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本音?嘘?風邪引いちゃいました
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目を覚ますと同時、
仙藤 蒼
は自身の身体に違和を覚えた。
頭がぼうっとして、酷く熱っぽい。
身を起こしてみると、身体も重石を入れられたような倦怠感に包まれているのがわかった。
時折鈍く痛む頭を押さえながら、それでも蒼は、ふらふらとベッドを離れる。
喉が、やたらに渇いていたのだ。
「――蒼?」
名前を呼ばれて、顔を上げる。
廊下で丁度出くわしたのは、蒼の姉――
仙藤 紫
だ。
「どうしたの、顔が真っ赤じゃない」
「そんな、わけない……。具合なんて、全然悪くないし。……お水も、いらない……」
――そう、なんだ……。何だか、具合が悪くて。……お水がほしい……。
口にしようとしたのと、全く正反対の言葉が蒼の喉から溢れた。
ただ、蒼は熱のせいか朦朧としていたし、紫は紫で、
「とにかく、戻って横になっていた方がいいわ。欲しくなくても、お水も飲んだ方がいい」
すぐに持っていってあげるから、と、蒼の奇妙な異変の方には気付かなかった。
蒼の言葉の前半部分は彼女の強がりに聞こえたし、水の下りだって、
(酷い風邪の時なんかは、何も喉を通らなくなるものね。……心配だわ)
と、いかにも具合の悪そうな蒼を見れば、納得の行ってしまうものだったから。
とにかく、蒼は紫の言葉に、素直に甘えてしまうことにした。
やたら遠くに感じられるベッドまで戻り、布団の中に潜り込む。
一度気付いてしまった身体のだるさは、横になっていても容赦なく蒼を襲った。
(うう、しんどいよ……)
寝つけずにいるうちに、紫が戻ってきた。
手には、冷たい水を注いだコップと、体温計を持って。
「ほら、お水。飲んだら、熱も測ってみましょう?」
コップを受け取って、こくと頷く。
水分補給の後に体温計の世話になってみれば、熱は38度もあった。
紫が、形の良い眉を気遣わしげに寄せる。
「季節外れの風邪かしら。これは、学校はお休みね……」
戻ったらまた顔を見に来るから、と、紫は蒼の頭を軽く撫でると部屋を出ていった。
自分を包んでいる布団さえも重たく感じる中で、それでも蒼は、
(こういう時はひたすら眠るに限る……よね?)
と、瞼を閉じて――じきに、眠りの中へと吸い込まれていった。
講義を受けている間も、紫はずっと妹のことを案じていた。
(すごく具合が悪そうだったものね……大丈夫かしら……)
講義は、今日は3限目までで終わりだ。
「ねえ、紫。アウトレットへ寄ってかない?」
「ごめんなさい。今日は、用事があって」
友人からの誘いを断り、家へと真っ直ぐに急ぐ。
手洗いうがいを済ませると、紫はすぐに、蒼の部屋へと向かった。
ドアを小さくノックして、静かに開ける。
眠っているかと思ったが、蒼は、丁度目を覚ましていた。
姉の来訪に、蒼は何とか鉛のように重い身体を起こそうとしたけれど、
「無理をしないで、横になっていた方がいいわ」
との紫の言葉を受けて、大人しく、そのまま枕に頭を埋めていることを選ぶ。
紫の目には、常は溌剌としている妹の姿が、細工物のように儚げに、繊細に映った。
(まだ、良くなっていないのね。代わってあげられたらいいのに)
そんな、紫の双眸に映る心配の色を確かに見て取って、蒼は無理矢理に笑顔を作る。
大好きな姉に、心配をかけたくなかった。
「蒼……辛いわよね、大丈夫?」
大丈夫、と蒼は応じようとした。
――大丈夫、お姉ちゃん……少し落ち着いてきたよ。
そう口にした、そのはずだったのに。
「お姉ちゃん、全然大丈夫じゃないよ。頭が痛くて死にそう」
え? と思った。私、何言ってんの? と。
蒼の狼狽にはまだ気付かずに、紫が表情を曇らせる。
自分の言葉が姉にそんな表情をさせているのが、蒼は堪らなかった。
(今日一日……下手したら、明日も辛いかもしれないわね……)
紫の方は、お医者様に来てもらった方がいいかしら……というところまで考えたところで、
(……あら?)
蒼が、何かを訴えるようにして自分を見つめているのに気付く。
「蒼、何? どうしたの?」
問われて、蒼は「お姉ちゃん、ありがとう」と言おうとした。
先ほどは、熱のせいなのか何なのか、おかしなことを口走ってしまったけれど、
(こうやってお姉ちゃんが傍にいてくれるおかげで、少しはしんどいのが和らいだ気がするから)
そう思えばこそ、感謝の気持ちを伝えたくなったのだ。しかし。
「あっち行って、お姉ちゃんの顔を見ると風邪が余計にひどくなる!」
気付けば、蒼はそう叫んでいた。
紫が、驚いたように目を瞠る。
蒼は蒼で、愕然として、さあっと冷たいものが身体を走るのを感じていた。
風邪による悪寒、ではない。これでは、そんなものよりもっと悪い。
(なんで思ったことと正反対なことを言うの!? 違うよ、私、そんなこと思ってない!)
それを訴えようとすればするほど、何もかもがめちゃくちゃになった。
「お姉ちゃん! これ、全部私の本音だから!」
――お姉ちゃん! 私、そんなこと思ってないからね!
「そうよ、お姉ちゃんなんて大嫌い!」
――違うの、お姉ちゃんのこと、大好きなのに!
「お姉ちゃんが来たせいで、気分が悪くなったわ!」
――お姉ちゃんが来てくれて、私、嬉しかったの!
最初、紫は訳がわからない、と思った。一体何が起こっているの? と。
次々に繰り出される暴言の数々は紫の心を鋭く刺したが、
(蒼、何だかすごく動揺してる……それに、あの困った顔。ただ事じゃない)
と、蒼の言葉と表情が全く噛み合っていないのを見て取って、紫はハッと気付く。
(まさか、神魂の仕業……?)
紫が答えに辿り着いたのと、混乱を極めた蒼が泣き出したのは殆ど同時だった。
(どうして……)
ぽろぽろ、ぽろぽろと、際限なく涙は溢れる。
泣きじゃくる蒼の頭に、紫はそっと手を乗せて、柔らかく微笑んだ。
「今日は、風邪のせいで悪夢を見てるのね」
――今の言葉もきっと、悪夢がそう言わせたのよ。
慈愛に満ちた慰めの言葉は、春の風のように、優しく蒼の心に吹き渡る――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
巴めろ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
SF・ファンタジー
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2018年01月29日
参加申し込みの期限
2018年02月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2018年02月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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