(おもむろにスケッチブックに文字を書き出す)
『あ、こ、こんにちは。ここは学校の屋上みたいですね…教室は凄く賑やかですし、ここなら少し落ち着けるかなと思いまして…。
まだ昼休みですし、街の景色を眺めながらゆっくり時間を過ごしながら交流出来たらいいなって思ってます。』
……ああ。……ウマイぞ……ここのは。
甘さは控えめだが……バニラビーンズが良く効いていてな。
味と香りが互いに引き立て合い、高水準で上手く纏まっているというか……
……その、まあ……食ってみればわかる。
(ゆったりした動作でシュークリームを手渡し、どこか満足気に言葉を漏らす)
(新たな訪問者の『主』や『許可』という言葉に反応し)
む……!?
……あ……冗談だったか……。
……いや
それでも……ここ(屋上)での先輩には……当たるのだろう。
(顎に手を当て少し考え込んだのち、改めて斉田さんに向き直り、頭を下げる)
……伊織だ。……宜しく頼む。
…………あんたも食うか?
(真面目な顔で良く分からない筋を通すと、先程と同様にビニールからシュークリームを一つ取り出し、訊ねる)