忙しかったようだ。
とは言え、時刻は既に店を閉める時間を過ぎており、お客さんの姿は既に店内にはない。多少ゆっくりしていても問題がなく一息がつけたというところだ。
「……ん?」
だが、そんな五郎八の耳に入口のドアが開く音が聞こえた。
妙な話だ。既に閉店の時間を過ぎている為、入口のドアには鍵をかけた筈なのだ。
もしかしたらかけ忘れたのだろうか? いやだが、確かに扉が開かない事を確認した筈だ。五郎八の疑問は尽きないが一先ずは確認を優先する事にして、入り口の方へと移動していく。
しかし、そこには誰もいない。いや、正確には人間は誰もいない。いたのは一体のカプセルギアだった。
蝙蝠のものに似た翼、蝙蝠をより獰猛にしたような顔と額から生えている2本の角。まるでそれは色々な物語に出てくるガーゴイルのようだと五郎八は思った。
構成されているパーツの所々から昏い緑の炎が出ているのはあのミノタウロスと同じ。そうなると自ずと答えは理解できるというものだ。
『貴様がミノタウロスを倒した人間の一人か。私と戦え!』
「ミノタウロスみたいなギアがまた出没しているというのは本当だったのね。あなたは昏き皇帝さんが送って来た刺客、という事かしら?」
『その通りだ。覚悟するがいい、人間。我らは全てのカプセルギアを壊すその時まで止まらぬ!』
少し前の昏き皇帝ディープスという存在からの謎の宣言は五郎八にも届いていた。
そして、ミノタウロスのようなギアが再び寝子島中のあちこちに現れているらしいという事も耳にしていた。
ミノタウロスと戦ってはいるものの五郎八は結局、事情等は把握し切れていない。だが、それでもカプセルギアを全て破壊すると言われれば放っておくわけにはいかない。
「良いでしょう。お相手しましょうか」
こうして、全てのギアマスターと昏きモノの戦い。その二幕が開始されるのであった。
こんにちは、昂祈です。
まずは、八重崎 五郎八さん。ガイドに登場して頂きありがとうございました!
もし、参加して頂けるようでしたら、アクションについてはご自由に考えて頂いて大丈夫です!
※このシナリオは、小中学生以外の方でも、大学生でも社会人でも、ほしびとでも自由に参加可能です。
『カプセルギア』とは?
『携帯戦記カプセルギア』とは、頭や腕、足などを組み替えてカスタマイズできる、
全高10cm程度の小さなロボットのこと!
スマートフォンにインストールした専用アプリで、ラジコンのように自由に動かすことができます。
詳しくは『携帯戦記カプセルギア 第一話「運命の出会い!!」』の説明をご覧ください。
概要
という事で、アイランドウォーズ第2弾となります。
今回も昏き皇帝よりの刺客が皆さまの前に現れますので、撃破をお願いします!
なお、前回のエピソード1に参加していない方でもまったく問題ありません。
今回からのご参加も大歓迎です。
その場合、
・前回も実はその場にいたよ
・前回の出来事は人から聞いて知ってるよ
・前回のことはなにもしらないけどがんばるよ
など、シナリオへの関わり方、きっかけは何でも構いませんので、ご自由にご参加ください。
○敵について
名前はガーゴイル。
蝙蝠のものに似た翼、蝙蝠をより獰猛にしたような顔と額から生えている2本の角を持つ怪物を模したカプセルギア。
大きさは通常のカプセルギアと同じくらいですが、その全身は如何にも頑丈そうなパーツで構成されています。
ミノタウロス同様に何体も同個体が存在しており、寝子島各地へ同時に出現します。
なお、操っているギアマスターの姿は見当たりません。
ネットや噂話を介してガーゴイルが持つ性能が判明しており、以下の通りとなります。
頑丈そうな見た目をしており、その見た目通りに高い耐久性を持つ。
また翼による飛行能力を有しており、その飛行スピードもかなりの速さを持つ。
武器は右手にシンプルなロングソードを持っており、接近戦ではそれを使って攻撃して来る。攻撃のスピードそのものはそれなりだが、攻撃力そのものは高い為に余程防御の自信がない限りは防御するのは止めた方が良いかもしれない。
遠距離攻撃の手段として口から火球を撃ってくる。この火球は威力が高く飛んでくる速さもかなりのものだが、連射速度そのものは遅いのでそこをついて対処していきたい。
基本的なスタイルは空を飛んで火球を撃ちながら接近。距離が近づいたら相手に体当たりをするように突撃をしてから、地上戦で高い攻撃力と耐久力を前面に押し出して兎に角攻撃をして来るというもの。
昏い緑の炎が様々なところから勢いよく噴き出たら特殊攻撃の合図。
昏い緑の炎がロングソードへと集まり、強力な斬撃を見舞って来る。
但し、特殊攻撃を行った後は著しく移動速度が遅くなるので、上手く対処できるようにしたいところ。
接近戦の際に押し負けたりと不利だと判断したら再び空を飛んで逃げようとするので逃がさないようにしよう!
ミノタウロス同様に全てのガーゴイルは意識が統一されています。
カプセルギアの遊び方
1.カプセルギアの作り方
2.購入や操作の方法
3.アクション提出の手順
参考:くわしい情報の紹介