(おもむろにスケッチブックに文字を書き出す)
『あ、こ、こんにちは。ここは学校の屋上みたいですね…教室は凄く賑やかですし、ここなら少し落ち着けるかなと思いまして…。
まだ昼休みですし、街の景色を眺めながらゆっくり時間を過ごしながら交流出来たらいいなって思ってます。』
――世界中の高いところ好きな奴に謝れよな……。あー、昴は案外力強そうだぞ? いけるいける。
(口元に笑みを浮かべて緩んできた、皇昴の首周りを確認しながら施術は終了が近づいていた。可動範囲が広がった肩関節の動きを確認していると、”こう見えてドジなんでね”という彼の言葉に動かしていた指先が軽くスピードが落ちた。)
……ど、ドジだからって……女子じゃねーんだから。なんちゅうー理由だそれ。言う奴初めて見たぞ……。あれだ、昴。お前なーんか、隠してるだろ?
(直感的に誤魔化しているかの様な口調のニュアンスに違和感を抱き、おっちょこちょいな雰囲気ではなかったので少し首を傾げた。あまり触れて欲しくない内容だったら避けようとも考えたが、慣れた様子で受け答えをする彼の様子を見て思わず都築は、尋ねてしまったのだった)