旧市街、参道商店街にある手打ち蕎麦屋『すすきの』
暖簾をくぐって中へと入ってみれば、出汁の香りか、天麩羅の香りか。
席に座って出されたお茶を飲みながらメニュー表を覗いてみると、
筆で書かれたしっかりとした文字が目に入ってきます。
・かけそば
・鴨南蛮
・天麩羅そば
・月見そば
・ざるそば
・天ざるそば
・寝子島そば定食…日替わりのそば定食
・サンマそば定食…サンマの蒲焼がのった掛けそば定食
その他にも季節ごとのメニューもあるようです。
お気軽にご注文下さいませ。
「あなたのそばに蕎麦屋すすきのーすすきのー」
孫娘の五月が接客の合い間にテーマソングとばかりにおかしな調子の歌を口ずさんでおりますが、
深い意味はありません。恐らく気分です。そして仕様です。
>蘭月殿
この島はこの島の風土と言う物がある
都会とはちょっと近い。けれども少し遠い
不便ではあらぬが都会と比べてば少し物足りぬ
しかし、この島はこの島で楽しいのじゃよ
わらわは、そんな島で育って住んでおるからのう
それに、島民であってもまだ見ぬ場所は多いとて…
あぁ、一緒に行くのならばわらわは構わぬ
休日になれば恐らく中にいるじゃろうからのう。見かけたら声をかけてくれても構わぬぞよ
>五月殿
まぁ、行く時は気をつけて、じゃのう
(と、ここで月見そばが届くので)
では、頂きます(手を合わせて先ずは一言)
…ふむ、なるほど…(その後は蕎麦を啜り食べ始める。卵を潰して混ぜる気は無い。それでは折角の月が台無しであるのだから)