いきなりだが、寝子高の
霧切 翠子は……妄想だらけの腐女子である。
だが、それがバレたらこの世の終わりと思っている彼女は、その事実を伏せている。
真面目で元気で、女子力にも溢れている。ということになっている。
そんな彼女の一日は、一見普通に始まった。
いつものように登校していると、同じ美術部の
鷹取 洋二と遭遇して、
いつものように他愛もない、ただし腐女子であることを隠しながらの会話をしながら門をくぐる。
「霧切さん、今日の花飾り素敵ですね~」
「よ、よー君。何を突然……」
「ところで、こんな本を人からもらったんだけど、霧切さんはどう思います?」
見れば明らかにBLの薄い本、しかも翠子のド・ストライクな雰囲気だが、
いつものようにそこは伏せて、女子力高い表の顔を見せる……はずだった!
「うん、BLって好きな子もいるよね。でも私は特に興味……
ある。ありまくり!」
「……え?」
「……え?」
なぜか、口が勝手に反対の言葉を発していた。
何が起きたのか、自分でもわからない。何かの間違いだろう。鷹取もよくわかってないみたいだから大丈夫だ。そう言い聞かせて、話を逸らそうと試みる。
「いやいや、冗談冗談。興味ないよ」
「そうですか、それなら他をあたろうかな。いや、僕も興味ないので誰か好きな人にあげようと思って」
と別の女子に声をかけに行く鷹取だが、
「あれ?」
「あ、れ?」
気づけば、鷹取の手から
薄い本を奪っていた!
「いや、その、これは……」
「興味ないんだよね?」
「もちろん。興味ある友だちを知ってるから、私から聞いてみようかなと思って、ね」
どうやら言おうとすること、やろうとすることが不意に逆さまになってしまうようだ。
はたして、今日一日を無事に過ごすことができるだろうか……翠子は冷や汗を垂らして、鷹取にはただ微笑んで誤魔化すのであった。
さようなら、天村です。
……じゃなくて、こんにちは、天村です。
ある平日、神魂の影響で、口から出る言葉や行動が思っているのと逆さまになってしまう現象が起きています。
興味ある異性に「友だちからお願いします」と告白するつもりが、
「あなたみたいな人、友だちになりたくないです」と言ってしまったり、
クラスメイトに「あのラーメン屋はマズいからやめとけ」と言うつもりが
「あのラーメン屋げきうまだからすぐ行った方がいいよ」と言ってしまったり、
先生の肩についてた糸くずをとってあげるつもりが、
先生の肩にスパゲティをそっと乗せてしまったり、という感じです。
どのような逆さまな言動をするか、アクションで書いてくれてもいいですし、
アクションには普通の日常の言動だけを書いて、逆さまな言動はマスター任せでもいいです。
シナリオガイドは寝子高が舞台になってますが、寝子島でしたらどこでも大丈夫です。
もちろん参加の条件もありませんので、子どもからお年寄りまで自由にどうぞ。
現象は、一日くらいで収まると思われます。
あまり気にしないで、楽しんでください。
ろっこんの効果が逆さまになっちゃったりもするかも?
さかさまな一日、あなたならどう過ごしますか?