――某日・寝子小某教室
「うわっ?! マジかよ……」
「それって犯罪じゃないの?」
「どうなんだろ……」
「……ん?」
放課後。牛瀬 まことが教室を出ると、廊下で話していたクラスメイトの1人が、ひどく心配そうな顔で尋ねてきた。
「まこと、お前カプギアにはまってるんだったよな?」
「う、うん」
まことが頷くと、少年はため息混じりに言った。
「最近、星ヶ丘でカプギアバトルに負けた奴が、カプギアを壊される事件があるんだ」
「……えぇ?!」
その言葉に、まことは思わず声をあげた。
少年が知っているのは以下の通りである。
・毎週金曜日の夕方ごろ、星ヶ丘で非公式のカプギア大会をやっている
毎回場所を変えているのでどこでやっているかはわからない。
・何処からか送られてくる招待状がないと入れないらしい。
しかも配られるのは小学生・中学生のみ。
・カプギア大会の主催者は、スーツを来た仮面の大人らしい。
ただし性別不明。
・その会場ではカプギアがひとりでに話し出したらしい。
・そのカプギア大会で負けると、敗者のカプギアが壊されるらしい。
・その際、カプギアの悲鳴が聞こえたなどのうわさ在り
「……負けたからって、カプギアを壊すなんて……許せへんわ」
まことは、自然と拳を握り締めていた。
*:*:*:*
――寝子小・昇降口
「……招待状?」
柚瀬 玲音もまた、その噂を耳にし、首を傾げる。カプセルギアが大好きで、よく遊んでいる彼女だが、そんな話は初めて聞いた。
(それにしても、ちょっと怪しい! 怪しいなぁ?)
招待されながらバトルに負けたらカプギアを破壊される。そこに何の意味があるのだろうか?
疑問に思っていると、真顔のまことが昇降口にやってくる。憮然とした様子の彼に玲音が僅かに目を丸くしていると、すれ違う際にこんな声が聞こえた。
「俺が、そんな大会こわしちゃる」
「ちょっとまって! ちょっとまって! それって噂の……」
玲音が気になってまことを引き止める。まことは僅かに息を呑んだが、少し落ち着いた様子で頷いた。
「せや。……なんか、腹立ってきてな。招待状さえあれば乗り込めるんやけど……その前に調査とか必要かなぁ? 確実にどうにか終わらせたいんやわ」
「うーん、難しいところだねぇ……」
「人から聞いた話やけど、
最近ユグドラシルっちゅう会社が派遣したギアマスターが、対戦相手のカプギアを壊して回ったっちゅう事件があったけど関係するんかなぁ」
まことの言葉に、事件にかかわった玲音は僅かに息を飲んだ。しかし、本当に関係するのかは、行ってみないとわからない。
まことと玲音は考えが思いつかず、その日はそれぞれ帰宅した。
だが、この日。
2人は郵便受けをみて驚愕する。
そこには自分の名前が入った黒い封筒が。
封を開くと、中のカードにはこうかかれていた。
――貴方は、非公式カプセルギア大会<デッドエンド>に招待されました。
不吉な文字がおどっとる……。
という訳で菊華です。今回は謎のカプギア大会!
特にアクションで記載がなければ<デッドエンド>当日からスタートとなります。
注意:今回のシナリオでは貴方のカプセルギアが破壊される恐れがあります。
ご了承ください。
『カプセルギア』とは?
『携帯戦記カプセルギア』とは、頭や腕、足などを組み替えてカスタマイズできる、
全高10cm程度の小さなロボットのこと!
スマートフォンにインストールした専用アプリで、ラジコンのように自由に動かすことができます。
詳しくは『携帯戦記カプセルギア 第一話「運命の出会い!!」』の説明をご覧ください。
概要
*参加について
参加するPCさんの年齢によって参加の仕方が微妙に変わります!
★小中学生の皆さん
皆さんは、全員が「謎の招待状を受け取った」事を前提とさせていただきます。
参加する動機はなんでもOK。
受け取ったカードには迎えに来る場所と時間がかかれています。
時間になったらリムジンでお迎えに上がります、との事。
★高校生以上の方
皆さんは
・招待状を持った小中学生PCさんの付き添い
・招待状は無いが警備の目を潜って潜入
・主催者に掛け合った
など、工夫して潜入するところからのスタートです。潜入の仕方によってバトルの最初からなのか、途中からの乱入になるかが決まります。
*非公式大会<デッドエンド>
毎週金曜日の夕方、星ヶ丘のどこかで行われる謎の非公式大会です。
参加するには招待状が必要で、毎週開催場所は変わります。
勝利すれば高価な商品(本物の宝石をあしらったパーツやら、特殊なライトを使ったパーツなど)が手に入ると招待状には書かれていますが、敗北すると……
大会に出場したカプセルギアを破壊されてしまうのです。
勝負は1度のみ。
主催者が用意したカプギアを、参加者全員で倒す。それだけです。
……が、噂ではまだ誰も勝利していない模様。
何故小中学生にのみ招待状が来るのか。
何故、敗者のカプギアを破壊するのか。
それは判っていません。
主催者はスーツを纏い、目元をバイザーで隠した大人です。
名は『歪屋 チヒロ』といいますが本名か否か不明です。
声が中性的な上、体型でも男性か女性かわかりません。
今回は星ヶ丘にあるレトロな雰囲気の洋館でおこなわれます。
*主催者側のカプギア
『α』(アルファ)
黒い一角獣をモチーフとしたロボットタイプのギア。
機敏性に富み、その素早さで敵を翻弄します。
その他、角は伸縮自在で限界まで伸ばして剣のようにしたり、
馬上槍のようにつっこんでいく事も。
『β&θ』(ベータ&シータ)
オルトロス(2つ首の狼っぽいモンスター)をモチーフとしたギア。
右の首からは超音波が、左の首からは冷気が吹き出ます。
慎重な動きを見せ、射撃手的な役割を担っています。
高いところから敵を狙い打つのが得意なようです。
『γ』(ガンマ)
黒いペガサスをモチーフとしたロボットタイプのギア。
機械の翼で音も無く空を飛び、敵を切り裂きます。
また上記二つにくらべやや大型ですが、姿を見えにくくする光学迷彩機能
を持っています。
*バトルステージ
今回は海辺の町が舞台です。ステージの西側1/4は海辺(砂浜在り)となっています。また、東側半分には大小様々な家が立ち並んでいます。ステージは正方形、一辺が3.5mとなっております。北側は平地、南側は少し高台になっているのも特徴です。
※ヒント
開始時、αは北側、β&Θは南側にいます。γは開始早々光学迷彩で隠れます。
*特殊効果
今回はなぜか『ミッドナイト・ダンサーズ』の時と同様、カプギアと会話する事ができます。あなたのカプギアの口調や一人称、性格など書かれていると嬉しいことです。
攻撃に関しては普段通り『A.I.C.O.』を使用します。
登場NPC
★牛瀬 まこと
寝子小の4年生で牛瀬 巧の次男。
ギアマスター名は『MAKO10』(まこと)。相棒は牛の角を持つロボットっぽい『ブルズ』。
元々おとなしい性格だが、カプギアの事になると饒舌。
今回は流石に腹立っている模様。
★歪屋 チヒロ
謎に包まれた<デッドエンド>の主催者。
外見年齢は20代前半ほどだが服装や声だけでは性別がわからない。
顔の半分をバイザーで覆っている。
カプセルギアの遊び方
1.カプセルギアの作り方
2.購入や操作の方法
3.アクション提出の手順
参考:くわしい情報の紹介
それでは、よろしくお願いします。