<前回のあらすじ>
異世界の月の王、白鋼(しろがね)に求婚され拉致された
小日向 つばめ。だが、彼女は召喚された寝子島の住人たちによって救出されたのだった。
彼らは元の場所へ戻った際、白鋼から一通の手紙をもらっていた。そこにはお詫びの言葉と共に次のような一文が記されていた。
『そなた達を、我らが都へ案内したい。お詫びとして是非もてなさせて欲しい』
――寝子島・シーサイドタウン某所
先日、虚空のドームで戦ったメンバーと
小日向 つばめは、再び白鋼から連絡を受けていた。それはこのようなものだった。
我が故郷の祭に、遊びに来て欲しい。
12月 **日の 正午。シーサイドタウンの***で待つ。
なんでも、白鋼の治める月の世界では『真珠雪』というモノが降る。それが初めて降るであろう日に祭を行う慣わしがあるそうだ。その祭でおもてなしをしたいとのことだった。
ひとまず宮殿で茶会を行った後は街や宮殿を自由に歩けるらしい。街には屋台が立ち並んでおり、美味しいものや素敵なものが揃っているとの事。
また、その日は宮殿の庭も開放されており、作られたステージでは演奏会なども催されているそうだ。
近くには白い砂漠(白沙海というらしい)があり砂の上をいく船に乗ってのクルージングも楽しめるとの事だった。
「白い、真珠の輝きを持つ雪が降るのね……」
十朱 此方が受け取った手紙を読みながら脳裏でイメージを膨らませる。真珠のような光沢を持つ雪が降る景色は実に幻想的なことだろう。また、白鋼が暮らす世界はどのような場所だろうか、と少し胸がどきどきする。
「んー、白鋼くんの衣服から中華っぽい文化じゃないかなっておもうんだよね。どんな景色が撮れるかな?」
小日向 つばめもどこかわくわくした様子で待合場所に来ていた。他のメンバーもチラホラ姿を現し始め、中には先日の事を知らないような者もいた。
しばらくして、彼らの前に灰色の髪の少年が姿を現す。丁度15、6歳ぐらいと思わしき少年は一礼した。
「このたびはお集まりいただき、真にありがたく存じます。
私は、皆様をご案内するべく白鋼さまより命をうけました、銀穣(ぎんじょう)と申します」
銀穣と名乗った少年は一礼すると、此方達にむけて再び口を開く。
「今から術を仕掛けます故、暫く両目を閉ざしてお待ちください。目を開いたときには、『雪絹ノ都』に到着しています」
銀穣はそういうと、いつの間にか持っていた小さな銅鑼を鳴らす。同時に、周りの空気が変わった気がした。
少年が目を開くよう言ったとき。貴方がたはどこか懐かしい雰囲気の都へと降り立っていた。さぁ、今宵は祭だ。どうたのしもう?
菊華です。
今回は異世界の月の都で不思議な雪とお祭りを楽しむシナリオです。
前回のシナリオ『月夜に囚われし姫君を救え』に参加していなくても参加可能ですのでどなたでもどうぞ!
▼詳細
真珠雪
晩秋から春先にかけて降る雪で、降っている間は真珠のような柔らかな光を放っています。積もってもあまり重くありません。時に、真珠になる事もあるそうです。
雪絹ノ都
白鋼が治める国『神酒ノ国』の首都です。
碁盤の目のように整理されています。そのほぼ中央ぐらいに政治の中枢である宮があります。主な住人は白虎族という、白い虎に変化できる種族のようです。
白虎族
異世界の月に暮らす種族の1つで、白い虎に変化できます。普段は虎の耳と尻尾を持つ人間ですが、完全に人間の姿になる事も可能です。
▼アクション
今回は次の中から1つもしくは2つ選ぶ事が可能です。
(事実上自由に歩け、全てまわった事にしてもかまいません。ただ、3つ以上選択すると描写が減ります)。
アクション冒頭に描写して欲しいシーンのタグを添付して行動をお書きください。
【GA】があるかたはタグの後に記載願います。
【お茶会】
都のお菓子を食べながら、白鋼たちとお茶会が楽しめます。
楽器の演奏も行われるそうです。
【縁日】
地上のものとはちょっと違う縁日が大通りに並んでいます。真珠のように輝く甘い『真珠飴』や星の光を結晶化したものをつかった『星ランタン』、魚がたっぷり入った回転焼っぽい『満月焼』など面白いものが揃っています。
※特殊な効果を持つアイテム(星ランタンなど)は持ち帰れますが
この異世界の月でしか効果を発揮しません。寝子島では使用できません。
(PL情報:菊華が手がける異世界の月が舞台のシナリオでは使用可能です)
※この世界の食べ物は地球の食べ物とさほど変わりません。持ち帰りもOKです。
【クルージング】
白い砂漠を、船に乗ってクルージングします。砂の中に生息する桃色の鯨が出迎えてくれるそうです。運がよければ龍魚(龍とリュウグウノツカイを足したような生き物)がみられるそうです。
【庭園】
開放された王宮の庭園をのんびり歩きます。今は白い山茶花ににた華が見ごろです。また、東屋ではお茶が振舞われています。
【雪見酒】
縁日の外れで、お酒が振舞われています。マタタビの酒と白雨酒(日本酒に近い物)、紅蜜酒(赤くとろりとしたお酒)甘酒の四種類が振舞われています。
この国でも飲酒は20歳からのようで、未成年は甘酒のみのようです。
【真珠拾い】
時折真珠になることもある真珠雪ですが、初雪の真珠を拾うと幸運に恵まれると呼ばれています。真珠を探しに出かけるのもよいでしょう。
▼登場NPC
白鋼(しろがね)
白虎族の青年で、『神酒ノ国』の王を務めます。基本は穏やかな青年です。
小日向 つばめ
過去に白鋼が寝子島に来た際助けています。
そのことが原因で白鋼に惚れられているようです。今回は友達として誘いに応じたとの事。
あちこち写真を撮って周るだそうです。
銀穣(ぎんじょう)
小柄な白虎族の青年で、白鋼の護衛をしています。マタタビに目が無いのですが、現在マタタビ禁止令が出ている模様です。希望があるなら縁日の案内をしてくれるようです。
透(とおる)
初老の白虎族の男性で、白鋼の執事を務めています。
今回はお茶会の準備をしています。希望があるなら庭園の案内をしてくれるようです。
それではよろしくお願いします。