物事に集中していた時には気付かない。ふとした心の緩みが教えてくれた。
今日の空はとても青かった。目にした瞬間、意識が吸い込まれて数秒の時を失う。
自由の身になると、どこか落ち着きを欠いた。ちょっとした旅を想像したのかもしれない。
決意めいたものを胸に秘めて再び動き始めた。
純和風の部屋に着物姿の女の子が座っていた。鏡台に映る自分の姿をじっと見ている。
徐に柘植の櫛を手にした。頭の横の僅かな乱れを正すと表情が心持ち柔らかくなる。
艶やかなおかっぱ頭に満足した様子で、すっと立ち上がる。小豆色の家具の前を通り過ぎて淡い光を放つ障子に近づく。
竪框に指を掛けて音もなく開けた。廊下を挟んだ窓の向こうには爽やかな空が広がっていた。胸の中に沁み込む青さに目を細める。
「お散歩日和なの」
口にした女の子は遠くの空を見詰めていた。
干上がる寸前のアイデアの泉に立ち、ツルハシをめちゃくちゃに振るうと噴き出してきました。
足元の鏡のような水面を覗き込むと、メリーさんが元気に歩いている姿が映っているではありませんか!
無理のない流れですよね? はい、そこでメリーさんのお散歩シナリオとなりました。
あとで詳しく説明しますが、メリーさんは小学校低学年くらいの女の子で瞬間移動を特技としています。
過去のシナリオと関連はないので誰でも参加が可能です。
行動範囲がとても広いメリーさん。行き先を決め兼ねていました。
そこで寝子島の人々の行きたいところを目的地としたようです。
もちろん、メリーさん抜きで自発的に出掛けることもできます。
細かい内容を以下に記します。アクションの参考にしてください。
◎今回の舞台◎
PCが希望した土地にメリーさんが瞬間移動で連れていく(期限は一日。曜日は任意)。
メリーさんの能力や気分が関係しているのか。国内の移動に限定される。
※星幽塔や次元の違う場所への移動は不可とする。
◎メリーさんの特徴&行動◎
1:都市伝説のような人物でありながら、幽霊の類いとは違って肉体を有している。
2:瞬間移動を得意としている。触れたものを一緒に移動させることもできる。
3:表情は乏しいが人間らしい感情を持ち合わせている(思考はブラック寄り)。
4:底なしの胃袋なので、その手のもてなしを断ることは一切ない。
5:今回はPCが決めた場所の散歩を楽しむ。メリーさんは各地を巡っているので、
土地に絡んだ逸話を訊くことができるかもしれない(アクション次第)。
説明は以上になります。
普通のお散歩シナリオです。小旅行の気分で情緒豊かな風景をご堪能ください(にやり)。