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のんべえエアー注意報!
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これは、寝子島で過ごしていたほしびと達の、愛と涙と笑いの―――そして1人だけとっても可哀想な―――物語である。
九夜山のとある穴蔵で、星幽塔から場所こそ移しているがいつもの様に酒を飲む面々があった。
ティクス・ソル
、
コル・ティグリス
、
イダス・アグリオス
、
スハイル・アルムーリフ
のほしびと4人組。盗賊『
十二支団
』の団員達だ。……ああ、1つ訂正しておこう。ティクスの飲んでいるのは酒ではない。ただのジュースだ。盗賊団の団長である彼は、酒が全くダメなのだ。まあ、小柄で中学生にしか見えない彼が寝子島で酒を飲んだら捕まりかねない。年齢的には486歳だからOKなのだが。
星幽塔から寝子島に飛ばされて来ていた4人。いつか帰れるだろうと時間を潰すべく人目のつかない九夜山で酒盛りをしていたのだが、そこにのんべえエアーが吹き抜けた。
―――可哀想な1人だけを置き去りにして。
*******
(おかしいですね、お酒には結構強いはずなんですが……)
スハイルはその線の細い顎に華奢な指を当て、小首を傾げた。桜色に染まった頬、潤んだ金色の瞳、ウェーブのかかった毛先だけ白い金茶の髪。酒場で1人飲んでいたらお持ち帰りされるレベルだが……幸い(?)彼は男だった。
スハイルは自分の異変に気が付いていた。普段は全くと言っていいほど酔わないのに、今日はやけに酔いが回るのが早いのだ。
(寝子島のお酒は結構強めなんでしょうか)
とろんとした瞳で手にした缶を見つめるスハイル。色気だだ漏れだ。
彼は困っていた。酔うこと自体が余りないから油断していたのだが、実はこうなると結構困るのだ…………周りが。
(申し訳ないですね、皆さん)
心の中で団員達に謝りながらも、スハイルはくぴぃと缶を空ける。そしておもむろに立ち上がりにっこり笑うと―――――脱ぎ始めた。
「おい、スハイル。こんな所で脱ぐな、風邪ひくぞ」
静かに立ち上がったかと思ったら、突然ニコニコと脱ぎ始めたスハイルに気付き、ティクスは目を丸くした。ジュースを脇に置き、彼を止めるため立ち上がる。そう、幸か不幸か(……不幸だろうなぁ)、ティクスはのんべえエアーに吹かれてはいなかった。
スハイルは既に上半身裸になっていた。男とは言え、元々踊り手であるその美しく艶めかしい肌にティクスはどきりとしてしまう。
(何で脱ぐんだ? ……って下にまで手をかけやがった!)
ニコニコとスハイルは無言で自分のズボンに手をかけている。何だかのっぴきならない事態にティクスは慌ててスハイルの細い手首を掴む。すると彼と目が合った。
妖艶な笑みを浮かべ、ティクスを見つめるスハイル。その美しい金の瞳は……据わっていた。
「ああ、団長も脱ぎたいのですか……いいですよ」
「―――何がいいんだ! こっちを脱がすな!」
「大丈夫、怖くないですよ~」
上半身を露わにした中性的な美男子が、嫌がる少年を襲っている。中々耽美な光景である。年齢は双方300UPだが。
しかし当人(この場合ティクスのみだが)は必死だった。体格差もあってかスハイルの腕から逃れられないのだ。上は最後の1枚になった短めのTシャツを何とか死守しようとするティクス、容赦なく引っぺがそうとするスハイル。襟首がびろんと伸びて、ティクスの少年のような肩が扇情的に覗いた。
(嘘だろ、マジか?!)
見たこともないスハイルの痴態にティクスは恐怖すら覚える。思わず周囲を見渡すと、酒を手にこちらを見ているコルと目が合った。ティクスはくすくす笑うスハイルから必死にTシャツを押さえながら叫んだ。
「コル! 見てないで止めろ!」
コルは、酔っ払っていた。
ザルを超えたワクであるコルは普段はなかなか酔わないのだが、エアーにはひとたまりもなかった。
(ああいい気分だ)
非常にゆったりした気分でコルは穴蔵で飲んでいる仲間達を見渡した。信頼できる仲間達がいて、酒が美味くて。こんなに最高なことはない。
すると、さっきから仲間とじゃれあっていた1人が自分を呼んだ。星幽塔内では虎の獣人であるコルは、残りの酒を一息で空けると、のそりと立ち上がった。
「コル!」
近付いてきたコルに、スハイルに組み敷かれているティクスはほっとした声で彼を見上げた。もうTシャツは伸びて破けてほぼないに等しい。……ようやく、この状態から解放される!
が、しかし。
コルはティクスとスハイルににっと笑うと、突然2人を抱き上げたのである。
「コル?!」
腕の中からティクスの叫びが、スハイルが楽しそうに笑う声が聞こえ、コルは満足げに2人まとめて膝の上に抱え込んだ。
(賑やかなのは楽しいな)
コルはご機嫌で腕の中の可愛らしい生き物達に酒臭い息を吹きかける。また小さい叫びや高笑いが聞こえ、コルはますます楽しくなった。
―――この楽しい気分の素は、全部俺の縄張りのものだ。守るべきものだ。
酔った頭でコルは思う。自分の食べ物には名前を書いておけと団員にはいつも言っている。この腕の中の大事なものも、悪辣なヤツらにいつ盗られるとも限らない。それは困る。困るから。
(マーキングでもしておくか)
非常に獣らしい結論を出したコルは、据わった瞳でティクスの首筋を見つめると、いきなりがぶりと噛みついた。
「くッ……ぁ、……めろっ!」
突然首筋を噛まれたティクスは、思わず唸り身悶えた。しかしコルはちっとも構うことなく、今度は匂いをつけるようにスハイルに頬ずりをし、彼の首筋にも甘噛みをする。
「コル君くすぐったいです……あはは」
スハイルは特に抵抗もせず、反対に可愛い可愛いと大きなコルの頭を撫でる。コルは嬉しそうにその耳朶をまた噛んだ。
(くそっ……何なんだこれはっ)
訳が分からないのがティクスだ。仲間に服を脱がされ、止めてもらおうと思ったら首を噛まれ、今隣では大の男達がじゃれ合っている。ティクスはとにかくこの状況から逃れたくて、コルの腕の中で暴れる。するとはむはむとスハイルを噛んでいたコルが胡乱な目を向けた。
「コラァ! 俺のもんはおとなしくしろぉ」
お仕置きとばかりにコルはティクスの首を、肩をガブリとやる。その結構な勢いに「く……ッ!」とティクスの身体が跳ねた。
「ハハ……はじめて噛んだが案外旨いものだな」
ご機嫌でコルは2人に甘噛みを続ける。スハイルは嬉しそうに笑うが、暴れるティクスにはコルは強く噛むので、片方からは苦悶の声しか出ない。
(旨い訳ないだろうがよ……っ!)
抵抗空しく歯形ばかりが増えていくティクス。すると大騒ぎな3人の横に、ふと誰かが近付いてきた。
「イダス!」
そう、一緒に飲んでいたイダスだ。助かったと噛まれながらティクスが叫ぶ。が、すぐその眉が不安そうにひそめられた。
イダスは酒を片手に笑いながらティクスを見下ろしていたのである。
ティクスの不安は的中していた。イダスもエアーに吹かれていたのである。
元々ザルなイダスは穴蔵でパカパカと大好きな酒を空けていたのだが、そこにエアーが吹き、その勢いと気分は加速された。
酒の減るスピードはどんどん早くなり、比例するように何だか楽しい気分になってくる。そんな状態の時にまずスハイルが脱ぎ始めた。
「おー、スハイル兄さん脱いでるー! いい躰してんなー♪」
どうして脱いでいるかなんてもうイダスにはどうでも良かった。こんな美味しい酒の肴はないとばかりに笑いながら飲み続ける。美しいし楽しいし、いいじゃないか!
すると、今度はスハイルがティクスを脱がしにかかったのである。
「マジかー! 団長脱がされてるしーー!!」
組んずほぐれつの2人に笑い転げてると、向こうで飲んでいたコルがいきなり立ち上がって2人を抱きかかえたのだからたまらない。
「あはは、コル兄さんに捕まったー! 何だこれご馳走だなー!!」
(やべ! マジ楽しー!!!)
カオスの3人に腹が千切れるほど笑い転げるイダス。そして突然あることに気付いたイダスは、止まらぬ笑いに痛む腹を抱え立ち上がった。
―――そういや団長、酒飲んでなくね?
自分を笑いながら見下ろすイダスに、ティクスは嫌な予感しかしなかった。
「……おい、イダス?」
恐る恐る声をかけたティクスに、イダスは陽気に酒の缶を高く上げた。
「団長~! 今日ぐらい飲もうぜ~!!」
「イダス、お前もかーーーーっっ!」
叫ぶティクスにイダスはぐいぐいと酒を押しつけてくる。身動きできないティクスは顔を背けるしかない。暴れるティクス、乱暴に押しつけるイダス。酒は飛び散りティクスはもちろんだがコルもスハイルもびしょびしょだ。それでも諦めないイダスに、とうとうティクスは1口酒を飲まされてしまった。
「くそ……ッ!」
「あっはっは! やった~、飲んだ~♪」
イダスは陽気に笑うと、今度は隣のスハイルを見た。
「スハイル兄さんも物欲しそうな顔ってやつしてんぞー。兄さんも飲むか~?」
そう言うとイダスはスハイルに手を伸ばす。が、その手はぐいとコルに引っ張られてしまった。
「あれ~?」
「イダス、まだお前には印をつけてなかった」
コルはイダスをスハイルと一緒に抱きかかえると、イダスの筋肉質な首筋にガブリと一噛み。うひゃあ! とイダスが叫んだ。
「いってええええええええ! やべえコル兄さん超つええええ!!」
笑い転げながらイダスが倒れ込む。その時にスハイルの腕を引っ張ったので、スハイルはコルの腕から離れ、イダスの上に覆い被さるように一緒に倒れてしまった。
「おお?! 今度はスハイル兄さんやられるオレ! マジぱねぇ!!」
スハイルを上に乗せ、笑い続けるイダス。あまりに笑うものだから華奢なスハイルの身体はぐらぐらと揺れる。イダスにひしと寄り添い何とか姿勢を保つスハイルは、酒で濡れてしまった髪を掻き上げ、とろんとした目のままどうどうとイダスの胸を優しく撫でた。
「落ち着いてくださいな、イダス君」
「ひゃ! ちょっ、くすぐったいって兄さん! あははははははは!」
狂ったように笑うイダスの声が穴蔵に響いた。
「あ……」
そんな2人を前に、コルは空いてしまった片手をちょっと名残惜しそうに眺めた。さっきまでスハイルもイダスもいた腕。が、すぐに満足そうにコルは頷いた。
(俺のものを持っていかれたが、イダスは仲間だから気にしない。仲がいいのはいいことだし……)
コルはがしりと両腕でティクスを抱き締めると、彼の剥き出しの肩に向かって大きく口を開けた。
(俺にはまだこれが残っている)
「く……ぅっ!」
また新たに噛まれたティクスは喉も露わにのけぞった。さっき飲まされた酒のせいで、頭はクラクラするし、全く力が入らない。コルのなすがままだ。
(冗……談じゃない……っ)
このままだと全身くまなく噛まれてしまう。そんな羽目になるのだけは阻止しなくては。
ティクスはふにゃふにゃになりながらも何とかコルから逃れようともがく。するとふと自分の腕が温かくなった。
(なんだ?)
酔いが回る頭で何とか前を見ると、さっきまでゴロゴロやっていたはずのスハイルとイダスが、それぞれティクスの腕を掴み、じっと自分を見つめていた。
「暴れたらいけませんよぉ、団長。もっと楽しみましょうよ」
「そうだぞ~! すっげーたのしいじゃんか!」
完全に据わっているスハイルとイダスの瞳に、ティクスは青くなった。
「おい、お前ら落ち着け……」
「うふふー、私がその体を押さえてあげます。団長は私よりちっちゃいですしねぇ。お酒で濡れてたって負けませんよぉ」
「オレはくすぐっちゃうもんね! やべー、超笑える!」
「む? なんだ、お前らも噛むのか? しょうがない、じゃあ背中は譲ってやるとして……俺は腹を噛むか」
スハイルの妖しい笑みが、イダスの陽気な高笑いが、コルの光る白い歯がティクスを取り囲む。
「バカ! やめろって…………やーめーろーーーーーーーっっ!!!!」
ティクスの断末魔の叫び声が九夜山の外まで響き渡った。
*******
「……ん……?」
パチリと目を覚ましたコルは体を起こすと、ゆっくりと首を回した。やけにすっきりしたいい気分だ。確か昨夜は酒盛りをしていて……。
(そういやここはいつもの酒場じゃないな)
見慣れぬ場所に初めて気付き、周囲に視線を戻す。薄暗い穴の中にスハイルとイダスが横たわっている。そしてその向こうに離れて座っているティクスを見てコルは驚いた。
「どうしたティクス。酷い格好だが……襲撃でもあったのか?」
俯き胡座をかいて座っているティクス。その姿は―――髪はぼさぼさ、シャツはびりびりに破れ無いも同然、挙げ句に全身に噛み跡と、まさに今そこで襲われてきましたといった格好だったのである。
「覚えてないのか……?」
小さくティクスの口が動いた。
「何の事だ?」
ティクスの言葉にコルが首を捻っていると、もぞりとイダスが起き上がった。
「んー……頭ガンガンする……って、団長どうしたんだよそんな睨んで」
「ふゎ……おはようございます。皆さん早いお目覚めですね」
ティクスを見ながらも額を押さえて苦悶するイダスの横で、スハイルも目を覚まし、んーと伸びをする。そしてくしゅん! とくしゃみをすると、少し寒そうに自分の剥き出しの体をさすった。
「お前ら……」
「「「ん?」」」
ティクスの地を這うような声に、3人がきょとんと彼を見た。俯きながらゆらりとティクスが立ち上がる。くわっ! と鬼の形相でティクスが顔を上げた。
「全員今すぐそこに正座しろーーーー!!!」
明け方の九夜山で、こんな声が聞こえたという。
「酒は飲んでも……」
「「「飲まれるな!」」」
「もう1回!」
「「「酒は飲んでも…………飲まれるなーーー!!」」」
―――そして。星幽塔に戻ったコル、イダス、スハイルが、ティクスからしばらくの間禁酒を言い渡されたのは言うまでもない。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年06月25日
参加申し込みの期限
2017年07月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年07月02日 11時00分
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