寝子島駅の傍で、
アケーチ・タッマーキは1枚のチラシを手渡された。
チラシを差し出したのは、短髪の偉丈夫――
犬杜 一閃だ。
「……良ければ」
ごく端的な言葉を受けて、アケーチはチラシへと目を通す。
蚤の市開催中です!
古書、着物、家具、陶器、絵画、アクセサリー、小物等々
新しい主になってくださる方、大歓迎
各種骨董品を、全て500円でお渡しいたします
「成る程。蚤の市、ですか……」
アケーチの呟きに、静かな頷きが返る。
訥々として、一閃は事の仔細を語った。
曰く、ある収集家の老人が、自分が元気なうちに収集品達の新しい主を探さんと思い立ったらしい。
そこで開催されるのが、今回の蚤の市だ。
彼の収集物は殆ど全てが価値ある品らしいのだが、それをどれでも一律500円で手放すという。
一閃の店である何でも屋『いぬもり』は、その手伝いに駆り出されているのだそうだ。
かんばせに微笑を湛えて話を聞くアケーチへと、一閃がぽつりと言う。
「……その収集品の中に、魔法の品が紛れ込んでいるという話もある」
「魔法、ですか?」
「ああ。何でも、願いが叶うとか、どうだとか。それに……」
「それに?」
「……骨董品以外の欲しかった物が何故かあって、何故か500円で買えてしまった、という噂もある」
我ながら胡散臭い話をしているな、という顔をする一閃。しかし。
「興味深い話ですね。ふ、ふふ……!」
チラシを手に、アケーチは艶やかな口元に乗る笑みを益々深くした。
お世話になっております、巴めろと申します。
このページを開いてくださってありがとうございます!
アケーチ・タッマーキさん、ガイドへの登場誠にありがとうございました!
なお、もしこのシナリオにご参加いただける場合ですが、
ガイドは一例ですのでご自由にアクションをかけてくださいませ。
以下、シナリオの詳細でございます。
このシナリオの概要
とある休日、旧市街にて大規模な蚤の市が開催されます。
品物の骨董品は全てある老収集家が提供したもので殆ど全てが価値ある品ですが、
彼の意向で、一律500円で販売されています。
老収集家曰く、「自分が元気なうちにこの子達に新しい主を見つけてやりたい」とのこと。
また、神魂の悪戯で、その時「欲しい!」と思った品が(骨董品でなくとも)突然顔を出す場合もあり、
それを見つけると、何故だか買わずにはいられなくなってしまいます。
10円の駄菓子だろうが数万円のゲーム機だろうが、ぜーんぶ500円です。
また、今回の蚤の市には、魔法の品が紛れ込んでいるという噂もございます。
何でも、願いを叶えてくれるとか、どうだとか……?(詳細は後述です)
魔法の品について
蚤の市には、前述の噂通りに魔法の品が紛れ込んでいます。
重ねてになりますが、願いを叶えてくれるとかどうだとか……ということで、
アクション提出期間中にコメントページにて、
こんなことが起きたらいいな! というご希望をPC様おひとりにつき1件までご投稿いただきますと、
その中から最低でも1つを、当方がガイドの形にして公開させていただきます。
採用の可能性があるのは、既存のシナリオルールに沿った案のみになること、
採用させていただく案も、調整・アレンジが入る可能性が大いにあること、
採用させていただく案を元にしたガイドの公開までにお時間をいただく場合もあること、
何卒ご了承いただきました上で、ご投稿いただけますようよろしくお願いいたします。
なお、最初にご希望を採用させていただく方は、リアクション中で魔法の品を見つける描写をいたしますが、
その方以外のご希望も、シナリオ化させていただく可能性がございます。
登場NPC
今回、NPCとずっと行動を共にすることはできませんが、
少しの間(PC様方の時間で大体30分程度まで)なら行動を共にすることが可能です。
○犬杜 一閃と犬杜 初
何でも屋『いぬもり』の主と(多分)看板娘。
何でも屋の仕事は事前準備が主だったらしく、チラシ配りを終えれば蚤の市をぶらぶらとしています。
2人で居たり、別行動をしていたり。目的は特にないです。
○三宅 ゆり
この催し、いい感じのおっさんが沢山集まるんじゃ……的におっさんウォッチングに。
特に探している物とかはないけど、いい物があれば買っちゃおうかな?
○樋口 弥生先生
帯留めなど、着物関係の小物を探しに。それ以外の品にも興味アリ。
着物に興味のある方などいらっしゃれば、見立ててくれることもあるかもしれません。
○早川 珪先生
古書巡りが主な目的ですが、他の物にも興味がある様子。
宝探しのようで、なんだかわくわくしてしまうね。
○四十九院 鸞先生
あらまあ、よくわからないですけれど楽しそうですわぁ。
という具合で、よくわからないままに蚤の市探索を満喫中です。自由にぶらぶら。
それでは、ちょっぴりだけ不思議な蚤の市な時間、お楽しみいただけますと幸いです。
ご縁がありましたら、よろしくお願いいたします!