コンクリートジャングル、なんて言葉もあるけれど。
「……森!?」
野菜原 ユウが気づくと、
寝子島が森に覆われていました。
旧市街も、シーサイドタウンも、星ヶ丘にもまるで人の気配はなく、全ての建物は苔むした緑に覆われて、その合間にいくつもの大樹がそびえています。
九夜山はより鬱蒼とした深い森に成長していて、千年杉は今や天にも届かんばかりです。
ぱかぱかとひづめの音が聞こえて振り返ると、野生のシカがじっとユウを見つめながら、もっしゃもっしゃと草を食んでいました。あたりの森からは、色んな動物の声も聞こえてきます。
「うわー、どこもかしこも緑じゃん! 一体どうしちゃったんだ……?」
「やれやれ。また神魂か……」
「あっ。
テオ!」
「とりあえず世界は切り分けといたが、面倒なことになっちまったな」
面倒くさそうな顔でやってきたテオは、ぽかぽか陽気の下にちょうど良さそうな草っぱらを見つけると、丸くなりながら言いました。
「いいか、良く聞け。
元の寝子島に戻るには、九夜山のてっぺん近くに棲む、白い『
神鹿』を探せ」
「神鹿?」
「そいつに神魂が影響を与えたのが、今回の現象の原因のようだ。
神鹿に、森の中になってる木の実を腹いっぱい食わせてやれば、満足して現象も収まるはずだ……ただし!」
じゃあさっそく、と駆けだそうとするユウへ、
「神鹿はもともとただのシカだが、神魂の影響で巨大化して、ずいぶん凶暴になってるようだ。
その上九夜山には、ちょいと荒っぽい連中も住み着いてるようだな。気を付けろ」
「あらっぽい? よし、分かった!!」
何だか緊迫した状況ですが、目の前に広がる雄大な風景には、どこかわくわくしてしまうのも確かです。
大自然にパワーをもらって、思わずユウはぴょんと飛び跳ねたのでした。
「よーっし、頑張るぞー!」
泉 楽です。よろしくお願いします!
概要
ある日、寝子島が深い深い森になってしまいました。
街は人間がいなくなってから何百年も経ったかのように、緑の中に沈んでいます。
道路はすっかり草ボーボー、建物は苔と蔓に覆われていて、動物たちは我が物顔でそこらを闊歩しています。
九夜山の森はよりいっそう深くなり、樹木は天高くにまで成長しています。
目的は、九夜山の頂上付近に棲むという『神鹿』に、森の中で取れる木の実を満腹まで食べさせること。
ただし神鹿は普通のシカの数倍に巨大化していて、おまけに凶暴化しています。
素直に木の実を食べてくれるはずもなく、食べさせるには苦労することでしょう。
また、九夜山周辺は『クヤ族』という未開の部族の縄張りになっているようです。
彼らは好戦的で、手なずけた狼や熊、鷹などの動物を操って襲ってきますので、ご注意を。なおクヤ族は、ほぼ裸族です。木の実や動物の骨で作った装飾品で身を飾っています。
なお、荒っぽいことは苦手という方は、森になった寝子島で穏やかに過ごすこともできます。
どちらにしても、せっかくなので、大自然を目いっぱい堪能してくださいね!
アクション
大樹の生い茂る森となった寝子島。あなたは何をしますか?
テオが世界を切り分けたらしく、皆さん以外の人の気配はありません。
<アクションの例>
・九夜山へ向かい、神鹿へ木の実を食べさせて解決する
・大自然を満喫! ハイキングを楽しむ
・自分の家はどうなってるんだろう? 見に行ってみよう!
・クヤ族の一員として、自給自足の生活に勤しむ
NPC
・野菜原 ユウ
すごい光景にテンションが上がりすぎて、九夜山方面に突撃していった模様。
危ないので守ってあげてください。
・テオ
解決は皆さんに任せて、シーサイドタウン付近の木漏れ日の下ですやすやと昼寝中。
一緒に昼寝したり、寝顔を眺めたり。
・東門 巧
なぜか九夜山にいたため、現在絶賛迷子中です。ひょっとしたら、クヤ族に捕まっているかもしれません。助けてあげてください。
以上、お気軽にご参加ください!