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【期末テスト】赤点?満点??春風、四日間の死線<物語編>
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●少年たちの帰り道
カラオケに行こうと言い出したのは、佐藤だったか鈴木だったか田中だったか。
数人の、気が合うとか合わないとかそういうことを考えたこともないただつるむだけの友人や、好きでもない女子とともに、
千種 智也
は校門を出た。
カラオケか。と思った。
まぁいいけど、めんどくさ、とも思った。
でも暗い奴とか思われたくないし、変に気取ってぼっちになるのも嫌だ。
だからうわべは軽い調子でみんなに合わせる。
「テストどうよ」
赤点確実だわー、と友人の一人が言う。
「マジで? やべぇじゃん」
お前は? と問われ、
「前回よりよくできたな」
と答えると、別のやつがヒュウ、と口笛を吹いた。
また別の友人が、この中では俺が一番だろうな、と吹聴する。
「じゃあお前の奢りで!」
そりゃねぇよ、と一番君が言った。智也にしたって、奢り云々は冗談だ。
周りからけらけら笑い声が上がる。
一緒になって笑いながら、心のどこかは乾いていた。
(……めんどくせぇな……でもまあ普通でいるには、必要な投資だよな)
そのときふと、元ルームメイトの赤毛を見つけ、智也の足がぴたと止まった。
ロベルト・エメリヤノフ
。美少年好きの彼は、今日も、濃いピンク色の瞳をした少年を連れている。そこに、長い赤毛の少年と、ピアスをした黒髪の少年のペアも現れ、四人で何やら話している。目を引かない子が一人もいない。全員がいわゆる美少年だ。
「わり、先行って」
智也は友人たちに告げると、ロベルトたちの方へ歩み寄った。
「あ。千種!」
ロベルトは智也に気づいて手を振った。
ロベルトの周りの美少年たちを無視して、智也はロベルトだけにつっけんどんに声を掛ける。
「今帰りか? カラオケ行くからお前も来いよ」
その途端、一番ロベルトにくっついていた少年――
来島 アカリ
が、明らかに敵意ある眼差しを向けてきた。
ロベルトの性癖を知っている智也は、そんなアカリを一瞥して、特に感情の籠らない軽い調子で肩を竦める。
「この子もソッチ系?」
「あ、えと、その……」
アカリはぱっと赤くなって、ロベルトの影に隠れる。
(ふーん……女かと思ったら男か)
智也はアカリを値踏みした。ロベルトは、アカリがそんな顔をしていると気づいていないのか、智也との距離を縮め、ルームメイトだったころのようにぺたぺたと彼の身体に触れた。
「カラオケか。奇遇だね。今、獅子目たちと歌の話をしてて。あ、知ってるかな。獅子目とヴィヴァルディ。ふたりでユニット組んでるんだって」
その言葉を受けて、智也が二人に視線を向けると、黒髪の
オルカ・ヴィヴァルディ
は、長い赤毛の
獅子目 悠月
を自分の方に抱き寄せるようにして、にこ、と挑発的な笑みを浮かべた。
「ロベルト先輩、悪いですが、今日は俺のなんで~」
すると悠月も、抱き着くオルカを引っぺがしつつ大真面目に頷く。
「すまない。今日は練習だ」
「そっか……練習……か! テスト終わって早々忙しいんだなぁ」
ロベルトはあからさまに肩を落とす。しょんぼりと耳を垂れる子犬みたいな姿に、悠月はくすぐったくなる。
「また今度なっ」
誤魔化すようにロベルトの頭を撫でる。
するとオルカは笑みを微妙にひきつらせて、悠月の腕をグイと引くや歩き出した。
「すいませんが、悠月は返してもらいますよ。一刻も早く歌いたいんで」
ロベルトはオルカの言葉にむくれて、去ってゆく悠月の背中に叫ぶ。
「……今度は僕のになってね!」
自分の欲情に忠実なロベルトは、いつまでも悠月に手を振っている。
「ああ~本当に獅子目は理想の美少年だよ。獅子目のために出来る限り応援したいけど……寂しい!」
アカリは面白くなさそうに俯く。
(ロベルトに気があるのか、こいつ)
だとしたら考え直した方がいいんじゃないか、と思ったりもする。少年の方は本気っぽいが、ロベルトの方は彼を『可愛い少年』以上に思っているかどうかなんて怪しいものだ。
(ロベルトの美少年好きは病気みたいなものだ。何度言っても治らないが、いつか自分の説得が届けば……)
そう思って、智也はため息を吐く。
すると鈍いロベルトは、今度は智也にぴたりと身を寄せてきた。
「そういえば千種も楽器やってなかったかい? 君のギター、もう一度聞きたいな……昔みたいに」
「もう昔のことだろ」
答えて、ロベルトの腕にコアラみたいに張り付いているアカリの視線に気づく。
明らかに敵認定されてるなあ、と思っていると、
「むー……なんでそんな先輩と近いの……」
と言われ、愕然とする。
「近い?」
気付かなかった。昔の癖だ。我ながらキモい、と智也はロベルトから距離を取る。
残念そうな顔をするロベルトを横目で見て、智也は言った。
「ギターは……まあ、そのショタコン治したら考えてやるよ」
「じゃあだめか、残念だなぁ……」
「お前な……諦めんの早すぎ」
「だって、美少年は僕の生きがいだもの。美しいものを愛でる心を殺すことなんてできないよ」
「あ、そ」
先を行く、美しいという形容詞とは無縁そうな智也の友人たちが、智也を手招きしている。
「呼ばれてる……行かねぇと。で、カラオケは?」
「ごめん。今日は来島と約束してるから」
「それ早く言え。じゃあ、俺は行くから」
「うん。またね」
智也は友人たちの中に戻っていった。
ほとんど意味のないジョークの応酬。うわべの笑顔。まるで別の世界の住人になったかのようだ。このあと何時間か、バカ話やらカラオケやら可愛い女の子やらと一緒に、絵に描いたような高校生らしい時間を楽しむことになるだろう。
ようやくロベルトを独り占めすることができたアカリは、ロベルトの腕にぎゅっと抱き着く。
「……先輩は、今日は俺の、ですからね」
「く、来島!?」
美少年がこんなに密着してくれているということに、ロベルトは感動して目を瞠った。
テスト頑張った甲斐があった、なんて喜んでいるけれど、アカリがどんな気持ちでいるかはわかっていない。
ロベルトは美少年が好きだ。しかしそれは『愛でる』であって、人として『恋しい』『愛している』という感情には至っていない。だから、アカリが抱く感情――『恋』の名は知っていても、それがどんな熱や意味を持つかまでは、思い至らないのだ。
アカリはロベルトに恋している。でも一方で、ロベルトは悠月のことが好きなのだろうとも思っている。
だって悠月は美しい。自分とは全然違う。ロベルトの趣味が悠月なのだとしたら……、……。
――覆すにはどうしたらいい? ロベルトに、自分の方を向いてもらうにはどうすればいい?
自問して、出した答えは、強い決意。
(本当はすごく、怖いけど……頑張るって決めたから。頑張らなきゃ絶対手に入らない、から)
先輩の前では強くいよう。
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担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ★(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
学校生活
コメディ
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
77人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月01日
参加申し込みの期限
2017年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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