部室内にはカゴに入れられたボール、予備のラケット、会議用のホワイトボード、机やベンチが綺麗に並べられている。
壁には賞状の入った額縁やトロフィーが飾られていて、それなりに実績のある部活のようだ。
目立つ所に張り紙がある。
・私物の持ち込みは可能ですが、学校生活にそぐわない私物は禁止
・私物の管理はきちんとしましょう
・積極的にエースをねらいましょう
・対戦相手を観客席に吹き飛ばすの禁止
・漫画の必殺技をまねて腕を痛めるのも禁止
・肘や膝に爆弾を抱えてるごっこも禁止
どうやら少し緩い部活らしい。
(続々と入ってくる入部希望者を見て)
……くぅ~! すばらしいですわー!
こんな一気に来るなんて、幸先がグッドですわね!
……おっと。
(何かを思い出したかのように入部希望者の方へ体を向ける)
あなた達、入部希望ねっ!?
当部活は未経験者でも大歓迎ですわ。
私を含めた上級生が手取り足取り一から教えます。
だから心配なさらなくても万事オーケーですわ!
(少し視線を下に向け)
あなたは……マネージャー希望ですの?
ええ、なるほど、頑張っている人のサポート……素晴らしい!エクセレント!
マネージャーは必要不可欠ですから大歓迎ですし、何より理由が素晴らしいですわっ!
私達と一緒に頑張りましょう!(グッ、と謎のガッツポーズ)
(テニスバッグに目を向け)
あら?あなた達は経験者?
シングルス? ダブルス? ダブルスなら前衛後衛どちらかしら?
……っと、失礼しましたわ。
ええ、我がテニス部は男女混合ですのよ。
よろしくお願いいたしますわっ!
ささっ、お話はここまでにして、この紙に名前を書いて下さいな。
(入部届と書かれた紙をひらひらさせ)
今すぐに入部を考えていない方もとりあえず名前を教えて下さる?
さて、その前に私の名前が先でしたわね。
副部長で二年の財前 華蓮ですわ。もう一度言います、財前 華蓮ですわっ!(決めポーズ)
私達テニス部はあなた達を歓迎します!