館の扉を開き、目と足とを外界へ向ける。
穏やかな風吹く春の午後。
退屈と眠気を持て余した一人と一人の気ままな散歩。
*花風冴来(RKM002612)
大和無銘(RKM003437)
両名のお散歩RPトピックです。
何か御座いましたらキャラクターメール等でご連絡下さいませ。
………。
(視界を覆う疎ましい靄を払おうと目を擦る。
先ほどよりも幾分か鮮明に映る世界の中で
浜辺へと歩を進めた少年がその身を海水へ浸していく。
…何をしようというのだろう。
一体、何のつもりで。
春の海は冷ややかで、体温を無慈悲に奪うのに。
それに彼は、泳ぎを知らないのではなかったか。
海が気まぐれに起こした高波が
無防備なその身を攫いでもすれば。)
…無銘…。
(離れた箇所からでは届かぬか細い呼びかけ。
このままにしておく訳にはいかないと、その想い一つで
重い身体を立たせ、海辺へ歩を進ませる。
夕陽をの赤を映し、浜辺へ緩やかに寄せては返す波。
濡れることを厭わず海水に足を浸し
半身を呑まれたまま立ち尽くす彼の元へと近づいて)
…無銘、だめ…。風邪をひくから…。
(白く細い手で彼の腕を引き、「帰りましょう」と。)