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今日から『らっかみ!』
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かちっと角張っているけれど、電子機器にマッチしたバロック音楽。
スマホのアラーム音だ。作曲がバッハなのかヘンデルなのかは忘れた。
月原 想花
は手を伸ばし、目を開けぬまま『停止』アイコンを押す。でもそれが『スヌーズ』のアイコンであったことを知るのは五分後だ。
大あくびしながら黒いTシャツを脱ぎ洗濯籠に投げ入れる。シュートは外れ、シャツの柄がひろがった。ダークエルフが赤い甲冑の騎士と切り結ぶ絵柄、ドイツのメタルバンドのオフィシャル商品らしいが詳しいことは知らない。なんとなくファンタジーっぽいという理由で古着屋で購入したものだ。
水で溶いたコンデンスミルクみたいな眠気をかかえたまま、身支度を済ませて自室のドアに手をかけた。
ノブを回しただけではドアは開かず、肩に全身の体重をかけ押すようにしてようやく開いた。
……やっぱり、立て付けが悪い。
さすがボロ寮、猫鳴館。
きしむ廊下を踏み渡る。くぐった軒からも赤錆が舞い落ちてくるように思う。
想花はここに入る予定ではなかった。いまごろは憧れの桜花寮で、青い春の日々を踏み出していたはずだった。ちょっと格好いい先輩に詩を教わったり、将来有望なテニス部の少女と友達になっていたりしたはずだったのだ。
なのに想花の住まいは猫鳴館、今朝すれちがった住民はヴァンパイアみたいに白い肌の少女と、足かけ五年くらい高校に在籍していそうな年齢不明の男子生徒というありさまだった。手続きミスで桜花寮に入れず猫鳴館を紹介されたときは、自分の高校生活の前途遼遠さをひしひしと感じたものである。
でも、悪い環境でもないのかも。
前向きにとらえよう。
考えてみればヴァンパイアと知り合える機会なんてそうないだろうし、もしかしたらあの先輩だって、正体は百年くらい留年している妖精さんなのかもしれない。異世界転生したようなドキドキ感を感じたのも事実だ。いま書いてるファンタジー小説のネタに使えないかな、とか早くも考えたりしている。
学校に着いた。猫鳴館のいいところはなんといっても抜群に学校に近いところだ。伝説だが過去、朝の八時二十五分に起きて、それでも遅刻せず間に合った生徒がいるという。
まっすぐ1年4組の教室に向かい、開け放たれたドアから入る。
ほうぼうから話し声がしているものの遠慮がちで、騒然としたにぎやかさはまだない。一ヶ月もすればそんな雰囲気も、がらりと変わってしまうのだろうか。
「おはよー」
顔と名前はさすがに一致するようになったが、趣味嗜好得意教科などはまだわからない同級生たちに声をかける。
キリッとした顔立ちのあの子とはまだ話したことがないな。あの男子、いつも寝ているな。
自分の席に着くと同時にスマホをとり出しブラウザを起動した。
最初に立ち上げたのはPBWのサイトだ。想花が参加しているシナリオのリアクションは……まだ公開されていないらしい。あのマスターは仕事が速いので有名なのだが、今回は少々手こずっているのだろうか。つづけて小説投稿サイトをチェックした。お気に入り作品の更新はまだだった。
朝の日課が終わると机に左肘をつき、頬杖したまま教室を見回した。
宝塚の男役みたいな少女と目があった。慌てて目をそらす。すると今度は、お天気お姉さんみたいな顔立ちの少年(そう、男だ)となんとなく視線が交差する。愛想笑いを返して窓際に目をやれば、歌舞伎役者みたいな顔立ちの少年と将棋の駒みたいな容貌の少年が、アニメキャラのフィギュアを前に真剣な議論を交わしている様子だった。
なんかすごい学校に入っちゃったな。
どこを向いても個性的な生徒ばかりだよね。
美男美女率が高すぎるし、一見普通の子も実は……というパターンが多いし。
いつも寝ている男子が前に、見事なバック転を決めたところを見たことがある。将棋の王将みたいな顔の彼が、心震えるような朗読ボイスを披露したこともあった。革命前のフランスみたいな巻き毛の少女なんて、座っているだけでメガトン級の存在感だ。
おかげで埋没していられるけどね。
想花の口元に力ない笑みが浮かんだ。
――ぼくは目立たない地味子だし。
と想花は思い込んでいるのだが実際のところはどうだろう。つやのある黒髪はショートボブ、コンタクトにする勇気がないという理由で眼鏡にしているが、メタルフレームのつるっとした感じが知性的な印象を与える。伏し目になりがちとはいえ、瞳にこもる輝きは隠せない。
でも想花が自身の魅力に気がつくには、もう少し時間がかかるのかもしれない。
地味過ぎたから親に嫌われたんだよね――。
スマホをカバンに戻しため息をついた。
今ごろ弟はどうしているだろうか。
想花の双子の弟は、まるで花束をかかえて生まれてきたような少年だ。文武両道にしてスター性があって、周囲から愛されている。だから両親からの寵愛も一身に集めている、と想花は考えている。
弟は推薦で超名門高校に入った。
弟の入学式と自分のそれが重なった。
当然、親は弟の入学式へ行った。自分にはおめでとうの言葉さえなかった。
急に寒々しいものを感じて窓の外に目をやる。体操服姿の少年たちがグランドの整地をはじめていた。
つまらないこと、考えちゃったな。
でも、小説のネタができたからそれはそれでいいかもね。
「ねえ、これ見たことある?」
貴族みたいな巻き毛の少女が目の前に立っている。
「え……?」
話しかけられたのだとようやく想花は気がついた。ロール髪の少女は自分のスマホを手にしている。
「MewTube、『お姉チャンネル』だって」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2021年04月15日
参加申し込みの期限
2021年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2021年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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