彼の名前は、志井 武生(しい たけお)。
園芸部所属の三年生だ。
普段は幽霊部員の彼の、唯一の活動内容は、椎茸を栽培することだった。
クヌギの原木に生えた椎茸の収穫は、先月終わったばかり。
暑い夏の間は、原木もいったんの休みに入る。
「また、秋になったら元気な椎茸が生えてくるといいな」
原木をなでながら、そう彼はつぶやいた。
さて、この日放課後のことだ。
寝子島高校の校舎に、悲鳴があがった。
何事かと訊ねてみれば、椎茸の怪人が現れたのだという。
目撃者は語った。
「全身を椎茸に覆われた化け物が、中庭を歩いていたの!」
突然の、怪人しいたけの誕生だった。
こんにちは。
今回のテーマは、『椎茸』です。
椎茸狩りを楽しむシナリオになっております。
狩るのは椎茸です。
椎茸人間を狩ってしまうと、流血沙汰になるので危険です。
『怪人しいたけ』は、全身を椎茸に覆われた謎の人物です。
中肉中背っぽいのですが、顔は椎茸にさえぎられていて、正体は不明。
放課後の高校敷地内に、突如として現れました。
椎茸が生えていることを除けば、無害な様子。
とまどいながら、人目を避けてうろうろしています。
追いかければ逃げます。
攻撃すると泣きます。
椎茸を収穫すると、体が軽くなったと喜びます。
椎茸を全てもぐと、怪人は人間に戻ります。
もちろん、収穫した椎茸はおいしく食べられますよ!
調理OK!
お持ち帰りもOK!
どうぞ、存分にお召し上がりください。