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野良猫ボン太の恋わずらい
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「うう、重い……もうちょっとダイエットしてよ、ボン太ー」
ボン太を抱えて荒太郎は走っていた。抱えるその手には無数の引っ掻き傷。慌てていた荒太郎は、ボン太を見つけると、抱きかかえて連れていこうとしたのだが、当然、何気安く触ってんだ、とボン太の怒りを買い酷い目にあった。偶然、美野梨が通りがかって通訳してくれなかったら、もう少し傷が増えていたに違いない。
通りを走り、タバコ屋の角を曲がると花屋が見えてきた。能美子が怯えるモモを抱え、修とかなえが野良猫に応戦している。
「……ぶにゃっ!?」
ボン太は眼を大きく開き、荒太郎の腕から飛び出した。
「あっ、ボン太……!」
『うおおおおおおーーーっ!! 何勝手なことしやがんだ、てめぇら!!』
ドスドスと重戦車の如く突撃してくるボン太に、野良猫たちはギョッとして動きを止めた。
『お、親分……。あんた、腑抜けになっちまったんじゃ……』
『誰が腑抜けだ! 俺は商店街を仕切るボン太様だぁぁぁ!!』
ボンレスハムのようなボン太の体当たりを食らって、野良猫が一匹宙を舞った。
『お、親分! 俺らは何もあんたの言いつけを守らなかったわけじゃなくて、その……ぎゃああっ!!』
首根っこに噛み付くとそのままブンブン振り回して、ボン太は野良猫を電柱に叩き付けた。
『騒ぎ起こすんじゃねぇって言ってたろうが……! 仁義を通せなねぇ野郎は俺がけじめをつけんぞ!!』
震え上がる野良猫たちをちぎっては投げ、ちぎっては投げ、ボン太はモモに向かう。
『モモ……、俺が不甲斐ねぇばっかりに怖ぇ思いさせちまった……』
商店街の外から来た野良猫たちは、ビビリながらも、プライドがあるのだろう……それでも立ちはだかった。
『……へ、へへ、おまえが商店街のボン太か。ちったぁ腕が立つようだが、俺も桜台の辺りじゃ名の知れた……』
とそのとき突然、黒い影が、ボン太の前に立ちはだかる猫を瞬く間に叩きのめした。
『……!? な、なんだてめぇは……!!』
『村雨。しがねぇ山猫さ』
村雨、と名乗る山猫はしなやかな身体を翻して、ボン太を値踏みするように見た。
『ハン、今更出てきやがって。ここはおまえみてぇな、腰抜けの来るとこじゃねェ』
『な、なんだと……!』
『人間に手ェ貸してもらうまで何もできねェデブ猫にゃ用はねェって言ってんのさ。群れの統率も満足にできない無能じゃ、モモを護れるとは思えねェ。痛い目見ないうちにとっとと去りな』
『モモ……? まさかおめぇも……!』
村雨は能美子の腕の中のモモを見た。
『あの日、俺は出会っちまったのさ。野に咲く美しい花にな。是非とも彼女とつがいになりたいものさ』
『村雨……さん?』
モモは、村雨の姿に目をぱちくりさせた。ある日、モモと出会ってから、村雨の日々は一変した。主人がバイトをしてる時間を見計らって、モモに取ってきた花を貢ぐ日々。コスモスに薔薇、菊に萩……いろんな花を彼女にプレゼントした。プレイボーイの村雨を一途にさせるほどに……モモは素敵な猫だった。
『待ってろ、モモ……。すぐにこいつら蹴散らして、安心させてやるからな』
優しい表情から一転、鋭く目を光らせ、ボン太に向き直る。
『所詮この世は弱肉強食……弱ェ奴に用はねェんだよ、ボン太』
『好き放題言いやがって……おめぇみてぇなスカした野郎にモモが護れるだと? だったら見せてみろ!!』
突撃してくるボン太を、村雨は持ち前の俊敏さで躱すと、ザシュッと目に引っ掻き攻撃。だが、ボン太もボン太、そんなもので怯むようでは、商店街の頭は張れない。反撃の猫パンチで村雨を吹き飛ばすと、彼はゴロゴロと転がった。
やるじゃねぇか、このスカシ……とボン太は思った。
商店街のボスは伊達じゃねェようだな、このくそデブ……と村雨は思った。
勝負は一瞬、二匹がそう悟るの時間はかからなかった。互いの喉元を狙い、フーフー唸りながら、間合いをはかる……!
『やめてください……!』
張りつめた糸を切ったのは、鈴が鳴るようなモモの声だった。
『どうして、ボン太さんと村雨さんがケンカなんて……ケンカは駄目です!』
『けどなぁ、モモ……男には白黒きっちりつけなきゃならねェときってのが……』
村雨がそう言うと、モモは凛とした声で言った。
『ケンカは絶対駄目!』
『は、はい!』
二匹同時に声を上げる。
『……チッ、勝負はお預けだ、スカシ野郎。今度、モモのいないとこでギタギタにしてやる』
『それはこっちの台詞だ、くそデブ。せいぜい首を洗って待ってろ』
村雨とボン太はフンと鼻を鳴らして、そっぽを向くと、それぞれ別の方向に歩き出した。
村雨は主人……切奈の姿を見つけると、にゃーん、とひと鳴きして、呼び止める。
「あ、村雨、探したのですよー」
「にゃー」
「……あれ、なんだかボロボロになってますね。家に帰ったら手当してあげるのですよ」
ボン太は完全に大人しくなった野良猫たちに「ぶにゃ!!」と一喝。暗澹とした表情の猫たちを連れ、ボン太は歩き出す。商店街を行く堂々とした足取りは、まさに商店街のボス猫の風格だ。
「こーたん、見て。いつものボン太やー」
「ほんとだねー。偉そうで、意地悪そうで、ふんぞり返ってて……ボン太はこうじゃなくちゃねー」
「それ、褒めてるの……?」
微笑ましくボン太を見送るかなえと荒太郎に、怪訝な顔の能美子。
「……とにかく、これで島の猫ちゃん問題は解決したってことかしら……?」
「いや……」と修は言う。
「まだ残ってることがある。やりかけたことは最後まで面倒を見ないとな」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
梅村象山
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月27日
参加申し込みの期限
2015年02月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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