館の扉を開き、目と足とを外界へ向ける。
穏やかな風吹く春の午後。
退屈と眠気を持て余した一人と一人の気ままな散歩。
*花風冴来(RKM002612)
大和無銘(RKM003437)
両名のお散歩RPトピックです。
何か御座いましたらキャラクターメール等でご連絡下さいませ。
ええ。
いい思い出だけ覚えていられたら
過ぎ去ってしまったことに囚われて
胸を痛めることもないし。
過去の事なんて考えず
今だけ見て生きていくって選択肢もないわけじゃあないけど…。
……心配してくれてる?
有難う、大丈夫よ。
(脳裏に浮かぶのは自らの犯した取り返しのつかない罪の数々。
忘れてしまうという選択肢もあるが
忘れるわけにはいかないと、そう思う。
それは自分の生きた証で、なにより
当時の自分を取り巻いていた全てのものが
確かな色と形を持ってそこに存在していたという証なのだから。
彼の小さな手に触れられ
自分とは違う体温に少し、表情を緩める)
まさか。
不思議の国のアリスじゃあるまいし。
いや、あっちは大きくなったり小さくなったりだからまた別ね。
(純粋な子供らしいメルヘンチックな想像を
おかしそうに笑いながら否定する。
疑いの視線に動じることはなく
恐る恐るといった様子で触れてくる彼を穏やかに受け入れる)
不安なら多少痛くしたって構わないから
好きなだけ触れて確かめるといいわ。
遠慮なんて、少しもしなくていいからね。