黒い猫が秋晴れの空の下、伸びをしている。
次は……予想した通りに毛づくろいを始めた。
それからゆっくりと歩き出す。
毛づくろいをしたはずなのに、額の毛がわしゃっと逆立っている。が、黒猫は気にしない。
その様子に、まるで大雑把というか、詰めの甘い自分のようだと思った。
黒猫は歩いた。
しばらくして着いたのは、寝子島神社。
黒猫が歩みを止めたのは、境内の水溜まりの前。
黒猫は水溜まりの中の黒猫と向かい合って、さっと肉球のついた前足を水面につけた。
当然、水面は揺れて黒猫の姿が歪む。それが落ち着いてから、また黒猫は前足を伸ばす。
まるで手を繋ごうとするように見えたのは、手を繋ぎたいという思いが多少なりとも分かるからだろうか。
まるで、自分みたいだ。
そう思って、寝子高2年の手繋 大志(てつなぎ たいし)は我に返った。
そこはさっきまで夢で見ていた寝子島神社だった。
黒猫の姿は無い。水溜まりは、大志のすぐそばにある。
その水溜まりには、黒い毛がふわりと浮いていた。
人のものではない、まるで猫の毛のように見えて。
「まさか、な」
こちらは、猫になって寝子島でのんびり過ごすシナリオです。
◆概要
突然眠くなって「猫の夢」を見ます。
目が覚めてから、実は夢と思っていたのは現実のことで、猫になって行動していたと知ります。
◆アクションについて
・強い眠気に襲われたすぐ後から書いてください。
・どんな猫になって、どこへ向かって、何をするか、なるべく詳しく書いてください。
・夢の中で他の猫(参加されているPCさん)と関わる場合、相手が知人であるとは分かりません。
夢から覚めて同じ話をして初めて、知人だったと気付くことはできます。
・目が覚めてから、猫になって行動していたことに気付かないままでも構いません。
◆猫界のブームについて
旧市街から星ヶ丘へ行って、そこで夕日を見るのが猫界のブームのようです。
車や電車、人や悪戯してくるカラスに気をつけて、旅してみてもいいかもしれません。
ただし、このブームを無視して別の行動をしても構いません。
◆NPCについて
寝子島神社に哀愁漂う背中で水溜まりにタッチしている黒猫がいるかもしれません。
ご参加お待ちしております。