詳しい仕組みなんかは、正直サッパリです。
遺伝子操作で生み出されたのかもしれませんし、古代の蚊が吸った血の中から蘇ったのかもしれません。あるいはみんな、夢を見せられているのかも?
「進化の道に取り残された儚い動物たちの最後の楽園、『
絶滅動物園』へようこそ!」
ラフな格好をしたガイドのお姉さんがにこやかに手を翻し、キツネにつままれたような顔の来園客たちをご案内。
そこには、見たことも無い世界が広がっておりました。
「す……すごい!」
またたび市動物園に勤務する
アーサー・T・シートンは、目の前に広がる光景がもたらす感動に打ち震えています。
「あれは、
トリケラトプス!? あっちには
ブラキオサウルスが歩いていて……空には、
始祖鳥が!!」
寝子島のどこに、こんなにも広い平野があったというのでしょう。
草を食む
クアッガは、前半分にしか縞模様の無いシマウマです。地を駆けるのは、
ニホンオオカミの群れでしょうか? 宙を舞う
翼竜たちに……空へ向かって咆哮する、
ティラノサウルスも!
見渡す限りの青空と緑のコントラストの中には、かつて絶滅してしまった幻の生き物たちが、確かに息づいているのです。
平原の向こうに広がる青い海には、想像を絶する巨大な影が浮かび上がります。
「あれは……
モササウルス!? あっちには
エラスモサウルスに、
プレシオサウルスも……!」
波間から水を割って姿を見せた海の恐竜たちが、まるで彼らへ挨拶するかのように、海上へ大ジャンプ!
アーサーは思わず拍手です。
ふれあいコーナーへ足を運べば、愛らしい動物たちへ直に手を触れることもできました。
目の前には、ダチョウのような鳥
モアや、飛べない小さな鳥
ドードー、それにタスマニアタイガーこと
フクロオオカミなどなど。いずれもとうに絶滅してしまったと言われる、希少な動物たちです。
「こんな場所は、眉唾ものだと思っていましたけれど……なんて、素晴らしいところなんでしょう」
来園者たちを案内するガイドのお姉さんは、微笑みながら彼らをぐるりと見回して、
「お客さま。素晴らしき楽園を、どうぞ、ごゆっくりご堪能くださいませ。あ、でも……」
唇の前に指を一本立てると、しーっ。
「外の皆さんには、ナイショですよ?」
ここは、絶滅動物園。
こんな機会は、きっとめったにありません。
「思い切り楽しまなくては、損ですね!」
「……ひひひひひっ」
おや?
わくわくとする皆さんを眺めて怪しくほくそ笑む、ひとつの小さな人影が。
「こりゃあ面白そうじゃねーか。どれ、わしも楽しませてもらうとしようかね、ひひひひひっ」
なんて、ちょっぴりの不穏も抱えつつ。
絶滅動物園、開園です!
墨谷幽です。よろしくお願いいたします~!
ガイドには、アーサー・T・シートンさんにご登場いただきました。ありがとうございました!
今回のシナリオは、【寝子ミー】寝子島セカンドマップ提案所でアーサーさんにご投稿いただいた内容がもとになっております~。
このシナリオの概要
ようこそ、『絶滅動物園』へ!
ここは地球の歴史の中で、悲しくも絶滅してしまった動物たちが暮らす、秘密の動物園です。
園内には遥かな昔に姿を消した恐竜たちや、人間による乱獲のため死に絶えてしまった希少動物たちが、
豊かな自然の中で自由気ままにのんびりと過ごしています。
皆さんは、そんな絶滅動物園へ幸運にも招かれた、特別招待客です。
サファリパークに水族館、ふれあいコーナーなどなど、見どころたっぷりな園内を、心行くまでご堪能ください!
ところで。
そんな招待客たちの中にはどうやら、迷惑なイタズラ者が紛れ込んでいたようです。
ゴブリンのような姿をした彼は、星幽塔生まれのほしびとで、誰かが困っているところを見るのが大好き!
皆さんが楽しんでいるのをよそに、イタズラ者はちょっぴり危険な動物たちを園内へ解き放ってしまいました。
このままでは、大パニックになってしまいます!
皆さんは、まったりのんびりと絶滅動物園を堪能するもよし。
はたまた、勇ましくトラブルの解決に奔走してみるもよしです。
お好きな楽しみ方で、どうぞお気軽にご参加くださいませ~!
アクションでできること
アクションでは、以下の【1】~【2】のどちらか1つをお選びいただき、行動をお書きください。
【1】まったりコース・絶滅動物園を楽しむ
のんびりと絶滅動物園を楽しんでいただきます。
あえてコースを外れたり、不機嫌な動物に近づいたりしなければ、
トラブルもなくゆったり楽しむことができるでしょう。たぶんね?
絶滅動物園には主に、以下のようなエリアがあります。
お好きなところをお選びください。複数選択しても構いませんが、その分描写は薄くなりますのでご注意を。
●絶滅サファリパーク
誰でも運転できるサファリ用カートに乗って、平原や森林部を見学します。
危険な動物もいるため車から降りることはできません(怒られます)が、巨大な恐竜などを間近で、
臨場感たっぷりに見ることができます。
カートは1人用、2人用、4人用がありますので、お好きなタイプをお選びください。
<見られる動物の一例>
○ティラノサウルス(ご存じ恐竜の王さま) ○アパトサウルス(いわゆるブロントサウルス)
○ランフォリンクス(空飛ぶ翼竜) ○マンモス(でっかいゾウ~)
○スミロドン(いわゆるサーベルタイガー) ○ギガンテウスオオツノジカ(3メートルもある大型のシカ)
などなど。
●絶滅水族館
海岸に面して作られた巨大水族館。ガラスの向こうに、太古の大海原が広がります。
海上を眺める展望エリアもあります。
<見られる動物の一例>
○モササウルス(全長18メートルの海トカゲ) ○プレシオサウルス(巨大な首長竜)
○メガロドン(ホホジロザメのご先祖さま) ○イクチオサウルス(イルカみたいな魚竜)
○カメロケラス(巨大なオウムガイの仲間) ○ステラーカイギュウ(ジュゴンの仲間)
などなど。
●ふれあいコーナー
実際に絶滅動物に触れたり、抱っこしてあげたりすることができます。
ここで飼育されている動物は飼い慣らされているようで、噛みついたりせず安心です。
<見られる動物の一例>
○モア(ダチョウのような飛べない鳥) ○ドードー(よちよち歩く飛べない鳥)
○フクロオオカミ(背中に縞模様がある狼) ○ブルーバック(青い毛並みの鹿)
○ホラアナライオンの赤ちゃん(タテガミの無いライオンの赤ちゃん)
○スミロドンの赤ちゃん(サーベルタイガーの赤ちゃん)
などなど。
そのほか、あの絶滅動物に会ってみたいな! こんなエリアに行ってみたいな!
なんてアイディアがありましたら、ご指定いただいてもOKです。
【2】わいわいコース・絶滅動物園のトラブルを解決する
イタズラ者が、園内の絶滅動物たちの檻を次々に開け放っているようです。
おかげで、危険な動物が本来の生息域ではないエリアへ紛れ込んでしまっています。
皆さんは、絶滅動物たちを檻の中へ誘導したり、イタズラ者をとっ捕まえるなどで、事態の収拾を図ってください。
●絶滅動物を捕獲、誘導する
絶滅動物の確保を担当します。
スタッフから借りることができる捕獲グッズなどを使用すると、スムーズに事が運ぶかも。
なお、動物たちを傷つけたり攻撃するのは禁止です。
<逃げ出した動物>
○スタッフ居住エリア:ディノニクス(鉤爪を持つ小型の恐竜)
○レストラン厨房:ダイアウルフ(確認されている中でも最大サイズのイヌ科動物)
○コテージ周辺:ティラノサウルス(史上最大級の肉食恐竜)
○山頂展望エリア:テラトルニスコンドル(翼長5メートルに達するコンドルに似た鳥)
<レンタル可能な捕獲グッズ>
○匂い玉:動物の好む良い匂いを発する、野球ボール大の玉。投げて使用。
○ホイッスル:動物を引きつける特殊な音を発する笛。
○盾:ポリカーボネート製の透明な盾。鋭い爪や牙から身を守る。
○ネットランチャー:丈夫な網を発射して捕らえる。動物を傷つけない軟性素材製。
●イタズラ者を捕らえる
こちらでは、飼い慣らした騎乗用動物をレンタルすることができます。
気の良い彼らを乗りこなして、すばしっこく逃げる不埒者を追い詰めましょう。
<レンタル可能な騎乗動物>
○ヴェロキラプトル(俊敏で小回りの利く小型恐竜)
○エラスモテリウム(サイの一種。パワフルでスタミナ抜群)
○アルゲンタヴィス(翼長7メートルのタカ。ふたりまで搭乗可)
などなど。
こちらも、あそこであんな絶滅動物が暴れてるよ! こんなグッズがあったらいいのにな!
あんな動物に乗ってみたいな! 等々ありましたら、指定していただいて構いません。
そのほか、上記と合わせて、
・絶滅動物についての知識
・動物好き度
などもお書きいただけましたら、なるべく参考にさせていただきます~。
その他
●参加条件
特にありません。どなたでもご参加いただけます。
●舞台
絶滅動物たちが暮らす『絶滅動物園』の園内が舞台となります。
地図上のH-5あたりに入り口があるらしいと噂されているものの、
皆さんは気づくと園内にいたため、本当のところは良く分かりません。
園内の絶滅動物たちの分布はかなり混沌としていて、実際の生息環境とは異なる場合もあるようです。
●NPC
○『絶滅動物園』スタッフの皆さん
園内にたくさんいる、運営スタッフやガイドさんたち。
動物たちの世話をしたり、皆さんを案内してくれたりします。
どこから通勤しているのか、誰がこの動物園を作ったのか、動物たちをどこから連れてきたのか。諸々ナゾです。
秘密主義が徹底しているようで、聞いても答えてくれません。気にせず楽しむのが吉。
○ロキール・エセップス
ゴブリンのような姿の、小柄なほしびと。意地悪でずる賢く、イタズラが大好き。
招待客のひとりですが、園内に混乱を巻き起こすことを楽しんでいます。
非常にすばしっこく、生半可には捕まらないでしょう。
●備考や注意点など
※今回のシナリオには参加していないPC、NPCに関するアクションは基本的に採用できかねますので、
申し訳ありませんが、あらかじめご了承くださいませ。
以上になります。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております~!