御剣 刀が、日課の修練へ向かおうとしていた時のことだ。
首筋へチリチリと感じる殺気に、彼は思わず飛び退いた。
「……死合おうぞ。さあ、死合おうぞ……」
「何……ッ!?」
すぐさま木刀を取り出し、油断なく身構える。
目の前には、地面に突き立つ一本の刀があった。鍔も柄も立派な拵えが施された、さぞかし名のある一振りだろうと思わせる美しい刀だった。
その刃が落とす影から、黒い何かがずるりと這い出す。それはやがて形を成し、髷を結った痩身の侍の姿となった。
侍は柄に手をかけ刃を引き抜くと、睨む刀へ相対し、正眼の構えを取る。
「いざ。推して参る」
「問答無用かよ!」
剣を志す刀になら、侍の立ち居振る舞い、構えや仕草から、凄絶な剣技の持ち主であることが分かっただろう。
培ってきた自身の剣術。勝負勘。ろっこん。あらゆるものを用いなければ、生き延びることはかなわない。
「ああ、いいぜ。やってやるさ」
音もなく肉薄する侍めがけ、刀は切り込んだ。
その日寝子島へと、人知れず、一振りの日本刀が持ち込まれた。
あくまで美術品としての価値を認められた逸品であったが、持ち主は気付いてはいなかったのだ。
破格の値で半ば売り主に押し付けられるように購入した刀が、遥か昔より数え切れない程の血を吸ってきた、忌まわしき呪刀であったことに。
こんにちは、よろしくお願いします!
御剣 刀さん、ガイドに登場してくださりありがとうございました。
ご参加いただける場合は、ガイドに関わらず自由にアクションをかけてください。
概要
寝子島のあちこちに、美しい日本刀が出現するという現象が起こっているようです。
刀は自分で動く力があるようで、唐突に皆さんの目の前に現れ、「死合い」と称して勝負を挑んできます。
刀は人型の操り手を生み出し、皆さんに襲いかかります。
操り手は、誰かと相対するたびに姿を変えるようで、見る者によって異なります。
丁髷の侍であったり、白髪の老剣士であったり、年端も行かない少女であったりします。
噂によればそれらは、今まで刀に斬られて絶命した者の姿を写し取ったものなのだとか……?
操り手へダメージを加え、敗北を認めさせれば、刀は消えて次の相手を探しに行きます。
刀を完全に止めるためには、刀本体を破壊する必要があるでしょう。
真剣勝負に真っ向から挑むも良し。
刀を持った何者かに追いかけられ、恐怖体験するも良し。
バトルにちょっとしたホラーに、お好きなほうで楽しんでください。
ただし、相手は触れれば斬れる真剣です。首と胴が泣き別れになってしまわないよう、くれぐれもご注意を。
アクション
日常生活の最中、どこかで、あなたは刀に襲われてしまいます。
どんな場所で、どんなシチュエーションで刀と相対するか、教えてください。
刀の操り手は、その時によって姿が変わります。
どんな相手と戦いたいか、指定することも可能です。
もちろんお任せも可。
なお、刀の操り手とは一応の会話も可能ですが、目の前の勝負に集中しているのか、
細やかな思考や意思の疎通はできないようです。
ろっこんは自由に使えます。
ほしびとは、星幽塔の装備を持ち込むこともできます。
星の力は、「星の力(虹)」のみ使用可能です。
ただしいずれも、なるべく人目に触れないようにする必要があるでしょう。
以上になります。
それでは、皆さんのご参加をお待ちしています!