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智依子は香住を連れてバックヤードに戻った。
警備員の通用口から出ることはできない。そうなっても智依子はIDを出せばすむ話だが、香住はまちがいなく夜勤の警備員に誰何されるだろう。警察に連絡、保護という流れになることは目に見えている。
「警察は……やめてください。居場所を知らせるようなものです。そうなればいよいよ、私はあいつから逃れられなくなります」
詳細はわからなかったが、彼女の言葉に嘘はないと智依子は直感した。
昼食時などに利用する休憩室に入った。電灯をつける。目立たないようひとつきりしかつけなかった。そのせいか青く塗った壁が蛍光灯に照らされ、巨大な水槽のように目に映った。
空腹かと思い、帰宅後に食べる予定だったパンなどを智依子がさしだすと、香住はむさぼるように平らげた。
「すいません、ほとんど何も食べてなかったんです」
給湯器の白湯をすすると、ようやく香住の血色はいくばくか復した。
「じゃあ、話してもらっていい?」
香住は観念したようにうなずき、自分の名と、これまでの大まかな経緯を語ったのである。智依子も児童自立支援施設の事件は耳にしている。まさか行方不明となった少女と対面するとは夢にも思わなかった。
追われている、と香住は言った。
「あいつは人の目が多いところでは行動をおこしづらいと思います。だから私はできるだけ人通りの多い中を、しかも大人数に紛れるようにして移動しました。夜も駅のトイレとかを選んですごして……今日は無料送迎バスを利用してこの店に入り、ずっと隠れていました」
防犯カメラに映らず閉店後まで残れたのは、万引き犯が少ない大型玩具の棚に隠れていたからのようだ。
「『あいつ』って、施設を襲った暴漢のことよね?」
「正確にはちがいます。その暴漢はあいつに操られているだけです。不思議な宝石……現実をいじって、都合のいい話につくりかえようとする存在に……。私、乱射事件のあと警察に保護されて、あいつからやっと逃れることができたと思ったのに……!」
ごめんなさい、と言いながら香住は涙をぬぐった。いつのまにか泣いていたのだった。
「梓さんには意味のわからない話ですよね。私、頭がおかしいみたいに見えますよね? いいんです。それが常識的な反応です。……。これ以上迷惑はかけられません。梓さんはどうか先に帰ってください。ただ、警察にだけは知らせないで」
頭がおかしい――だなんて。
智依子の胸は痛んだ。彼女自身、それに近い言葉を実の両親から言われたことがあるのだから。
わずか十三歳で妊娠、十四歳でシングルマザーになると決めた智依子のことを母親は激しく罵倒した。勘当だと父親は言い、頬が腫れあがるほどの平手打ちを与えた。
孫となる命に対し、両親はさも当然であるかのように堕胎を求めた。
それでも智依子は意志を貫いた。命を、娘の楓を守ったのだ。
たしかに、この子の言っていることすべてがわかるわけじゃない。あまりに突拍子な話だと思う。
でも――。
「脇坂さん、私は……私はあなたの味方になる」
智依子は断じた。
言葉を失う香住に、智依子は黙って両手をさしだした。
香住は、智依子の両手を握った。しっかりとつかんだ。
「これからどうするつもり?」
「最初は死ぬことばかり考えていました。誰にも迷惑をかけたくなかったから。でも私、まだ死にたくないって気づいたんです。会って謝りたい人がいるから。ひとりじゃなくて、何人も」
決意を瞳に宿らせる。
「もう私は逃げません。おそらくあいつは私に追いつくでしょう。もう、すぐそこまで来ている気がします。でもまさか私が反撃するとは思っていないはず。不意を打ち、あいつを――王珠を破壊します」
「わかった。手伝う」
「でも」
「私も相当に頑固なほうよ。あなたと同じでね」
それで、と声がした。
「どうやって戦う気だ?」
ドアが開き、長身の女性が入ってきたのだった。黄金の髪、昏い青の目、傲然と入ってくると休憩室のパイプ椅子を引き、長い脚を組んで座った。
「高松さん……」
どうしてここに、という疑問より先に、智依子の心を占めたのは別の問いだった。
この人は、本当にクリス・高松なのか。
外見は同じだ。服はハローニャックの制服のままだし髪型も昼間と変わらない。しかし表情、口調、すべてがまるで別人のように異なる。肉食獣のように鋭く、自信に満ちている。
高松に似たものは、はるか高みから見おろすように言った。
「相手は、鉄格子を曲げドアをぶち破るような圧倒的存在だ。非力な女ふたりでどうやって戦う?」
香住を制して智依子が問いかけた。
「あなたは誰ですか? 高松さんじゃ……ないですね」
一瞬、彼女が怒るのではないかと智依子は思った。彼女の問いを無視したから。
けれど彼女は、ごく落ち着いた口調で、やはり傲然とこたえたのだった。
「
ナターシャ・カンディンスキー
。『高松』とか名乗っている女に体を貸している者だ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
冒険
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年07月25日
参加申し込みの期限
2021年08月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年08月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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