5月。畑に青々と実った春キャベツが、収穫の時を迎えていた。
小さな農園を切り盛りしている
納 十一は、自分の畑に向かう途中、信じられないものを見た。
顔見知りの農家、畑 耕作(はた こうさく)の孫が、キャベツから伸びたタコの脚のような触手に足を取られ、逆さづりになってヒーヒーいっている。
ちょっと待て、キャベツから触手だと!?
普通の人ならば、驚いて悲鳴の一つもあげるところであろうが、十一は違った。
「わー、こんなキャベツ、おれ初めて見たよ! よく育って元気がいいねー!」
「十一くん」
「ほえ?」
呼ぶ声に振り返れば。
孫を触手に捕らえられた、耕作が、鉈を手に漢のカオで立っていた。
「ワシは……孫を助ける! 君は助けを呼びに行ってくれ!」
「えー? あっ、お爺ちゃーん!!」
鉈を手に、突撃した耕作が3秒でやられた。
「ほらー、いわんこっちゃないよー!」
さわやかに澄み渡った空の下。
狩られるのはヤツか、俺たちか。
エクストリーム・キャベツ狩りが――今、始まるッ!
メシータです。大体神魂のせい。
コメディです。難しいことは抜きにして、ドタバタ楽しんじゃってください。
以下、概要。
●場所
九夜山のふもとの農家さんのキャベツ畑です。
収穫を待つキャベツで一杯です。
●敵
神魂を得た、もれいびキャベツーズ。
命の危険(または収穫されそうになると)を感じると、本能で触手を伸ばして、襲ってきます。触手は一つのキャベツにつき、一本ずつしか生えていません。
収穫、もしくは破壊されると沈黙します。
(触手はろっこんの力で具現化しているものなので、倒されたら消滅し、食べることは出来ません)
●NPC
・畑 耕作
キャベツ畑の所有者、農家のお爺ちゃんです。
健闘むなしく、キャベツに捕まり逆さ吊りになっています。
・畑 そふと
キャベツの収穫の手伝いをしていた、耕作の孫です。男子中学生。
キャベツを収穫しようとして、触手の最初の犠牲者になり(以下同文)。
傷ついたキャベツは、出荷出来ないので終了後は調理して食べてしまって構いません。
ゆるい内容のシナリオですが、よろしければご参加くださいませ。