朝起きたら、何か異様に寒かった。
一月だから寒いのは当たり前の出来事だ。しかし、その寒さで目が覚めたのだ。
いつもなら、目覚ましがガンガン鳴るまでは死んでも起きないが売りなのに。
掛け布団は、掛かっている。
寒いからと大盤振る舞いをした、ふかふかの羽毛布団も、もふもふの毛布も両方掛けて、普段なら朝はそこから出られない程の楽園なのに。
このまま布団にいても凍死しかねない。
急いで起き上がり、着替えを掴んでテレビをつけた。
『えー、寝子島ローカルニュースのお時間です。
本日の寝子島は観測史上でも珍しい極寒となりました! 現在の気温はマイナス6度!
現在、寝子島でのみ局地的に温度が下がり続けており、路面凍結等の二次被害の恐れも──』
もはや、観測史上がどうこうとは言っていられない気温である。
しかし、寒いとは思っても今日は予定がある。出かける準備はしなくては。
そう思い、顔を洗おうと水道の蛇口を開けると。
……水道管も凍って、一滴たりとも水が落ちてこない……
破裂の危機を感じて、慌てて蛇口を閉めた。
日本の中でも暖かい地域に分類される寝子島の住人にとって、それらの対策など取れようはずもなく、突然発生した事態に、もちろん対処などが出来ようはずもない。
一体どういう事なのかと、急いで着替えて外の様子を覗けば、昨日の夜は雨だった影響なのか、道という道全てが凍りついてアイスバーン状態になっていた。
気温変動が起きる前に雨が止んだのだろう。雪になっていないのが唯一の救いだった。
出掛ける時間が近づいて来る。
しかし、寝子島だけで起きているという、この怪現象は一体いつまで続くのか。
不安になり、SNSツールから寝子島を検索すれば、その流れは、異常気象の寒さに対する阿鼻叫喚の悲鳴で埋め尽くされていた。
『学校が来い!』
『会社が来い!』
『生きていくやる気を無くした。サンマさんのファンやめます』
良く分からない大混乱の情報の中、
ふと、とある瞬間にSNSの情報と、ローカル番組の現地リポートの映像が交錯した。
寒さを伝えるリポーターの背後に、見たことのない不思議な白いモニュメントがあり、
そこから大量のハムスターらしき生命体が次々と現れ、一直線にどこかに向かい歩いていくという不可思議な現象が映り込んでいた。
それだ──本能がそう告げた。
寒さに続き、大量のハムスター等と言う『わけのわからない』現象は、神魂影響以外の何物でもない。
滑る足元に注意しながら、家を飛び出す。
当日欠勤、無断欠席上等。
恐らく、そのモニュメントを壊さないと、この寒さとハムスターは止まらない。
初めまして、こんにちは。この度MSをつとめさせて頂く冬眠と申します。
今回は、難易度がほんの少し高めの為、若干ですが相談推奨となっております。
状況は、以下よりご説明をさせて頂きます。
状況
▼何が起こっているのか
とある平日、寝子島が異常気象に見舞われました。
気温は、朝8時の時点でマイナス6度。
放置すると、以降1時間毎に1度ずつ下がっていきます。
気温変動は、雨上がり直後に直撃しており、電車やバス等の交通網はマヒしています。
ほぼ全ての道路にアイスバーンがに発生しており、車や自転車での移動は不可能ではありませんが危険です。
徒歩にも注意が必要な状況で、どの移動方法も時間が掛かり、遠距離移動には向いておりません。
▼原因は何?
現象発生時の未明、異常気象による気温低下の直前に、神魂の影響により寝子島に3つのモニュメントが現れました。
原因はこの3つのモニュメントです。
白い大理石の台座の上に、透明な石でハムスターが象られて鎮座しています。
現在モニュメントからは大量のハムスターが湧き出ており、近づくには何かしら一手間が必要そうです。
目的/情報
▼テオは?
きちんと仕事して、空間を切り分けてくれました。
ですが、変わらないワイルドな仕事ぶりで、切り分けた方の空間に、寝子島観光大使のサンマさんが巻き込まれてしまっています。
▼何が出来るの?
現れたモニュメントの大きさは全長約1メートル。誰でも金属等の硬いもので殴れば壊れる程度の強度です。
Mission:この『ハムスター像』を3つ破壊すれば、寝子島の気温は元に戻ります。
気温が元に戻れば、テオが元の空間に戻してくれます。
※基本、その他にも自由に行動頂けますが、
今回は『気温がマイナス10度を下回った』『PC様全員が、誰も3つの石像を壊せる状況にない』『サンマさんが現れて来るハムスターに、かじられ続けて体力切れを起こした』場合には、Misson失敗として扱われます。
▼ハムスター像の場所は?
地図にして三角形に配置されています。
一つ目は、寝子島大橋付近(MAP:J-2)
二つ目は、星ヶ島マリーナ付近(MAP:A-9)
三つ目は、寝子ヶ浜海浜公園(MAP:J-11)
その他
▼ハムスター?
ハムスター像から、寒いにも拘らず温度を気にしない、前足後ろ足で移動するフツウのハムスターがたくさん出てきています。
会話等はせず、見かけも中身も温度差行動以外、普通のハムスターと何も変わりません。
ハムスターたちはハムスター像の周辺にわらわらいる個体と、一直線に『サンマさん』(シナリオ開始時居場所:シーサイドタウン駅(MAP:J-9))の元へ向かっている個体とで分かれています。
像を壊せば、そこから現れた個体は全て消えてなくなります。
ハムスターたちは、サンマさんを『絶世の美味』と認識しており、是非とも一口かじりたいと思っているようです。
▼PC情報? PL情報?
『気温変動だけなら良くある』と、ハムスターに気づかなかったテオの空間の切り分けが遅れた為、情報はテレビ等でだだ漏れに流れておりました。
その為、上記全ての内容は、PC様情報として取り扱って頂けます。
それでは、ハムスターとサンマさんが寄り添った、素敵な極寒をお楽しみ頂ければ幸いで御座います。