(おもむろにスケッチブックに文字を書き出す)
『あ、こ、こんにちは。ここは学校の屋上みたいですね…教室は凄く賑やかですし、ここなら少し落ち着けるかなと思いまして…。
まだ昼休みですし、街の景色を眺めながらゆっくり時間を過ごしながら交流出来たらいいなって思ってます。』
>シルヴィア殿
(シルヴィアが半分泣いている様子を見て)
…すまぬな。わらわの怒りもあるが、星ヶ丘寮の事も考えておる。
星ヶ丘寮はあそこはあそこで一つの町の様な物じゃ。入れる生徒も一部の金持ちだけじゃよ。
ただ、そなたの行為はやりすぎじゃよ。『星ヶ丘寮生でも無いのに、猫一匹の為に星ヶ丘寮を借りて、しかも施設を利用しようとする』。
それを星ヶ丘寮生が知ったら、どう思う?寮生全員がそなたを目の敵にするのじゃぞよ。
さっきも言ったが『猫の為だけに星ヶ丘寮を借りるなら、星ヶ丘寮に住めよ』。この様に考える。
だから、わらわは怒っておる。そなたは、この学校の生徒じゃ。特別な存在では無い。
旧市街地に住み、旧市街地で『普通の生活』をしようとする生徒じゃよ。
だから、そう言った『特別な事』をした事に怒っておるのじゃ。
(ここで、息を零しながら)
そなたが『普通の生活』をするならば『特別な事』はしないで欲しいぞよ。わらわからのお願いじゃ。
そうでなければ、そなたの理想とする『普通の生活』はできない。『困ったら特別な事をすれば良い』。そう言う考えは、捨てて欲しいぞよ。
……少し厳しいが、その黒い猫はわらわが預かっておく。里親が見つかるまで、のう。
だから、星ヶ丘寮を借りている状態を止めて欲しい。
…解ったかえ?(最後は、笑顔を浮かべて)